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第124回 ・次世代下宿「京都ソリデール」事業 ~アクティブシニアの皆様へご提案 大学生と同居・交流する古くて新しい住まい方~
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まちづくり“チョビット”推進室<平成28年10月22日放送>
椋: | 椋平 芳智氏(京都府建設交通部住宅課副課長) |
小: | 小西 由紀氏(京都府建設交通部住宅課技師) |
石: | 石本 彩乃氏(京都府建設交通部住宅課主事) |
絹: | 絹川 雅則(公成建設株式会社) |
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まちづくりチョビット推進室! Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO. |
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絹: | 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。 この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとのご紹介や、最新のエピソードをご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。 |
■序章 はじめに |
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絹: | さて、本日ゲストは、お三方来ていただいております。男性お一人、かなりゴツい体形の方です。それから女性、技師がお一人、主事がお一人です。 では、ご紹介します。京都府建設交通部住宅課、椋平芳智さんです。 |
椋: | 椋平です。よろしくお願いします。 |
絹: | それから小西由紀さん、技師さんの方ですね。 |
小: | よろしくお願いします。 |
絹: | さらに石本彩乃さん、主事さん。 |
石: | よろしくお願いします。 |
絹: | さっきもちょっと意地悪をしていたんですが(笑)、技術屋さんの小西さん、椋平芳智副課長の人となりを短く述べよ