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まちづくりチョビット推進室
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月別アーカイブ 2018年9月

第140回 ・鏡山循環バス復活の軌跡~みんなで乗ろう鏡山循環バス

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まちづくり“チョビット”推進室<平成30年9月放送分>

岩: 岩崎 泰夫氏 (鏡山学区自治連合会 相談役)
中: 中尾 力氏  (鏡山学区自治連合会 副会長)
竹: 竹本 武一郎氏(鏡山学区自治連合会 総務)
人: 人見 早知子氏(山科区役所地域力推進室まちづくり推進課長)
絹: 絹川 雅則  (公成建設株式会社)
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左から 絹川  人見氏  中尾氏  岩崎氏  竹本氏
1
絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最新のエピソードをご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
さて、本日ゲスト、先輩方の男性お三方と、行政から紅一点で女性の方がお一人、都合四人のゲストで盛りだくさんでお送りいたします。
では本日の番組タイトル・テーマを申し上げます。「鏡山循環バス復活の軌跡~みんなで乗ろう(大きく育てよう)鏡山循環バス」と題してお送りいたします。
さて、本日のゲストのご紹介ですが、お一方目、鏡山学区自治連合会、ついこの間まで連合会長を務めておられました、岩崎泰大相談役でいらっしゃいます。
岩: どうぞよろしくお願いいたします。
絹: 岩崎相談役、よろしくお願いします。そして同じく中尾力副会長さん。
中: はい、中尾でございます。よろしくお願いいたします。
絹: そして総務の竹本武一郎さん。
竹: 竹本です。よろしくお願いします。
絹: そして紅一点は、山科区役所から。
人: はい、まちづくり推進課長の人見と申します。どうぞよろしくお願い致します。
絹: 実は陰でもう一人、随行役と言いますか、ボディガードが一人おられますが、今日はおしゃべりにならないそうです(笑)。
さて、山科区鏡山学区という場所がございます。相談役、鏡山学区というと、どの辺になるのでしょう。
岩: 山科盆地は、西・北・東と山に囲まれ、南側が開いている京都盆地と同じような地形でございまして、その山科盆地の西北方面にあるのが鏡山学区でして、当学区は12,400人の人口、世帯数は5800軒ほどでございます。
絹: リスナーの皆さん、三条通がありますね。そして山科駅があります。そして外環状線があります。そして山科駅の前からちょっと下がった所に渋谷街道があります。その渋谷街道が鏡山学区のど真ん中をズボーンと背骨のように繋がっている辺りをイメージしていただけたら幸いです。この辺りで何やらすごいことが起こったというのが、今日の番組のメインのテーマであります。鏡山バスを復活されたというお話を、これから承ります。
エピソード1に入るまでに、人見課長に無茶ぶりしますね。今日のメインゲスト、岩崎相談役とはいかなる方ですか。短く述べよ(笑)。
人: はい、ちょっとラジオで皆さんにお姿を見ていただけないのが非常に残念なんですが、本当に昔ながらのダンディな男性と言うのでしょうか。おそばにずっといたいと言うか(笑)、やさしい感じの穏やかな相談役でございます。
絹: でも少しお身体を壊されて、会長さんからお退きになりましたが、鏡山循環系統バスの復活に際して、本当に中心になられた方と承っております。
さて、次は岩崎相談役に無茶ぶりします。中尾副会長とはいかなる方でございますか。
岩: 自治連合会運営に色んな面で携わっていただき、「あれしてや」「これしてや、頼むわ」というと、嫌な顔一つせず、一生懸命黙々とやっていただいております。
絹: ありがとうございます。それでは次は中尾副会長に無茶ぶりで、総務の竹本さんとはいかなる方でしょうか。
中: はい。わが自治連合会の長老でございまして、竹本部長さんなくしては、鏡山自治連合会が回って行かないというような、全ての事を総務として取り仕切って頂いております。非常に優秀な方でございます。
絹: ありがとうございます。京都のすごい所は、こういうことではないかと思います。それぞれの自治連合会にちゃんとこういう先輩方がいてくださるということが、ひょっとしたらまちの力の基本なのかもしれません。

■エピソード1 お年寄りの足を確保するため、バスを復活させたい!
●バス復活のお話、こんな流れでした
絹: さあ、この先輩方からどんなお話が聞けますか。引き続きまた、岩崎相談役にお伺いしますが、そもそもこのエリアで何が起こったのでしょうか。と言っても事前に新聞記事で、私の予習の記事がありますので、知らないわけではないのですが、リスナーの方々に成り代わりまして、知らんふりをして(笑)、お尋ねいたします。住民要望で、一旦なくなったバスが復活するなんてこと、あり得るんですか。
岩: 私が聞き及ぶところでは、まずないと聞いておりますが、実は私どもの鏡山学区のど真ん中に、先ほどおっしゃられたように、渋谷街道という昔からある古い道路が走っております。これはあまり広くはないです。この道路に平成8年まで山科駅発向日町まで行っている京阪バスが走っておりましたが、この8年に廃止になりました。廃止になったのは、地下鉄ができ、色んな道路がつき、交通網が良くなり、アクセスも良くなったということで、お客さんがなくなってきて、8年の3月廃止になったという流れがございます。
絹: 手元の資料は、2018年(平成30年)8月25日の京都新聞地域版ですけれども、これによりましても、「利用者減少で1996年に一旦廃止。地域の高齢化が進むなか、お年寄りの足を確保しようと、地元の自治連合会が中心になって、4千人以上の署名を集めて要望書を提出し、2013年に復活させた」とあります。
岩: その通りでございます。平成21年からそのような要望書を提出するために、色々と資料を揃え、役所の方へも提出をいたしました。そしてお陰様で平成25年の3月23日に、山科駅発で我々の学区へ、渋谷街道を走ったということが始まりでして、その当時は実証運行でございましたが、最初は本当に苦労をしました。
一便目、人が乗る人が少なく、「どうしようかなあ、どうしたら乗ってもらえるのかな」と、人の集まる所、集まる所へ行き、乗車協力のお願いを兼ねて、案内をしていたというところが、出足でございます。また、27年3月23日から実証運行から本格運行へと切り替わっていきました。
  鏡山新聞junkanbus

●実はうちの学区、高齢化率が高いのです
絹: リスナーの皆さん、今こうやって言葉で聞きますと、非常にスムーズに流れたように聞こえなくもないですが、ただこの要望書、4千筆以上の署名を集めるなんて、想像してみてください。冗談じゃない活動じゃないかなと。そもそも当時、自治連合会の現役の会長でおられた時、バスがなくなった事に対して、「なんとかして!困った」という声が自治連の役員の方に届いたわけですね。
岩: そうですね。京都市、山科区、全市を通じまして、高齢者また後期高齢者がどんどんどんどん増えてきております。当学区におきましても5700世帯で人口は約12500人ですが、その人口の3分の1が高齢者及び後期高齢者ということで30%を超えております。そのような所でどうしてもバスをなんとか復活しなければいけないということで、現在に至っております。
絹: 私は不勉強で、山科は高齢化率が市内の中心部よりも低いのかなと誤解しておりましたけれども、30%というと、結構高いですね。
人: 高いですね。現在、11行政区の中で2番目に高齢化率が進んでおります。
絹: 上、中、下のいわゆる田の字地区も25%以上だったと思います。それよりも進んでいるということですね。そんななか、高齢者の足を確保してほしいという声が寄せられて、4118筆を添えて、京阪バスさんと京都市の交通局に持っていかれたということですね。それは最初は「はい、わかりました」みたいな反応でしたか。
岩: いやあ、なかなか進まなかったですね。そのあたりから苦労の始まりです。
絹: 最初のハードルを越えて、実証実験に持ち込まれるまでが、実は一番しんどかった時期ではないかと勝手に想像するのですが、やはりその中で山科区役所に代表されるような京都市の方というのは、だんだんに寄り添うような、そういう関係が結ばれてきたのでしょうか。
よく署名などを持っていった時に、ありがちな勝手な想像ですけれど、「こんなん持ってきて迷惑や。仕事を増やさんといて」みたいな反応がありがちなように、思わなくもないのですが(笑)。
竹: そうですねえ(笑)。
絹: 今日はでも、山科区役所から「この話(当該バスの話)を聞いてくれ」みたいな話で持って来られてますから、山科区役所の方たちはそういうのはなかったのかもしれませんが、やっぱり地元の要望をきっちり吸い上げて、京阪バスさんも偉いですね。こんなん受けられて。たぶん儲かる路線ではないはずですよね。
竹: そうです。敬老乗車の方が多い路線ですので。
ルート図

■エピソード2 実証運行から本格運行への苦労、色々ありました…
●人が集まる所とあれば、どこにでも出かけて行きました
絹: それで一年間の期限付きで、一日二便の実証運行が決まる所まで持ち込まれました。そこのご苦労も大変だと思いますが、さっき相談役がおっしゃった「実証実験まで持ち込むのも苦労やったけど、持ち込んだらさらに苦労が待ってました」と。最初はあまり乗ってもらえなくて、データが取れない時期があったというのは聞いたんですが、そこからですね。次のご苦労は。
中: はい、そうです。一応、ノルマが掛けられまして、一便あたり20名を超えた人数を確保するというのが、京阪バスさんからの要望でございまして。
絹: そうですね。運行する側にすれば、運転手さんを用意して、バスや機材を用意して、バス停の整備等、色々やることになるけれども、「やったはいいけど、乗ってもらえなければ、せんないわあ」と思われますよね。で、だんだんに利用者さんが増えてきた。そのためにはどこへお出かけになったんですか。
岩: 乗車数を上げるのに、まずは連合会の総会、そして人が集まる所として、社会福祉協議会の「すこやか教室」、また土曜日になれば「公園体操」ということで、午前10時からやっています。そういう所や、ありとあらゆる人が集まる場所には必ず啓発に行きました。

●アンケート調査と啓発活動と
絹: 丁寧ですねえ。地道ですねえ。で、4900世帯を対象にアンケートもとられたと。このアンケートは例えばどんなことをお聞きになりたかったんですか。
岩: まずは、どのようなことを望んでおられるか。時間的に何時ごろがいいかなどですね。最初は山科駅発午前10時22分、午後は3時22分発の2便でした。ところが先ほど中尾さんがおっしゃったように、できたら20人以上乗って下さいということで、20人をオーバーさせるのが大変でした。また、様々な場所へ行き、人の顔を見れば、「乗ってや」「乗ってや」というお願いをしていたということでございます。
絹: お医者さんに行くのに、「できたらこの時間に通ってくれたら、使えるのに」という声が拾えたわけですね。
岩: そうです。お医者さんもそうですが、買い物ですね。やはり生活バスですので、買い物が一番多いですし、お年寄りが多いので、病院に行くという乗客者が多いです。
絹: そして、こういう地道な活動の中には「お試し無料乗車券」付きの広報ビラをおつくりになったそうですね。それからアンケートを取られるということは、それぞれの生活時間帯の中で、この循環バスを使ったら、どんな便利なことが起きるのかいった調査もされた。
その結果、一便あたり約20人の利用者を達成されました。そのために一年間実証運行が延長されることが、26年度に決定されています。すごいなあ。そして本格運行というのが、まだこの先に来るんですね?ということは、さらにハードルが上るんですか。
岩: 27年に本格運行に移行しました。それから現在に至っているのですが、平成29年の10月1日、今9月ですから、もう1年を迎えようとしている時期なんですが、それが1便増えたということで、以前に比べ出かけやすくなりました。その便にもたくさん乗っていただくように、運動をしている最中でございます。

●本格運行とバス停の増設
絹: 実証運行便は一便あたり23から27人の利用者を達成しました。本格運行後の取組としては…。あ、なんか駅が増設されていますね。
岩: はい。当学区を通り、三条通に出て、まもなく地下鉄の乗降口があるのですが…。
絹: 御陵でしたっけ。
岩: そうです。ところが駅がありながら通過をしていたのです。そこで陳情してバス亭をつくっていただいたということです。それまでは地下鉄を乗降しようとすれば、山科駅まで行かなければならなかったのが、当学区を通っている時間から、その御陵駅まで5分前後で行けるという便利なポイントにあるバス停になります。
絹: 地下鉄と連絡して、すごく便利になって喜ばれた方もおられたでしょうね。
岩: 今もずいぶん下りて地下鉄に乗っておられるという事です。
絹: 地道な自治連合会さんの活動として、本格運行になってからも28年の年末、連合会が餅つきをやっておられます。そこにおいて、「鏡山循環バスに乗ろう」とお餅に印刷されたんですか(笑)。
岩: 食紅でね(笑)。
絹: これはインパクトありましたよね。

●陸運局から表彰されました!
絹: 山科区役所で聞いたんですが、この取組が「モビリティマネジメント」というカタカナですけど、地域ですごく目立った成果のある活動だとして、国交省の方から表彰されたり、取り上げられたりしたそうですが、それは皆さんも東京へ行かれたり、あるいは近畿地方整備局に行かれたりしたのですか。
岩: この時の受賞は、大阪までおじゃまさせていただきました。陸運局長表彰ということで。
絹: 陸運局の方でしたか。大変でしたね。でもこうやって、京阪バスさんも頑張られて、循環バスをつくられた。そしてたくさんの人が乗られるようになりました。

■エピソード3 鏡山循環バスのこれから
●ちびちゃんたちの乗車も増えてきました
絹: 今後は「利便性の向上を目指して、みんなで乗ろう鏡山循環バス」とありますが、これが色んな所に貼られているわけですか。
岩: そうです。3つある標語のうちの1つですが、一番その部分を重要視しております。また、いずれにしましても、ここまで我々が力を合わせてやってきた流れの中に、山科区役所さんの色々なご指導、また運営を通じての御鞭撻を頂きまして、今日まで運動ができたと、非常に感謝しているところでございます。
絹: この「みんなで乗ろう鏡山循環バス」には小さいお子さんも乗られているらしいですね。
岩: 95%以上は敬老乗車券の利用者ですが、現金を払って乗っているちびちゃんたちもだんだんと増えてきました。
絹: 小学校へ行かれて、特別授業ですか?「乗ろう」という授業をされたように聞いております。小学生にはあまりなじみがなかったバスですが、3年生が地域学習のテーマとして、自治連のメンバーさんを先生として招かれたと記事にありますが、それもいい感じですね。小さい子が乗ってくれたら…。「バス知らんわ」と思ってた子が、「バスって、くるくる回るんや」なんてね。
shiminban kodomonews

●小学校での特別授業を通して
岩: 今年の6月6日に、鏡山小学校の3年生、全員で77名おりますが、その子たちを対象に「鏡山循環バスとは何ぞや」ということで、当方が学校へ寄せてもらって、半日先生をしてきました。これもまだ3年ですから、難しい言葉が通じないので、非常に苦労した部分もありますが、それをきっかけにまた、総合学習の1つとして体験乗車をするということで、全児童が乗ってくれたという非常に喜んでおりました。また、京都新聞にも掲載されておりますが、一般の乗客と子どもたちが「おばちゃん、どこ行くねん?」「おじいちゃん、何しに、どこ行くの?」というような、聞いてたら「どこ行くの?」が多かったですが、「いつも乗っているんですか」とかそういう質問もしていました。
絹: こういう子どもたちの中から、将来の社会学系統の研究者が生まれるかもしれませんし、それどころか自分のおじいちゃん、おばあちゃんと一緒に買い物に行くのなら「バスに乗ろう」というような子が出てくるとうれしいですね。
岩: その通りです。バスに乗っている時も、学校へ寄せてもらった時も、子どもたちに持っていった資料がございますので、それを家に持って帰り、「おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、いっぺんバスに乗ろうな」と言ってくれたら非常にうれしいですし、子どもたちがちょこちょこ乗っていると聞きますと、何か効き目があったのかなというような気持もしております。
絹: リスナーの皆さん、今日のお話はいかがでしたでしょうか。鏡山循環バス復活の軌跡と題してお送りしましたが、「軌跡」は「足跡」という意味と、ひょっとしたら「ミラクル」という意味の両方がかかっているのかもしれません。地域の方々がこうやって丁寧になさることで、この先何が生まれるのか。小さいお子さんたちに、地域のことを考えて、「バスの復活の交渉をしたおじいちゃんたち、おじさんたちがいたな」という記憶こそが、ひょっとしたら大きな財産なのかもしれません。
この番組は心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力再生プロジェクト、京都市景観・まちづくりセンターの応援でお送りいたしました。岩崎さん、中尾さん、竹本さん、そして人見さん、今日は貴重なお話、ありがとうございました。
全: ありがとうございました。
投稿日:2018/09/11

第139回 ・15人の子どもスタッフがやらかしてくれました ~子どもによる子どものための映画祭「キンダーフィルムフェストきょうと」

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まちづくり“チョビット”推進室<平成30年7月放送分>

田: 田中 里奈氏(子どもスタッフリーダー)
小: 小嶋 佑昴氏(子どもスタッフ副リーダー)
勢: 田勢 奈央氏(特定非営利活動法人キンダーフィルムフェスト京都 理事)
絹: 絹川 雅則 (公成建設株式会社)
chobit guest 田中 児島1
左 絹川  中央 児島氏  右 田中氏
絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとのご紹介や、その活動の最前線のエピソードをご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
さて、本日のゲストですが、今回は比較的お若いゲスト、中学生がお二人とつきそいのお姉さんをお呼びしております。まずは、田中里奈さん。
田: こんにちは。
絹: こんにちは!田中里奈さん、中三です。出身は京都。
そして二番目は小嶋さん。
小: 小嶋 佑昴(たすく)です。
絹: 小嶋 佑昴さんは中二!
小: はい、中二です。
絹: そして田勢さん!
勢: はい、田勢奈央です。42歳です(笑)。
絹: よろしくお願いします。では今日のタイトルに参ります。「15人の子どもスタッフがやらかしてくれました~子どもによる子どものための映画祭“キンダーフィルムフェスト京都”」と題してお送りいたします。
さあ、そのキンダーフィルムフェストについて、子どもスタッフのリーダー、サブリーダーに読み解いて、解説していただきます。メインゲストの田中里奈さん、ゲスト紹介の話したよね?
田:  はい(笑)。
絹: おっちゃんが手を抜くために、他己紹介しましょか。それでは、小嶋 佑昴・中二とは、いかなる人物か、短く述べよ。
田: 佑昴君は、私よりも1つ下なんですが、仕事とかすごいテキパキしてくれて、私がリーダーとして活動する時にも手伝ってくれたりして、とてもすごいなあと、いつも思っています。
絹: はい、ありがとう。リスナーの皆さん、小嶋 佑昴君、見た目ですけど、仕事できそうな子(笑)。
それでは今度は交代です。小嶋 佑昴さん、リーダーの田中里奈さんとは、いかなる方ですか。
小: さっき褒めてもらったんですが、僕自身、まだ全然未熟で、いつも里奈さんに引っ張ってもらってて、あまりまともに仕事も手伝えてないと思うんですけど、いつもやさしく接していただいて、いつも感謝しています。
絹: はい、そつのない答えをありがとう(笑)。そしたらもう1つ、小嶋 佑昴さんに宿題を出します。今日つきそいのお姉さま、田勢奈央さんとはいかなる方ですか。短く述べよ。
小: 田勢さんは、英語とか、外国語がめっちゃできはって、色んな世界事情とか、世間のこととかいっぱい知ってはって、子どもスタッフのアイデアマン、京都国際子ども映画祭のアイデアマンみたいな感じかなと僕は思います。
絹: はい、ありがとう。おっかさんみたいな存在ですか、お姉さんみたいな存在ですか。両方か…(笑)。
それでは本題に入ってまいりましょう。京都国際子ども映画祭2018年8月2日・木曜日から3日・金曜日、4日・土曜日、5日・日曜日の4日間、この京都三条ラジオカフェの本当のご近所さんで、三条通、京都文化博物館の3階フィルムシアターで予定されています。聞くところによると、非常に古いフェスティバルで24年前から、京都と東京で行われているというふうに教えていただきました。さりながら、まだご存知ない方がいらっしゃるはず。まずは最初に、キンダーフィルムフェスト京都とは、どんなイベントなのですか、どんなフェスティバルなのですかということを、お二人に解説していただきます。

■エピソード1 「京都国際子ども映画祭」って、こんなイベントなんです!
●スタッフも子ども、審査員も子ども
田: キンダーフィルムフェスト京都は、タイトルにありましたが、「子どもによる子どものための映画祭」です。私はリーダー、佑昴君は副リーダーというように、子どもスタッフが企画・運営をしています。また、この期間内に上映される映画のグランプリを決めるのですが、それも有志で集まってくれた子どもが審査員を務めていて、「子ども審査員」と呼んでいます。
絹: 子どもスタッフって、何人いたっけ?
田: 子どもスタッフは15人ほどです。
絹: そのリーダーとサブリーダーが今日のゲストのお二人、里奈さんとたすく君ですね。
田: はい。
絹: そして、子どもスタッフ以外に、映画を審査してくれる審査員もおられるようですが、それは何人でした?
田: 12人です。
絹: さっきの下打ち合わせでは、小4から中3の人たちが集まって、福島県からも1人来てくれはるって?
田: はい。
絹: 結構すごいですね。つづきをどうぞ。
田: この映画祭では様々な国の映画が上映されます。私は昨年から参加させていただいているんですけど、子どもが主役の映画がたくさん上映され、とっても感動するものが多くて、すごく心があたたかくなるようなものばかりです。
絹: それは去年の上映作品の思い出やね?
田: はい。そうです。
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●こんな映画に感動しました
絹: ちょっと質問していいかな。
田中里奈さんは去年から、小嶋 佑昴君は一昨年からで、一昨年は審査員をやっていたということですね。去年の作品の中で、あるいはたすくさんが審査員をやった思い出の中で、「この映画、すごくよかった!」と言ってたけど、お二人それぞれ1つずつくらい、思い出を聞かせてほしいな。
小: 僕は去年のグランプリだったんですが、『マウンテンミラクル』という映画です。喘息持ちの女の子が、喘息を治すために施設に入って、そこで出会った男の子と一緒に協力して、高い山を登っていくみたいな話です。
絹: ほう、なんかちょっとウルッと来ます。というのは、僕は今、こんなごっつい身体をしているけど、子どもの時は喘息持ちでね、小児喘息でものすごく苦しんでいた時期があるので。そうか、『マウンテンミラクル(奇跡の山)』…。
じゃあ、里奈さんは?
田: わたしは『いっしょの目線で』という映画にとても感動しました。そのお話は、小人症の男性がいて、もう一人、施設に入っている男の子とがメインで、お話が続いていくんですけど、その男の子は、お母さんはわかっているのですが、お父さんが誰だかわからなくて探していくと、その小人症の男性を探し出したんです。容姿が自分と全然違ったりするので、男の子は最初は「えっ」という驚きがあったのですが、一緒に生活することになって、一緒に過ごしていくなかで、お互いを理解しあうという…。
絹: それは外国の映画やった?
田: はい。

●子どもスタッフは吹き替えもします
絹: それが外国の映画ということは、子どもスタッフが吹き替えたの?
田: それは劇団の方がされました。
絹: リスナーの皆さんに、ご説明の追加をしたいのですが、今回上映される作品は12作品ありまして、その中でプロの劇団の方が吹き替えをされるものと、子どもスタッフさんが吹き替えをされるものとに分かれるそうです。お二人、里奈さんとたすくさんは、今年の映画は本番で見るんですね。
両: はい。
絹: 吹き替えスタッフはワークショップで練習しているから見ているけれど、最後にグランプリ作品を決めたりする投票は、さっき言われた福島県から来られる人を含めた小4から中3の12人の審査員の投票で決まるわけですね。投票前の議論は大変そうやね。
田: はい。

●司会進行も、受付も、小さい子たちのサポートも…
絹: 司会進行から受付から、全部子どもスタッフがやるということですが、里奈さんが2年の経験、佑昴さんが3年の経験があると。それぞれ2年と3年でどんな役割を果たしましたか。
小: 例えば場内整備とか。僕は受付はやってないんですけど、去年はキッズコーナーというのがあったので、それをやったりしました。
絹: もっとずっと小さい子、保育コーナーみたいな感じですか?
小: と言うより、映画関連のおもちゃみたいなものが置いてある机の所で、子どもたちに遊んでもらうという場所です。そこでこどもたちのサポートをしたり、今年はオープニングの司会をさせてもらいます。
絹: え、司会をやるの?大役ですね。ご苦労さん。
里奈さんは、どんな役割を今まで果たしてきましたか。

●オープニングビデオも子どもスタッフが撮影します
田: 去年、私の中で一番思い出に残っているのは、オープニングでの司会で、昨年も今年もなんですが、オープニングビデオを子どもスタッフで作成していて…。
絹: あ、例の東と西からやってくるというやつ。
田: はい。その演出があったので、みんなで打ち合わせをして、オープニングを成功させるというところがとても楽しかったです。
絹: ここでリスナーの皆さんに補足説明をさせていただきます。オープニングビデオ、子どもスタッフたちが、京都の東と西に分かれて、何か運んでいるのかな?
勢: 上映作品のDVDを運んでいるというのが去年の設定だったのですが、今年は今年でまた違う設定になっています。で、最近やっと撮影を終えて、一本のVTRになりました。
絹: それも面白そうやなあ。
田: そうなんです(笑)。
絹: ちょっとどんなオープニングビデオになるか、ヒントだけ。
勢: 佑昴君が監督をしたんだよね。
小: 僕はマナー映像の監督です。
田: 今年はマナー映像も…。
絹: ごめん、その専門用語わかりません。マナー映像?
小: 映画で流れる、「前の椅子を蹴ったらダメ」とか「撮影禁止」とか。
絹: そっちのマナーね。マナー映像の編集?
小: その監督をやらせてもらって、ちょっと笑える要素も取り入れながら、お客様にルールを守って映画を見てもらえるようになるようなムービーをつくれたかなと思ってます。
絹: それはでっかいカメラとかでつくるの?
勢: 一眼レフのカメラです。
絹: ああ、カメラが今は動画も撮れるんだよな。
小: 本当の映画の監督さんが手伝いに来てくださって、その人と一緒に撮りました。

●吹き替えはすごく勉強になりました!
絹: 僕一番興味あるのが、吹き替えの部分なんですよね。お二人とも吹き替えの経験したっけ?
両: はい。
絹: 大変やと思うねん。おっちゃん、やった事ないし。口を合わせないといけないし、声の出し方とか、劇団のプロの人が指導してくださると聞いたから、「やりなおし!」とかって、なかった?「ここ、もう一回やろか」とか。
田: そうですね。何回も練習はするんですけど、すごく丁寧に教えて下さって、すごく勉強になりました。
絹: そのセリフと言うか、台本みたいなものを読むんでしょ?台本を読まなあかんし、画像も見ないとあかんし、あっち見て、こっち見て、あっち見て、こっち見て、でも棒読みになったらあかんし、気持ちを乗せるって、難しくなかったですか。
田: そうですね。
小: 難しかったですね。
絹: 例えば、「すごく楽しい!」という時と「なんか辛いわ」みたいな時と、場面によっていろいろあるでしょ?その時の自分の感情の出し分けと言うか、表現の仕方というのは、自分の肌感覚でどういう風にしてつかまれたんですか。しんどい時とか、どうやってたん?楽しい時はどうしてたん?とか、何かそんなコツとかも習うの?
勢: 里奈ちゃんの役の方が、寂しいとか悲しいというセリフが多かったかな。
田: 自分たちが普段よく見ているような映画とは、またちょっと価値観が違ったりとか、そういう海外のものが多いので、そういうところもちょっと難しいなというのを感じました。

●外国の映画って、感覚が違って、難しいけど面白い!
絹: 国際映画フェスだから、日本の常識では考えられないような作り方の、題材の映画も来るわけですね。
田: そうです。ちょっと難しかったです。
絹: 「あれ、僕たちと違う」みたいなのがあるわけ?
田: はい。
勢: 里奈ちゃんは去年、中国の映画の吹き替えをやって、たすく君はイタリア映画の吹き替えで、たすく君が担当したイタリアの映画は、ものすごくテンポが速い。
児: そうなんです。セリフがパパパパパパッと出てくる。イタリア語なので、なんか余計に早口な感じで。
絹: ほんなら早口言葉の練習なんて、目じゃないよみたいな感じになった。
小: そこまでではないですけど、かなり早かったのと、自分の役作りに結構苦労しました。
絹: だって本来の時分とは違う役の場合の方が、きっと多いよね。その時にポンと超えるというか、自分から自分とは違う役の人格にスイッチするって、すごく興味があるなあ。それができたわけやね。いくばくかは。
小: できたかどうかはわからないですけど。
田: それを見つけ出して、当日で発揮するという感じですね。
絹: そういう役柄の人にスイッチするというか、変化するというか、憑依するというか、その時の経験を少し聞かせてほしいな。終わった後、どう感じた?そういう自分じゃないセリフをしゃべってみたり。

●自分の感情と役柄の感情と…
田: 私は中国の小さい男の子の役をしていて、ちょっと貧困家庭の感じで、寂しい感じを出さないといけないということと、あんまり自分の感情を出さないようにしないと。自分はこうなっていたら悲しいだろうなと思っても、その男の子はその男の子で、その場で考えて自分の行動を起こしているので。その男の子自身、役柄的に無表情な感じだったので、自分の感情が高ぶらないようにという感じで…。
絹: 色々頭の中で考えながら、しゃべるんやねえ。イタリア人になったたすく君はどう?
小: 役がサッカーをしているチャラい男の子で、女の子にナンパするという感じの話だったんですけど…。
絹: 結構、イタリア人て、挨拶代わりにナンパするんやてな。
小: その女の子の役の人がかなりベテランで、アドバイスとかもいっぱいいただいて、それで結構役になりきれたかなと自分では思っているんですけど。
絹: 得難い経験だろうなあ。

■エピソード2 今年の映画、私たちのおススメです
●『わたしたち』という韓国映画に、すごく興味があります
絹: 話は佳境に入ってきましたが、今まではメインに私の興味で聞いてしまっています(笑)。すみません。今回の8月2日から5日までのフェスティバルでの上映作品について、ちょっと教えていただけますでしょうか。この中で特にお二人が気に入っている、あるいは見たいなと期待している作品について、少し語っていただけますか。
田: 私は長編映画で『わたしたち』という韓国映画が上映される予定なんですけど、韓国は最近はKポップとか、色々日本でも流行っていて、私も最近韓国ドラマをよく見る機会があって、韓国の映画やドラマに今、すごく興味があるので、見たいなと思っています。
絹: 先ほどの下打ち合わせでお聞きしたら、いつものグループでお友達だと思っていた子が、次の日に行ったらちょっとよそよそしいという経験するような、小学生の女の子たちの物語だよということを教えてもらいました。少女期に誰でもが覚えがあるようなお話で、僕も見たいなと思いました。
さあ、佑昴君はどこに期待しています?

●『Zoo』が冒険ものっぽくて、ワクワクします
小: 僕は『Zoo』という映画にちょっと興味があるなと思っていて。
絹: 動物園の『Zoo』ですね。アイルランド・イギリス、97分、長編ですね。
小: キンダーフィルムフェストのチラシには、映画の観点、冒険ものとか、動物が登場しますよみたいなマークがついています。僕は基本的に冒険ものが好きなので、長編ではこの『Zoo』が実写ですし、冒険ものっぽいなと思ったので、とても興味があります。
絹: 「戦時中、『象さんだけでも助けたい』と思った子どもたちのストーリー」と書いてありますね。「小学校1年から見て」と書いてある。なかなか面白そうですね。
リスナーの皆さん、イメージ持っていただけましたでしょうか。それからお子さんをお持ちの親御さんに申し上げたいのですが、京都でこんなにすごい子どもの夏休みのイベントがあるって、知りませんでした。それも24年も前から。これはおすすめです。このスタッフとして活躍している子どもたちは、すっごい濃い経験ができると思います。お二人のお顔を見ていても、楽しみです。
ここでちょっと「私はつきそいやから、ふらないで」と言っていたお姉さんにふってしまいます。リスナーの方向けに、少しコメントを頂けますでしょうか。

●子どもたちの成長をすごく実感できるんです
勢: 本当に今、田中里奈ちゃんと児島たすく君がお話していたのを、お聞きいただいてわかると思うのですが、子どもスタッフがとてもしっかりしているんです。
小学校三年生の子が最年少なのですが、その三年生の子も本当にお兄さん、お姉さんに混ざって、ものすごく一生懸命やっていて、やっぱり小さい子たちは、お兄さんお姉さんを見て、来年もっと「ああいうことをやりたい」と、みんな毎年やって、どんどん大人になっていく。スタッフで、中心的な役割を担ってくれている、のぞみという女の子がいて、その子も子どもスタッフを5年くらいやって、今、大学生なんです。そういうふうに私たち大人も、彼らの成長をすごく感じられるので、そういう場が京都にあるということは、私も関わっていてすごくうれしいなと思っています。
また、学校以外の場所でこういうふうに遊べる場所、みんなと触れ合える場所があるというのが、すごく魅力的だなと思いますので、是非皆さん会場に来て、雰囲気を味わって頂けたらと思います。
絹: さっき里奈さんが「イベントに参加する側とスタッフに立つ側とで全然違う!」と言っていました。会場に来ていただいて、「これは何かある!」と思ったら、本当にその場で「私もスタッフになれます?」みたいな質問を、子どもスタッフに投げていただいたら、すごくいいんじゃないかなと思います。
田: はい、是非。

●私たち、僕たち子どもスタッフと一緒に参加してみませんか?
絹: 田中里奈さん、小嶋 佑昴さん、あなたたちの言葉で参加を呼び掛けてみてくれませんか。
小: このキンダーフィルムフェスト京都国際子ども映画祭は、子どもが主人公の映画祭です。子どもさんがいるご家庭には、とてもいい夏休みのイベントとなると思うので、是非参加してみてください。子どもスタッフも募集していますので、よろしくお願いします。
絹: ああ、ちゃんと声出てる。おお、やるなあ。里奈さんはどう?
田: さっきも言いましたが、すっごく心があたたまる作品ばかりなので、是非来ていただいて、海外のものだと価値観も全く違ったりして、普段見る様なものとは違う学びを得たりもできるので、是非来てください。
絹: はい、ありがとう。リスナーの皆さん、この子どもスタッフを支える背後には、NPO法人キンダーフィルムフェスト京都という、しっかりした大人たちが、彼女たち彼たちを見守っておられます。どうぞ8月の2日、3日、4日、5日、京都文化博物館へお運びください。
この番組は心を建てる公成建設の協力と京都府地域力再生プロジェクト、我らが京都市景観・まちづくりセンターの応援でお送りいたしました。ありがとうございました。
全員: ありがとうございました。
投稿日:2018/08/13

第138回 ・七条大橋ライトアップ2018を応援して下さい

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まちづくり“チョビット”推進室<平成30年6月放送>

酒: 酒谷 宗男氏(七條大橋をキレイにする会 共同代表)
明: 小林 明音氏(七條大橋をキレイにする会 共同代表)
は: 小林 はな氏
絹: 絹川 雅則(公成建設株式会社)
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左:酒谷 宗男氏 中央:小林 明音氏 右:小林 はな氏
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まちづくりチョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
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絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最新のエピローグをご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
さて、本日ゲスト紹介です。ゲスト最年少記録が生まれました!なんと小学校4年生の小林はなちゃんをまずご紹介します。はなちゃん、よろしくお願いします。
は: こんにちは。お願いします。
絹: そのお隣はそのお母さん、小林明音さんです。小林さんはご紹介をどんなふうにするのがいいのかな。「七条大橋をキレイにする会」共同代表小林明音さんです。
明: はい、よろしくお願いします。
絹: そしてメインゲスト、もうお一方、私から言うと先輩に当たられる歳回りの方と拝察いたします。同じく「七条大橋をキレイにする会」共同代表、そして京都のまちに関わられる方なら、結構この方のお名前を聞いておられる方多いのではないでしょうか。「朝粥食べて、おシャベリ会」企画・運営者 酒谷宗男さんです。
酒: はい、酒谷です。よろしくお願いします。
絹: 酒谷さんのお名前は、「集酉楽サカタニ」というキーワードや朝粥の会をずっと長いことなさっていることで、どこかでお聞きになっている方、あるは七条大橋のたもとの集酉楽さんの楽々ホールに行かれた方など、ひょっとしたらリスナーの方の中にもおられるかもしれません。今日はゲストの最年少記録更新の小林はなちゃんを迎えて、3人のゲストでお送りいたします。
今日の番組のテーマ・タイトルを申し上げます。「七条大橋ライトアップ2018を応援して下さい」と題してお送りいたします。それではゲストのお三方、よろしくお願いします。
明: よろしくお願いします。
絹: さっき打ち合わせで言うのを忘れましたが、ゲスト紹介をウォーミングアップも兼ねて、「他己紹介」というのをやっています。それでは小林明音さん、酒谷宗男さんとはいかなる人物ぞ、短く述べよ(笑)。
明: 宗男さんに出会ったのは、5~6年前だったと思います。七条大橋をキレイにする会を始めたのは、4年前ですか、宗男さんが「掃除をしよう。まずは掃除からしよう」とおっしゃって、「じゃあ、私もついていきます!」みたいな感じで始めました。その時から本当にまず行動で示すという、まず自らが動いて示すという、その背中を見て、みんながついていくみたいな、行動で示す方です。
絹: 推進エンジン?
明: 推進エンジンだけでもなく、がーッと進まれるわけでもなく、周りを見渡しながら、そうっとそうっと進んでいかれるような…。
絹: ありがとうございます。それでは酒谷宗男さんにお聞きします。いきなり無茶ぶりですみません(笑)。小林はなちゃんとはいかなるお嬢ちゃんですか。
酒: 小林はなちゃんは、いつもお母さんについて、うちの店とか、喫茶ルームにお越しになるのですが、お母さんが七条大橋のミーティングをされている時などは、一生懸命自分の勉強をしたり、趣味のことをとても頑張ってやったりと、非常におりこうさんで、ママを手こずらせないんです。
絹: 舌出してるで(笑)。
酒: それは彼女が気遣い、気配りをしているんです。それはやっぱりすごいなと思いますね。
絹: 小学4年生にして、気配りができると。では最後にはなちゃんに聞きます。小林明音さんて、どんな人?どんなママ?
は: うーん。ふつうの…。
明: ごくごく普通です(笑)。
絹: はなちゃんに助け船を出します。小林明音さん、実はすごい方で、土木系の技術資格を有する人で、富山県庁の技術職としてお勤めになっていた時期があります。そして京都市に来られて、京都市景観まちづくりセンターの職員として数年働いておられました。その時に私と出会いまして、実はこのスタジオにも何度か、コミュニティFMの担当として来てくださったことがあります。ということで、最初のウォーミングアップ、他己紹介でありました。じゃあ、エピソード1に入ります。

■エピソード1  そもそも七条大橋のお掃除が始まったのは、7月7日でありました
●七条大橋100年の渡り初め、盛り上がったけれども…
絹: そもそも七条大橋のお掃除が始まったのは、7月7日だったそうですが、そのあたりから紐解いていただきますか。
酒: 今度の7月7日で4年目に入るんですね。ですから4年前ということになりますか。実はその前に、とりあえずは七条大橋100年の渡り初めをしたけれども、それ自体は盛り上がったんですよ。
明: そうですね。渡り初めをしたのが2013年なので、もう5年前になるでしょうか。
酒: その時は100年目の渡り初めということで、すごく盛り上がったんですよ。門川市長を先頭に、地域住民も一緒にわーっと渡り初めをやって、「七条大橋、やっぱり大事にせなあかんな」と、そういう機運はあったんですけど、ただそういうイベント的なことって、やっぱりぽしゃってしまうわけです。誰かが何かをしんと。
で、私の兄が「100周年で、あんだけ盛り上げてやったのに、草ぼうぼうで、ゴミはあるし、困ったこっちゃなあ」と言ったんです。それを聞いてて、僕は兄よりずいぶん若いので、「お前やれ」ということやなと、プレッシャーを感じてて、「7月7日ころからやろか」と言って…。
絹: それが4年前。

●ゴミと草ぼうぼう、なんとかせんとあかん!
酒: そうです。その時に小林さんが近くにいはって、「私も手伝っていいよ」と言ってくれはったんです。それで流れがパッと変わったんです。2人でとにかく泣きながらやろと(笑)。
一週間口コミだけで、ワーワー言って、「どれだけ集まるかわからへんけど、とにかくやろ」と言って、7月7日にやることになりました。結局12人集まったんです。その12人集まっただけでもね。一週間足らずですよね。それでもう、ちょっと感激して、とにかくやったということで、肩の荷がちょっと下りたわけです。そしたら参加している人が、「ひょっとしたら一回で終わるのとちゃうやろな」と、プレッシャーをかけられてね。で、小林さんが7のつく日に毎月やろうということになって、現在に至るわけです。

●毎月7のつく日に、雨でも台風でも大雪でも
絹: もうそしたら何回くらいになるんですかね。毎月やったはるんですよね。
酒: 次の7月7日で37回目になります。
絹: そやけど、よう続きましたね。その7日というのが、七条大橋の7で、お休みの日ばかりでなく、ウィークデーでも7でやろうと、貫いたわけですね。
酒: そうです。まあ雨が降ろうが、台風が来ようが、雪が降ろうが、やるやらないは現場で考えようと。でも一回も中止になったことがないんです。それがすごいんです。
絹: 雨でも大雪でも。
酒: はい。
絹: 当初から12人という面子は変化していかれましたか?

●参加人数が画期的に増加!
酒: それが回を増すごとに、どんどん増えてくると。画期的に増えたのは、2年くらい前ですかね。近所の有名なホテルが20人、掃除しますと。
絹: あの辺の有名なホテルというと、フォーシーズンズができる前の…。
酒: ハイアットリージェンシーです。総支配人はじめ上から下まで来られて、それをホームページにアップされたんです。「近所の七条大橋、社会貢献の一助として、携わっています」と。それをフォーシーズンズが見られて、すぐに電話がかかってきた。面白いでしょ?
絹: これはハイアットさんに負けてられんと。
酒: かってきて、まさかフォーシーズンズからうちに電話があるなんて、夢にも思ってないし、なんのこっちゃと聞いたら、「うちも七条大橋に掃除に行きたい」とおっしゃった。ウェルカムですよ。
絹: そうすると30回を超える頃には、どっと来てた。先ほどの打ち合わせでは三桁を超えたとおっしゃってましたよね。

●30回目の記念イベントには、三桁超え!
酒: そうです。その時、30回目なんですけど、記念なので色んな所に丁寧に声を掛けたわけです。ハイアットさん、フォーシーズンズさん、それからうちの近所には京女さんがある。それから新しくできた京都美術工芸大学。
絹: あ、新谷さんとこや。
酒: そう、そう、新谷さんとこ。ここにもずっと声を掛けて、来ていただけるようになって。そして私が卒園した名門の、近所にある昭和保育園から園児も来ると。30回目のイベントなので、私が懇意にしている京都タワーのたわわちゃんも来てくれました。
絹: キャラクターですね。
酒: そうです。門川市長も来ていただきました。園児はもうたわわちゃん一色。門川さん、何か被らんと誰も来ないという状態になって(笑)。
絹: はなちゃんも行った?
明: はなちゃんはその日は平日なので、小学校に行ってますね(笑)。
絹: 失礼しました(笑)。

●あって当たり前の橋が、お掃除をしてもらって、注目を浴びて
絹: 明音さん、僕も建設屋ですから、橋をキレイにとか、ライトアップとか、こうした土木構造物、普段は注目を浴びる事もない、あって当たり前、通れて当たり前の道だとか橋だとかに、酒谷さんみたいな一般の方、あるいはそこへ12人から始まって116人?
明: そうです。30回目にはそうなりました。
絹: それをお掃除して下さること自体が、実は無茶苦茶うれしいんです。しかも100年超えた橋が長寿命で、まだ現役で頑張っている。そのことを一般市民が知って下さって、しかもライトアップと。この七条大橋のお掃除を続けておられること、人数が増えたということの、ご近所の五つ星や四つ星の有名ホテルが来てくださったことだけではなく、明音さん自身がすごい賞を取ってしまったということが人を増やすことに繋がったという話も聞いたことがあるんですけど。
明: 恥ずかしながら(笑)。
絹: その賞について、ちょっとお話をしてください。

■エピソード2  すごい賞をいただいて、人がどんどん繋がって
●七条大橋のすばらしさを知ってほしい
明: 今、絹川さんがおっしゃっていただいた通りで、私も土木のことを学んできた端くれとして、七条大橋のすばらしさ、100年以上前につくられた鉄筋コンクリートアーチ橋で、土木構造物としても大変貴重で、こんな素晴らしい橋が身近にあるんだよということを、まず地元の方々に知って頂きたかったんです。知って頂いて、誇りに思って頂きたいと。そうすることで七条大橋だけではなくて、他の橋でも、土木は色々なお仕事をしていますから、そういった事に対する理解に繋げていけたらなと個人的には思って…。
絹: うわあ、そんなこと聞いたら、京都の建設屋泣きますよ(笑)。
明: やっぱりご苦労とか、よくわかりますし、小さな事から、私にできる事からということで、七条大橋に参加させてもらってます。

●京都・eco女グランプリで、受賞!
明: 私がどうのと言える立場ではないんですけど、一応共同代表という肩書を頂いてできることは何だろうと思った時に、たまたま「ミスアースジャパン」のプレイベントの開催を知ったんです。「ミスアースジャパン」は、世界4大ミスコンの1つなんです。
絹: そないにたいそなミスコンやったんですか(笑)。
明: 実は(笑)。ファイナルは世界大会があるんです。
その「ミスアースジャパン」の京都大会が先日行われまして、そのプレイベントとして、第一回「京都・ecoグランプリ」という大会をされたんですね。その「ミスアースジャパン」の方は華々しくて、美貌を含め、年齢条件もありますし、私ごときが出られる大会ではないのですが(笑)、「京都・eco女グランプリ」の方は年齢制限も条件もなく、女の人なら出られるということで、私にできるのはこれかもしれないと、出させていただいたんですね。そうしたら、グランプリは立命館大学の学生さんが見事受賞されたんですが、準グランプリということで、「DO YOU KYOTO ?」賞というのを頂きまして、大変栄えある賞を、準グランプリということで、本当にうれしかったんです。
絹: その「DO YOU KYOTO ?」賞をお取りになるに際して、明音さんはプレゼンをされたわけですよね。
明: そうです。プレゼンさせていただきました。
絹: プレゼンの内容は、この七条大橋。
明: もちろんです。七条大橋を背負って行ってまいりました。
絹: それで「なるほど!あんた、準グランプリ!」という感じだったわけですね。

●土木と環境、相対するもの?
明: そうなんです。「eco女」ですから、環境系の方が多いんですね。主催者の方も、来られる方も。で、きっと絹川さんも同じような思いをされるかもしれないですけど、土木と環境って、結構相対すると言うか、何かすると環境に影響を与えるような…。
絹: いやあ、以前はダム反対運動とかありましたもの。
明: 生態系に何か影響を及ぼすとか、そういった話があるなかで…。
絹: 希少種がある場所で、「サッカースタジアムをつくるのは、よく考えないと…。」みたいな(笑)。ちゃんと環境の影響評価をして、場所を選定したり、工期を変えたりとか、国交省を始め、すごく気を遣ってらっしゃいますよね。
明: そうなんですよ。そういう場で土木の事について語らせていただいて、評価をいただけたと、そのことがまず私にとっては、すごく有難かったんです。
絹: 土木技術者の鑑!
明: ありがとうございます。

●賞をいただいた事より、人が繋がっていくことがうれしい…
明: そしたら事務局の方もどう思って頂けたのかわからないですけれども、次の回に予告なくふらっと来ていただけたんです。やっぱりプレゼンが響いたと確信する瞬間だったと思います。賞をいただいた事よりも、人が繋がっていくことが、すごくうれしかったです。
絹: その「ミスアースジャパン」京都事務局の方が来られたんですか。
明: 事務局の方も来られましたし、見事「ミスアースジャパン」京都大会で賞を取られたような方も、美しい女性の方も…。
酒: 京都代表の…。
絹: フェイスブックに載ってた「なんでこんなべっぴんさんが掃除してるんや」というような、あの写真ですか?あ、そうかあ。そういう影響があったんだ。
酒: 実際、私は応援がてら明音さんのプレゼンをきいたんですけど、やっぱり土木構造的なことも含め、掃除のことも含め、熱い思いをきっちり語られたということが、非常に一緒にやっている者としては、聞いてて涙が出るくらいうれしかったんです。やっぱり熱い思いが波紋を呼ぶと言いますか、まさしく言葉と実績でそういう具合に広がったということ、ものすごく喜んでます。

●七条大橋の魅力と歴史
絹: 資料としていただいた趣意書のなかから、少しだけ読ませていただきます。
七条大橋の魅力:七条大橋は鉄筋コンクリート技術が使われ始めた当時の国内最大規模の土木建造物です。その重厚で力強い構造とリズミカルなラインが放つ魅力を味わっていただきたいと思います。
七条大橋の歴史:七条大橋は京都が明治から大正期に近代都市として脱皮した「三大事業」の一環でつくられました。そこには京都の近代化の物語があります。また昭和10年には鴨川大洪水、戦時中には軍部の金属供出命令によって高覧や照明灯が撤去される受難にも遭いました。
こういうプレゼンをされたわけですよね。
酒: そうですね。

●人が繋がる、その輪が広がる
絹: 小林明音さんのそういうご努力、それから地道に7月7日から始まって、今年で活動4周年のお掃除プロジェクト、どんどん人が増えていきます。そしてさっきびっくりしたんですけど、この動き、拡大しているらしいですね。二条だとか、丸太町、鴨川デルタと、仲間が増えているらしいですね。それもちょっとだけお話頂けませんか。
酒: 鴨川デルタで活動している青年が七条大橋に掃除をしにきてくれて、その熱気をそのまま自分の地元のデルタでやりたいということで、頑張っています。まだ6~7回なんですが、これ楽しみなんです。
絹: 僕は一回だけふらっと立ち寄って、後の反省会や意見交換会出させていただいたんですけど、そういう方が確かに来ておられました。そして酒谷さんとこに集まっていらっしゃる、お掃除した後、お茶を飲みながら意見交換会をなさっている、あれが素晴らしいですね。で、集まって来られている人たちは、何か潜在エネルギーをそれぞれ色々お持ちの方がいらっしゃるから、そういう広がりに繋がるのかなと思っておりました。

■エピソード3 そして今年もやります 七条大橋ライトアップ2018
●七条大橋ライトアップ2017はこんな感じでした
絹: さて、去年のライトアップから、今年も2018と、動きが広がっていきます。手元にすごいキレイなプロの写真家がお撮りになった七条大橋のライトアップの写真、それからセピアの写真、フォトコンテスト2017とあります。「フォトコンテストは今年もやらはらへんのですか?」という問い合わせもあったそうですが、イベントをするって、結構大変ですよね。で、「応援して下さい」というタイトルにもなっています。2018はどうなっていくのでしょうか。この辺りについて、お願いいたします。
明: 去年、初めて掃除だけではないイベントをさせてもらいました。ライトアップとフォトコンテストです。初めての事で、私たちもどうなることかとわからないなかで開催させてもらったのですが、結果としてフォトコンテストの方は77名の方に応募いただきましたし…。
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絹: いい数字ですねえ。それはちょっと調整が入っているんじゃないですか(笑)?

●ただ、ちょっと大変な部分もありまして…
明: いやあ(笑)、入ってないです。で、ライトアップの方も500枚用意したパンフレットがほぼ捌けているという状況で、一定の影響はあったのかなと私たちは思っています。ただ、実施に関しては、たくさんのスタッフの方に、夜、お手伝いに来ていただいたりと、すごく大変だった面もあるので、私も酒谷さんも、これは続けた方がいいんだろうか、どうしようかと悩んでいたところでした。
ところが、意見交換に来られている方が「本当に手伝っていて楽しかったし、今年もやろうよ」と。「せめてライトアップはやろうよ」ということで、今年はライトアップ一本に絞って、是非もう一度あの時の感動を実現したいなと思っています。
絹: ライトアップって、実は照明器具のセッティングとか、めちゃくちゃ大変なはずですよね。
明: そうなんです。素人ができるような代物ではないんですが、やってしまいまして。それに設置に関して資金もやっぱり要るわけで、カンパを今年は早いうちから募りまして。
絹: そのカンパを募るための準備のイベントをやろうと。

●7月7日 応援チャリティーライブやります!
酒: 大橋ライトアップ2018 応援チャリティーライブ」お掃除に来ていただいている方々の中に、ミュージシャンがおいでになるのと…。
絹: 例のフラリーパットさんもそうですね。
酒: フラリーパットさんはスケジュールが合わなくて、今回はできないんですけど、フラリーパットさんがつくってくれた『七条大橋の上には』という曲は、必ずミュージシャンが演奏してくれます。
絹: リスナーの皆さん、フラリーパットというカタカナの、若い二人組のアーティストですけれども、地元京都の方ですか?
酒: はい。東山なんですよね。最初はウクレレとギターのインストユニットだったのが、ここ2年ほどは歌ありの曲も歌うようになって、結構ブレイクしつつあるところです。
絹: 『七条大橋の上には』という曲は、検索していただいたらYouTubeで引っかかると思いますので、もしよろしければお聞きください。

●盛りだくさんなラインナップです。是非いらしてください!
絹: そしてこの応援チャリティーライブの日付等について教えていただけますか。確かやっぱり7のつく日ですよね。
酒: はい。2018年7月7日の土曜日、9時から10時まではいつものように掃除をする。その後やっぱりミーティングをして、その後に応援チャリティーライブをやります。開演が11時50分から15時30分までです。参加ミュージシャンは7ユニットで、それもバラエティに富んだミュージシャンが出てくれます。
絹: フラダンスあり、雅楽あり、篠笛あり、京都美術工芸大学の軽音楽あり、京女も来る。
酒: 「京炎そでふれ」の京小町さんが来てくれます。
絹: そして日舞、これはきっと小林はなちゃんが踊ってるやつやな?
酒: はい。
絹: そしてフォーク&スタンダード ブラブラーナ 佐々木ゆかさんほか。
そしてこちらにお持ちいただいたんですけど、会場では1000円のカンパで京都七条大橋手ぬぐい、それから300円のカンパでフォトコンテストの受賞作品を始めとするはがきセット、または缶バッチ、これは酒谷さんが撮られた写真も入っているとのことですね。「一緒に七条大橋をキレイにしませんか」という缶バッチ、楽しいイベントです。七条大橋の本番のライトアップを応援するという気持ちのあるカンパです。してもいいよという人は、7月7日のできればお掃除から。お掃除しんどいなという人は11時50分から、集酉楽サカタニさんでチャリティーライブです!
この番組は心を建てる公成建設の協力と、京都市景観・まちづくりセンターの応援でお送りいたしました。酒谷さん、小林明音さん、はなちゃん、ありがとうございました。
全: ありがとうございました。
投稿日:2018/07/03

第137回 ・どっちが本業?~歌手にして僧侶 柱本めぐみさんに聴く

ラジオを開く

まちづくり“チョビット”推進室<平成30年5月放送分>

柱: 柱本 めぐみ氏(明覺寺住職・ソプラノ歌手)
絹: 絹川 雅則 (公成建設株式会社)
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まちづくりチョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
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絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最新のエピソードをご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
さて、本日ゲスト紹介ですが、ちょっと今回は緊張しております。というのは、小学校、中学校、高校と全部同級生で、しかもクラスの優等生で、私が「こいつには一生、頭上がらへん」というゲストです。偶然、ご縁がありまして、お呼びいたしました。柱本めぐみさんです。
柱: こんにちは。優等生ではなかったと思うんですけど(笑)、はい。
絹: ええ?優等生でなかったら芸大に行ける?
柱: いやあ、まあまあそれなりに(笑)。
絹: 私は勉強では絶対に勝てないというトラウマを抱えながらの番組進行になります。
柱: いやいや(笑)。
絹: それでは柱本さんのプロフィール、今一端をご紹介しましたけれども、僕の方からもう少しご紹介させていただきます。
柱本めぐみさん、京都市生まれ、京都市立芸術大学声楽専攻卒業、そしてソプラノ歌手と書いてあります。歌を歌われる時は、旧姓の藤田めぐみさんに戻られるんですよね。
柱: はい。
絹: だけど、1490年(延徳2年)に創建された明覺寺の第二十代住職、僧籍にあられるんですよね。
柱: はい。お坊さんなんです。
絹: リスナーの皆さんの中で、柱本めぐみさんのお名前に憶えがあるという方は、たぶん京都新聞の「暖流」というコラムではないでしょうか。
柱: もう3年くらいになりますかね。
絹: 月1で書いていらっしゃる?
柱: 今、2ヵ月に1回くらいでしょうか。
絹: そのコラムに寄稿されています。
今日の番組のテーマですけれども「どっちが本業?~歌手にして僧侶 柱本めぐみさんに聴く」と題してお送りいたします。
megumijuushoku

■エピソード1 古刹の二十代目の御住職、なんでなったん?
●お寺の息子と結婚して…
絹: さて、エピソード1。さっきご紹介しましたけれども、ごっつう古いお寺の二十代目の御住職になんでなったん?
柱: 皆さん、人生、何が起こるかわからないというご経験はたくさんお持ちだと思いますが、私も自分がまさかお坊さんになるなんて、全く考えてなかったんですけどね(笑)。
絹: そりゃあ、同級生、誰も思ってないでしょう。
柱: 同級生でも「え!」と思われたと思うんですけど(笑)、たまたま寺の息子が嫁に来てくれというので、歌を歌っているのも知っていましたから、「歌だけ歌ってたらいいから、嫁に来てくれ」というので。私は一人娘なんですけど、親も「お寺に嫁げば、京都から離れへんやろう」という思いとご仏縁を頂くのもいいだろうというので、寺にお嫁に行ったと言いますか、行った先がお寺だったというだけのことだったんですけどね。
絹: 結婚された当初もコンサート活動は続けていらっしゃって、僕、案内をもらってもほとんど行かなかったんですが、御所の近所のアルティに…。
柱: あそこでもリサイタルしたことありますね。
絹: そこに1回だけ、お花だけ届けて、その時にまだお元気だったころの御主人に1回だけお会いした覚えがあります。
柱: あ、お会いになったんですか。知りませんでした。
絹: おぼろげながら覚えています。もうだいぶ前ですけど。
柱: ずいぶん昔ですね。

●仏教って、お寺って、何かなと考え始めて
絹: 考えてみれば、ご主人が元気ならお坊さんにはならないですよね。
柱: でも、お坊さんにはなったんですね。やっぱり「寺の事は何にもせんでええ」と言われても、毎日寺に暮らしていますと、「仏教って、何かな」「寺って、何かな」と思うようになって、ちょっと勉強したいなという気持ちで、得度だけはしまして。
絹: 結婚と同時にですか?
柱: いえいえ、子どもが小学生くらいの時ですね。
絹: でも、悲しい思い出になるのですけど、ご主人が早くに…。四十代でしたっけ。
柱: 五十になったとこでしたね。

●そして寺に誰もいなくなった…
絹: 若いのにお亡くなりになって、それがご縁で歌手にして僧侶という道に行かれたんですね。
柱: そうですね。その前年に義父も亡くなり、住職も亡くなり、「そして寺に誰もいなくなった」みたいな感じで、「寺、どうすんねん」という感じだったんですけど、何の抵抗もなくねえ…。
絹: そのお義父さん、つまり前住職がお亡くなりになって、翌年にご主人が、またお義母さんも…。
柱: そうですね。二年置いて、義母も亡くなって。
絹: もうバタバタと。なんでこんだけ続くねんという…。
柱: そうです。ですから4~5年はもう看病だけの日々でしたから、歌なんかどっかに飛んでいました。
絹: 柱本さんは同窓会の世話も一生懸命してくださる人なんですけど、私もあんまり行かない同窓会にご一緒した時に、すごくやつれていた時期があったなという記憶があるんですよ。
柱: 自分では一生懸命しているつもりでもね。やっぱりそうだったかもしれないですね。
絹: たぶんその時期だったんだろうなと思います。
そして宗教者として、歌手として、活動を続けておられるんですが、明覺寺にたまにおじゃますると、ちょっと何か違うなという感覚を受けるんですけど、すごく変わったことをお寺でされていません?

●お寺で何か楽しいことをしたい、みんなに来てもらいたい
柱: 私は何も知らなくて、寺を継いだんですけど、元々寺の生まれではなかったですから、お寺ということも、仏教もあまり深く勉強したこともなかったんですけど、手探りでやっているうちに、昔は葬式や法事でお坊さんが来る所というイメージだったんですけど、考えてみたら死んでしまったら宗教って、いらないわけですから。
「宗教やお寺というのは生きている人のためにあるんや」と考えた時に、何ができるのかと思ったら、せっかくお寺という空間があるんやから、何か楽しいことをしたい。そしてみんなに来てもらいたい。そんな気持ちがあったんですよね。

●明覺寺の夕方市のこと
絹: 明覺寺さんて、会社のそばなんです。歩いて5分で行けるところに、彼女、いたはるんです(笑)。行った時に覚えているのは、1490年から続いているお寺の御門前で、市が立っているんです。夕方市が。
柱: お野菜市ね。
絹: これ、読みますね。
「明覺寺夕方市 新鮮なお野菜をはじめ、毎回大好評」
毎月第二水曜って、これ、今でもそうですか?
柱: はい。事情で飛ぶ時はあるんですけど、基本的にそれでやっています。
絹: 14時から、5月からは15時から。NPOの「いのちの里・京都村」の方たちが来られると。
柱: 定期的にやる場所を探しておられたので。過疎地のお野菜を集めて売っておられるんです。それを集めてくるので夕方になるんです。
目の見えないところでもそれをすることで、色んな人たちと繋がるという気持ちもありましたし、実際にそうやって夕方市をすると、顔を知っていてもなかなか言葉を交わす機会がなかったご近所の方とも、お話をする機会もできましたし、すごくうれしいなと思っています。
絹: やるなあ。あんまり遅がけに行くと、売り切れていてないんですよ。安心で美味しそうなお野菜を中心に京都府下の産品が並べられていて、買い物に来た人とおしゃべりをしながらね。
女性で猟銃をぶっぱなすハンターがいらして。
柱: 彼女も命について考えるということで、共通点を見出したというか、そんな感じで始めたんですけど、それと過疎地では色んな工夫をして、ジャムを作ってみたり、お菓子を作ってみたり、お味噌とか、そういうものも販売させてもらっています。
絹: リスナーの皆さん、下京区近辺の人は覚えておられたら、結構掘り出し物ですよ。
柱: 6月は休みなんですけど、7月からまたやりますので。
yugataichi

●開かれたお寺を目指して
絹: こういうことに象徴されるように、開かれたお寺を目指しておられるなというのが、すごく私の記憶に残っていまして、これだけじゃないでしょ。
柱: そうですね。落語会もしていますし、この頃は若い人たちも集まって、寺という空間を自由な発想、新しい発想で使ってもらいたいという思いがあるんです。
ですからデスカフェだったり…。
絹: デスカフェって、デスノートのデスですよ。「death」、つまり死のカフェ。
柱: そうです。死について語り合うっていう。入棺体験、棺に入る体験をしてみたりとか。
絹: 若い人は無茶しますねえ(笑)。
柱: 私も入ってみましたけれども、そういう発想を応援したいという気持ちもありますし、そういうことで、やっぱり本堂の前に靴がたくさん脱いであるというのは、私、すごくうれしいんです。まちなかの小さな小さな寺なんですけど、そこから人の声が、笑い声がする、それがすごく大好きなんですよね。
絹: 御本山も龍谷大学も近いし、若いお坊さんがよく集まってきはると。その中には息子さんも当然いはる。
柱: そうですね。息子も皆さんに育てていただきました(笑)。

●住職も歌も、私の生きている基本なんです
絹: いい感じですね。あ、今気が付いたんですが、これ、BGMで流れているの、目の前でしゃべってくれている柱本めぐみさんの声ですよ。ちょっと一回、音量を上げて聞いてみましょう。
同級生の中に、こういうプロの歌手がおられるというのが、驚きではあります。二足の草鞋、どっちが本業、どっちも本業という柱本めぐみさんです。
柱: そうですね。私の中ではどっちが本業と言われても答えはなくて、どっちも仕事ではなくて、生きている基本みたいなところがあるんですね。
元々クラシックをやっていたんですけど、ちょっと話があって、ホテルのディナーショーみたいなのをするようになって。
そこでも人の縁ができて、「ジャズが好き」「シャンソンが好き」「こんな映画音楽が好き」と、皆さんリクエストを下さって、それでこういう歌も歌うようになりました。
それも皆さんに教えていただいたことですし、私、毎日毎日皆さんに色んな気づきを頂いて、生きている感じがするので感謝をしておりますし、やはり人の繋がりって大事やなというのは、毎日色んな所で思わせてもらっています。

■エピソード2 唱歌との再会、そして…
●きっかけは海外コンサートでした
絹: 海外でもコンサートされた経験が何度かあって、そこからチョイスされる歌が変化していったと、さっき教えていただきましたけれども。
柱: やっぱり家族を見送ったなかで、命を考える歌って何かなと考えたことも、1つのきっかけなのですが、クラシックをずっとやっていましたし、現代音楽もやっていまして、その中で海外でコンサートをしていたんです。その後のパーティーでお国自慢が始まって、「めぐみも日本の曲歌ってよ」と言われたら、はてと(笑)。
「私は何を歌ったらいいんやろと思った時に、かろうじて「赤とんぼ」を思い出したんです。そこで「赤とんぼ」をアカペラで歌ったら、すごく静かで、すごく単純で…。その時、会場がシーンとなってしまって、それまでワーッと騒いでいた人が「なんと美しいメロディーなんだ」と、みんなが口を揃えて言ってくれて。
もちろん日本語も通じないですし、初めて聞く曲のはずなんですが、「えっ」と思った時に、「あ、私は日本人やった」と。それと「日本の音楽を大事にせなあかん」と思ったのをきっかけに、唱歌・抒情歌というものを歌い始めたんです。
最初は手探りでしたけど、歌うにつれて、色んな事を考えるようになってきて、色んな唱歌を今、歌わせていただいています。

●唱歌、なんだか懐かしい感じがしませんか?
柱: ちょっとここで、唱歌を一曲聞いて頂きたいなと思います。

卯の花のにおう垣根に
ほととぎす 早も来鳴きて
忍び音もらす 夏は来ぬ
さみだれの そそぐ山田に
早乙女が 裳裾ぬらして
玉苗植うる 夏は来ぬ

絹: すごい。同級生が歌っているって、信じられない…。
柱: こんな曲があったんやって、思わはったでしょ?懐かしい感じがしません?
絹: 「夏は来ぬ」って、プロが歌うと、こんななるの?
柱: 色んな歌い方があると思うんですけど、これは景色を歌っていますけど、日本の四季ですね。
絹: 効果音の鈴ですか?たまらないですね。
柱: これをみんなでバンドのメンバーと一緒につくり上げたんです。
絹: やっぱりプロなんですねえ。いいなあ。僕の死んだ弟もミュージシャンをやっていたので、音楽ができる人はすごいなあと本当に思う。
柱: こうやって、仲間で1つのものを作り上げる喜びというのも感じさせてもらっていますし、こういうのをできたらおじいちゃん、おばあちゃんがお孫さんと一緒に聴いて下さったり、仕事で疲れた時に、ふっと寝る前にでも聴いて、リラックスしてもらったらいいかなというイメージで作らせてもらったんですけど。

●父の日コンサートの始まり
絹: 唱歌に目覚められたという動きが、おそらくは次なる父の日のチャリティーコンサートに繋がっていくのだろうと拝察しますが、父の日のチャリティーコンサートって、そもそもどうやって始まったんですか。
柱: ずっとディナーショーをしていまして、ジャズやらラテンやらを歌っていたのですが、そのホテルが建て替えになるのを機会に、元々はホールでコンサートをしていましたから、ちょっとそこへ戻ってみようかという気持ちで始めました。
そのホールというのが抽選で日が決まるんですけど、それに当たったのが父の日だったんです(笑)。実はその会館が出来た時に、うちの父が関わっていたというのがありまして…。
絹: 父上は京都府の職員であられて…。
柱: そうなんです。そのホールで父の事を覚えていてくださった方もいらして、ちょうど父の三十三回忌であったこともあり、色んな事が重なって、「これは父の日コンサートにしよう!」と思い立ちました。
絹: 世の中には不思議な偶然がありますねえ。

●チャリティーコンサートにしたい…
柱: せっかくなので広告掲載をしていただこうかなという動きの中で、寄付しようかなという…。
絹: その寄付先がライトハウス?
柱: ライトハウスというところでお手伝いをさせていただくなかで、皆さんがすごくイキイキ生きておられるお姿を見て、お歌もお好きだと聞いたので、ちょっとそこにも寄付させていただこうと。コンサートにも招待させていただいて、コラムも書いているので、京都新聞を通じて、福祉施設に寄付させていただこうという活動も始めたんです。
絹: 今年は6月の16日の土曜日に、その亡くなられた父上がご縁のあった京都府立文化芸術会館、御所の東側ですよね。
柱: 府立病院の向いですね。
絹: これは小さい時から、よく出てたって?
柱: そうですね。小さい時はピアノの発表会もここでやったりしましたし、手ごろなホールって、京都にそんなにないので、本当に足しげくコンサートに行ったホールですね。
絹: 私も落語を聞きに行ったり…。
柱: 落語もやっていますよね。お芝居もやっていますし。

●父の日コンサートのご案内
絹: 6月の16日、午後3時開演。前売りが5,000円、当日が5,500円ですけれども、そういうチャリティーの要素を強くお持ちになっているコンサートです。もちろんボーカルは柱本めぐみ、歌手の時は藤田めぐみに戻られて、このメンバーさんをご紹介願えますか。
柱: はい。ピアノは作曲家でもある釋恵一さん。これも不思議でずっと離れ離れで活動していたんですけど、ディナーショーをやっていた時に、隣の部屋でしゃっくんがピアノを弾いていて、「うわ、何年ぶりやろ」と言ったのが初めで、「ほんなら一緒にしよか」となりました。もうウン十年も離れてたのに。
絹: ピアノって、めぐみさん、自分で弾けるやん。
柱: 弾きますけど、こういうバンドで歌う時は、自分で思いっきり歌うにはまた違うので…。
他のメンバーはその時によって違うんですけど、パーカッションのあゆちゃんとか、ヴァイオリンのYu-Maくんとか、常に一緒にやってくれて、先ほどのCDも一緒につくり上げた仲間です。
諏訪ミュージカルスクール生の子どもたちが一緒に歌ってくれて、今年はサウンドオブミュージックをしますけど、去年はそれこそ浴衣を着て唱歌を歌ってもらったんです。子どもたち「この曲、全然知らん」とか言いながら、それでも一生懸命やってくれて、そういう舞台もありますし、皆さんご存知のラテンとかジャズとか、欲張りのコンサートになっています。
絹: 6月の土曜日の昼下がり、ご家族で、もしよろしければいらっしゃってはいかがでしょうか。そして視覚障碍者の方々には親子ペアで5組をご招待されていると。そしてその収益を寄付されているという企画です。
歌手にして僧侶、僧侶にして歌手。
柱: どっちもです。
hujitamegumi

●人の輪をつくりたい
絹: どっちも本業。今日は柱本めぐみさんをゲストにお招きして、このチョビット推進室で音楽をかけることって、めったにない事なんですけど…。
注目している同級生のお一人であります。また、地域に開かれたお寺を運営されていることに、すごく感銘を受けておりまして、ちょっと刺激的なフレーズですけど、さっき番組の打ち合わせをしていて、「観光寺院行っても、手を合わせへんやん?」という話(笑)、これは石が飛んでくるかもしれませんが。でも、お寺で手を合わせる、先ほど言われたように、お寺の玄関先に多くの脱がれた靴が集まる。人が集まる、「一堂に会する」は本来仏教用語だったと教えていただきましたけれども、「一堂に会する」ために歌というツールも十分にお使いになっているわけですね。
柱: だから私にとっては、人の輪ができる、今日一日を楽しく過ごすのが、音楽であろうと、仏教であろうと、食事であろうと、私ができることで人の輪ができればいいなという思いでやっています。

●日曜学校も始めました
柱: 今、日曜学校も始めましてね。月に1回なんですけど。最終日曜日の1回だけなんですけど。
絹: 僕ら、日曜学校というとキリスト教の教会イメージがあったけど、ちゃんと明覺寺さんでやったはるんや(笑)。
柱: それも玄関に子どもの靴が脱いであって、子どもの声がすると、また一層うれしいんですよ。走り回る子どもを抑えんならん時もありますけど(笑)。
絹: 原則、毎月最終日曜日。9時半から11時頃。なんと1年間で1,000円。ほぼボランティアで…。
柱: そうなんです。お念珠とお経本をプレゼントします。それ込みで(笑)。
絹: リスナーの皆さん、いかがでしたか。下京区の古いお寺、明覺寺をあずかられるご住職、柱本めぐみさん、歌手になられる時は藤田めぐみさん。もしご興味のある方は、YouTube始め、色んなもので検索して、個性・肉声に迫っていただければと思います。うーん、おもろい人が下京区にはおる。。。
柱: ありがとうございます。御興味のある方、ファックスとかメールとかでご連絡いただければと思います。音楽の方も、お寺の方も、ファックスが 075-371-7996 で、メールは meg.fjt.office@gmail.com です。
絹: リスナーの皆さん、いかがでしたか。少し毛色の変わったゲストでしたが、京都ではこういうタレントを有した人が、そこかしこで一隅を照らす活動をされています。気が付かれた時は、サポートよろしくお願いします。
柱: よろしくお願いします。
絹: それじゃあ、めぐみさん。ありがとうございました。
柱: ありがとうございました。
※関連リンク
藤田めぐみ様オフィシャルサイトhttp://meg.main.jp/
藤田めぐみ様オフィシャルブログhttp://blog.meg.main.jp/
投稿日:2018/05/21

第136回 ・「京都国際子ども映画祭」ってご存知ですか? ~キンダーフィルムフェスト 子どもによる子供のための国際映画祭

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まちづくり“チョビット”推進室<平成30年4月放送分>

植: 植田 真由氏(特定非営利活動法人キンダーフィルムフェスト京都 理事長)
田: 田勢 奈央氏(特定非営利活動法人キンダーフィルムフェスト京都 理事)
絹: 絹川 雅則 (公成建設株式会社)
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左:植田 真由氏 右:田勢 奈央氏

 

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まちづくりチョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
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絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとのご紹介や、その活動の最前線のエピソードをご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
さて、本日ゲスト、お二方、今日は女性比率が高いです。女性お二人にお越しいただいております。まずお一人目。NPO法人キンダーフィルムフェスト京都の理事長でいらっしゃいます植田真由さんです。
植: 植田真由です。よろしくお願いします。
絹: ようこそ!
そして同じくNPO法人キンダーフィルムフェスト京都の理事でもあられます田勢奈央さん。
田: はい、田勢です。よろしくお願いします。
絹: 田勢さんは、古くはないけど、私はよく知っているというか。
リスナーの皆さん、Impact Hub京都って、聞いた事ないですか?すっごく面白い場所が京都にもあって、府庁の近所なんですけどね。Impact Hubって、世界に何十か所かあるんですよね。
田: そうですね。90か所ちょっとでしょうか、世界の色んな都市にインパクトハブという団体がありまして、コワーキングのネットワークを広げていこうというコミュニティなんです。
絹: そこのスタッフをされていた時期に知り合いました。「Dojo for Change」って、なんかすごい名前でしょ?楽しい場所なんです。また、気にかけていただけたらと思います。

■エピソード1 そもそも「京都国際子ども映画祭」って、なんやねん
●京都子ども映画祭のはじまり
絹: さて、本日の番組タイトルですが、「京都国際子ども映画祭って、ご存知ですか?~子どもによる子どものための国際映画祭」と題してお送りいたします。この京都国際子ども映画祭、この夏の8月の2日から5日、ラジオカフェのお近くの京都文化博物館で(地元の者は「文博」と呼んでいますが)開催されます。そしてご縁がありますね。偶然、わが社があの工事に参画しておりました!
両: あ、そうなんですか(笑)。
絹: 現場へ何人か行っておりましたし、改修工事にも参加しております。いい場所ですね。
さあ、この京都国際子ども映画祭について、メインゲストの植田真由さんと田勢奈央さんとともに、じっくり読み解いてまいります。
京都国際子ども映画祭、ご存知ない方も多いかと思いますので、植田さん、ざっとその来し方と言いますか、古いそうですね、実は。
植: 京都国際子ども映画祭は、毎年1回開催と考えて20年以上、今年で24年目になります。
絹: すみません!知らんかったあ!
植: 知られてないんです。これだけ長い事やっているのに。
絹: すごい良い事やってらっしゃるんですよね。
植: 1994年から始まったんですが、キンダーフィルムフェストという名前から、ちょっとピンと来られる方もいらっしゃるかもしれません。元々はドイツでやっているベルリン国際映画祭という大きな映画祭があるのですが、そこの子ども部門でキンダーフィルムフェストという、子ども向けに作品を上映しているセクションがあって、そこに行った映画人が日本でもこういうふうに子どもに向けた映画祭をやりたいということで、最初東京で始まって、その次に京都でやったのが、今まで続いているということです。
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●今さらですが、ゲストの紹介です
絹: 東京で始まって、京都で…。すみません、1つ僕、何か忘れているような気がします。えっと、ゲスト紹介をちゃんとやるのを忘れていました(笑)。こんな感じでゆるゆるどころか、低空飛行でやっている番組ですが(笑)。
ちょっと戻して頂いて、理事長の植田真由さん、先ほどの下打ち合わせで、専攻が映画でずっとご研究されていて、博士課程まで行っちゃったと。無茶苦茶映画の世界にどっぷりという感じの方ですが、リスナーの方にその人となりの一端をお伝えするのに、いつもの手抜きの他己紹介というやつを、田勢さんにお願いします。田勢さん、植田真由理事長とは、いかなる方ですか。
田: 植田さんは、ラジオだと声しか伝わらないので、あれですけど、見た目はすごく若い、もちろん年齢も若いのですが(笑)、2歳9か月の男の子を育てているママさん理事長なんです。
元々は映画を専門にしていることもあって、このNPOで、映画祭のための映画を選ぶ仕事をずっと担当されていて、そこからどんどん上がって行って、今、理事長を務めているという方です。
絹: おお、ご苦労様です。いやあ、映画関係者とお知り合いになるのは初めてです。
それじゃ交代で、今度は植田さん、田勢奈央さんとはどういう方ですか、短く述べよ。
植: 田勢さんは去年から映画祭に関わっていただいたんですけど、ものすごくパワフルな方なので、このパワフルさとエネルギーで、去年の映画祭は田勢さんがいなかったらできなかっただろうなというくらい貢献していただきました。私にとってもキンダーにとっても心の支えと言うか、全てにおいて支えになってもらっているような、頼りになる存在です。
絹: ありがとうございます。こそっと田勢さんのエピソードを追加しますと、テレビ人で以前TBSにおられて、番組制作にもということで、そういう世界にお詳しい方で、僕はインパクトハブで田勢さんに英語を習いました(笑)。
田: そういえばそんなこともありましたね(笑)。
植: 英語も堪能でいらっしゃるので…。

●子どもが中心の映画祭-見ることはもちろん、審査もします
絹: すっごくわかりやすい英語を使われます。
さて、元に戻りまして、このキンダーフィルムフェストについて、もう少し続きをお願いします。
ベルリン国際から始まって、東京、京都で日本版が始まった。内容はどんなことをやるんですか。
植: 本当に子どもが中心になっていて、子ども向けの作品を上映するのはもちろんなんですが、子ども審査員が上映される作品を全部見て、審査をしてグランプリを決めます。
絹: 何本くらい参加されるんですか?
植: 長編3本、短編7~8本をそれぞれ2回ずつ見ます。
絹: それって、見る方もすごい体力要りますよね。
植: すっごいハードスケジュールですね。

●今年は京都文化博物館でやります!
絹: 今年の会場は文博とのことですが、確か文博って、映画の資料が古い日本映画からずっとアーカイブがあるところと違いましたか。
植: はい、そうです。ポスターから雑誌からフィルムまで。
絹: だから映画資料を見るブースだとか、しつらえとか、ちょっと大きめのつくりのシアターとか…。いい場所を選ばれましたね。
植: 本当にお世話になっております。
絹: 24年前からでしょ?
植: 会場は結構色んな所を転々としていまして、文博さんでやらせていただいているのは、ここ7~8年なのですが。
絹: でも文博さんとしても、ようこんな企画をもってきてくれはったと喜んでおられるのではないですか。
植: そうですね。最初の頃は本当に「うちにこんなに子どもが来てくれるなんて…」と館長さんが喜んでおられたという話は聞きました。

●子どもたちが議論しながらグランプリを決めます
絹: 長編3本と短編7~8本を2回ずつ見て、審査員さんも子どもがいるんでしょ?
植: そうです。
絹: 結構な時間と体力を使うから、一日何時間くらい見るんですか。
植: 1日3本ですね。
5時間くらいシアターに座っていることになります。
絹: だから8月の夏休みなんですね。でも夏休みの自由研究としては、最高じゃないですか。
植: そうですね。去年は東京からおばさんが京都に住んでいるというので、夏休みを利用して、京都にわざわざ来て、映画祭に泊まりながら参加してくださったお子さんもいたりして…。
でも子どもたちはどの映画がいいかという議論を通じて、ほとんど初対面の子たちなのですが、どんどん仲良くなっていくんですね。それが大人としても、見ていてうれしいなと思いました。
絹: その長編3本と短編7~8本を見て、「私はこれを推します」みたいなのを、みんなで…。
田: そうです。「これのこういう所が良かった」というのをみんなで言い合って、みんな意見は違うのですが、多数決はせずに話し合いでグランプリを決めるわけです。
絹: その時に植田さんや田勢さんはその議論に加わって、ファシリテーションと言うか、議長と言うか、何かするんですか?
田: できるだけ口は出さないようにしています。「時間ないよ」とか、そういうことは言いますけど。

●子どもたちは感想文も書いて、公開します
植: あとみんな最後に感想文を書くんですね。感想文をグランプリ作品発表の時に、全員お客様の前でそれを読み上げるんです。自分たちが感動した映画について書く子もいれば、映画祭を通じて、どういう事を学んだかということを書いてくれる子どもたちもいて…。
田: 結構、常連さんはその作文を楽しみに見に来るみたいな方もいらっしゃって、子どもたちの成長っぷりがすごくよくわかるので。
絹: その2日から5日までの、映画祭の水面下の作業と言うか、ワークショップが大変で、一般に公開されて「グランプリ作品はこれだ」と、上映されますよね。子どもたちの感想文の発表もある。それは一般人に公開されるのですか。
植: もちろんです。
絹: それはいつですか?
植: 作文を読むのは4日で、グランプリ作品の上映は5日です。
絹: リスナーの皆さん、8月の4日5日は空けといていただけませんか。これは面白いですよ。子どもたちがどんな感想を持って、どんな作品を選んだか。ちょっと自分の手帳に書いておきます(笑)。
植: やはり大人が見る視点と子どもが見る視点が、微妙に違っていて、私も同じ映画を何回も見ているんですけど、子どもたちの感想を聞いて、「あ、そういう見方があったんだ!」というふうに気づかされることもあったりして、それは本当にこの子ども映画祭でないと味わえないことだなと思いますね。
絹: 今、僕の手帳を開けて、8月の4日5日に「キンダーフィルムフェストat文博」と入れておきました(笑)。
両: ありがとうございます!!
絹: いやあ、本当に外せない仕事さえなければ、絶対に行きたい!面白そう!
さて、リスナーの皆さん、だいたいどんなことが行われてきたか、概要をつかんでいただけましたしょうか。

■エピソード2 「京都国際子ども映画祭」、もっとズームしてみると…
●吹き替えワークショップって、どんなことするの?
絹: さらに、エピソード2でその内側をもうちょっとインタビューしようと試みますが、先ほどワークショップのことを少しだけ教えていただきましたが、子どもたちが吹き替えをやると。それもその場で。
植: はい、生でやります。
絹: 活動の弁士さんみたいな感じで合ってます?あんなイメージですか?
植: そうです。
絹: ちょっとその吹き替えワークショップについて、もう少し教えていただけますか。
田: うちで上映する映画は、海外から直接持ってくることが多いので、字幕も吹き替えもついていない作品を上映するんですね。でも、それだとちょっと子ども向けの映画祭としてはわからない。、じゃあどうやったらみんなにわかってもらえるのかということで、生吹き替えというのがつくようになったんです。子どもスタッフと去年から大人の方にも開いて、全6回の映画吹き替えワークショップというものを開講しております。
そこで劇団のプロの方から、最初は発声練習や、身体の動かし方といった基礎的な事から、後半は吹き替えをする映画を見ながら、アテレコをしていくみたいなワークショップです。
絹: と言いますと、8月の2日から5日までの4日間の中でその吹き替えワークショップも、同時進行なのですか?また別ですか?
田: ワークショップ自体は、映画祭が始まるまでに完了するようにして、そこで学んだ方たちが、映画祭当日に短編の生吹き替えをするという、本番が映画祭という感じですね。
絹: もし子育て最中の親御さんがいらっしゃったら、これは子どもさんの訓練プログラムとしては、夏休みに最高の部類じゃないでしょうか。吹き替え、声の出し方、ボイストレーニング、植田真由理事長が選んでこられた良質な映画を繰り返し見て、その場で吹き替え、自分の声であてるわけです。

●吹き替えワークショップを通じて、子どもたちが学ぶもの
田: 去年はチェコの映画や韓国の映画、中国の映画など、特に子どもだと、映画館ではなかなか見ない国の映画を、子どもたちが何回も何回も見て、やはり国が違っても笑うところは同じだったり、悲しいと思ったところは同じだったり、そういうことを子どもたちも映画を通して学びます。
私が去年初めて参加して感動したのは、吹き替えワークショップに参加されている方、去年は小学校3年生から70代の女性までいらっしゃったんですね。親子でも家族でもなく、全然年代も違う人たちが、すごくお互い励まし合って練習していて、やっぱり本番になると、皆さん素人の方たちなので、すごく緊張されるんです。でも、それを乗り越えていく様というのが、すごい見てて感動します。
やはり何回も何回も練習してきているのもありますし、映画祭の場でお金を払って来ていただいているので、それ相応のクオリティのものを出さなければいけないので、私たちも結構厳しくやっていきますし、劇団の指導してくれる先生も、そこはちゃんとクオリティを保つために色々教えて下さっています。
絹: プロの劇団の方が指導してくださるんですか。「やり直し!」とかって、やるんですか。
田: 結構、何回も何回も練習しますね。
植: 「もうちょっと今の所、やってみよか」みたいな感じで。
絹: その吹き替えワークショップは5月27日スタートで、これの期間と言いますか…。
田: 日程はホームページとフェイスブックの方に上げています。
絹: 興味のある方はぜひアクセスしてみてください。検索ワードは「キンダーフィルムフェスト京都」。さっきフェイスブックページだけちょっと眺めてきましたが、本当にいい表情をした子どもたちと、大人たちの画像が踊っております。いいですねえ。これは面白い。

●繋がる、広がる、吹き替えワークショップの輪
絹: さらにもう少し聞いてみたいのですが、吹き替えワークショップの中身、劇団の方が指導されている様子をもう少しお話いただけませんか。一番最初にやるのは、どんなことですか。あるいはどんな方が申し込んで来られたのですか。先ほど京都市さんを通じて、小学校にチラシをまくとおっしゃっていましたよね。
植: 小学校とかにまくのと、あとは口コミかフェイスブックを見て申し込んで来られる方が多くて、今年に関しては去年やった人がリピートされる方も結構いますし、あと小学校三年生の子が本番をやるのを、友達が見に来ていて、それを見て自分もやりたいと今年申し込んでくれる子が2~3人いますね。
田: みんなお母さんに連れられて映画祭に見に来たわけですが、吹き替えに関しても、子どもスタッフに関しても、子ども審査員に関しても、どの子もみんな楽しそうなので、たぶん子供の眼からそれを見て、「なんかあのお姉さんいいなあ」とか「あのお兄さん、楽しそうだな」と憧れて、入りに来てくれる人も結構いて、私たちが宣伝する力よりも何よりも、子どもたちの生き生きした顔が、お客様と翌年の参加者と言うか、子どもたちを呼んできてくれているんだなと思いますね。

●NPO自体が世代交代して、ドキドキワクワク、皆で作り上げている最中です
絹: 今、お話になっている田勢さんの表情を見ていて、田勢さんだったら、ドキュメンタリーとか作る能力があるから、ひょっとしたらキンダーフィルムフェストのドキュメンタリーをどこかで作ってやろうと構想しているんじゃないかと思っているんですが(笑)。
田: それ、すごいしたいんですけど、私がそれをしちゃうと、ちょっと回らなくなるところもあって(笑)。
絹: さっき植田真由理事長が、「田勢さんの加入ですごく助かった」とおっしゃっていましたね。いろいろ回してくださったと。
植: そうなんです。私、理事長になったのが、去年度が初の年度だったので、初めてで「どうしよう、何にもわからない」という状態だったんです。ずっと映画祭にはかかわっていたのですが、トップとして回すのが、去年が初めてだったので、パニック状態だったのを、田勢さんがすごくフォローしてくださって、そのお陰で…。
田: 去年から色々体制が変わって、新しいメンバーが出てきて、結構世代交代したんです。なのでみんなにとって去年は元からのスタートだったので、今も手探りで、本当に毎日のように色んな話をしながら作り上げているんですけど、今年も海外からゲストをお呼びするんですね。

●あの俳優さん、監督さんが来てる!!
田: 去年は、映画に出ていた俳優さんをドイツからお呼びしました。それから日本の上映した映画の監督さんや子役さんにも来ていただきました。
絹: なんかすごい大規模ですね!
田: 結構盛沢山なんです。
植: 子どもたちにしたら、映画に出ている人が来てる、監督さんが来てるというので、そういう方に直接会うことは、普通に過ごしているとないことなので、すごく貴重な時間なのだろうなと思います。
絹: いやあ、世の中知らないことがいっぱいあります。

●映画をつくる気持ちも体験してもらいたい…
田: だから映画を見るという機会だけではなくて、つくる側の気持ちも体験してもらいたいと思っています。
そこで映画の子どもスタッフたちが、上映前にちょっとした本当に短い動画をみんなで作るんです。それは毎年ちょっとずつテーマが違っていたりするんですけど、去年は映画が始まる前のプレビューとして、映画のDVDが文博に届く前の色んなシーンを、京都中を走り回って、嵐山に行ったり、二条城の前を走ったり…。
植: 京都の名所をそれぞれ撮影して、西からバージョンと東からバージョンでこう…。
絹: ひょっとしてそういうのって、YouTubeで検索したら見られます?
植: ホームページにあるんです。
絹: これちょっと見ましょう。リスナーの皆さんもご覧になったら、イメージしやすくなりますよ。
田: 子どもたちもやっぱり作る楽しさ、私も元々ずっと映像を作っている人間なので、作る楽しさも味わってほしいし、見る楽しさも味わってほしいという、その両方をなるべくできるようにしたいなと思っています。

●我々、建設業界にも映画振興に力を入れていらっしゃる会社があります
絹: いやあ、ご縁ですね。こういう生の情報を直接お持ちいただけるなんて。
さっきもちょっとお話しましたけれども、我々の建設業界の中でも舞鶴の志摩機械さんという建設機材をあちこちにご用意されたりする会社がありまして、とても映画に造詣が深いんです※。舞鶴でクローズされる映画館を私財で買い取られて、映画振興に力を入れていらっしゃったり、この京都三条ラジオカフェのように舞鶴にもコミュニティFM局がありまして、そちらのサポートをされたりしています。この間、エクスカーションに行かれた…。
※シマフィルム(株)リンクhttp://shimafilms.com/
植: 映画遠足ですね。
絹: 出町から行かれたんですよね。その出町座にも志摩機械さんが関わっていらっしゃるんです。

●映画遠足で出町座さんに行ってきました
絹: その映画遠足のこと、ちょっとだけ教えていただけませんか?
植: せっかく映画にまつわる団体に子どもたちに参加してもらっているので、もっと映画のことを知ってもらいたい、映画をみんなで楽しみたいと思って、企画したのが映画遠足です。
去年オープンしたミニシアターの出町座さんという所にみんなで行ってきました。やっぱりシネコンしか行った事のない子たちなので、初のミニシアターに行って…。
絹: リスナーの皆さん、出町の枡形商店街と言って、良い感じの商店街が残っているんですよ。その空き店舗を改修されてミニシアターですね。
植: 書店とカフェも併設されているミニシアターです。
絹: 書店もいい感じの書店で、カフェもいいし、中へ持ち込めそうですね。
植: そうです。買ったものをシアター内に持ち込めます。
絹: 2階と地下と2つスクリーンがありましたっけ。
植: そうです。
絹: 京都は映画の発祥の地でもあります。ですから立誠小学校でそういう映画に関わることを丁寧にされていた方もおられますし、その流れが出町座に来ているということをお聞きしたことがあります。
さあ、皆さんどうでした?今日のお話。もうただただ面白かったです。
子どもたちに映画に触れてもらって、しかも吹き替えワークショップ、それからみんなで審査員もやっちゃおうぜと。それに大人たちがサポートして、24年前のベルリン国際映画祭の流れをくむ京都国際子ども映画祭です。これを機会に、もしお耳にかけられた方はホームページ、フェイスブックページをご覧いただくとともに、小さいお子さんとか高校生でも、大人でも、このワークショップに参加してみてはいかがでしょうか。まさにこれは京都らしいプログラムだと思いますし、夏休みに最高のイベントになると思います。
この番組は心を建てる公成建設の協力と京都府地域力再生プロジェクト、そして京都市景観・まちづくりセンターの応援でお送りいたしました。田勢さん、植田理事長、ありがとうございました。
両: ありがとうございました。
投稿日:2018/05/11
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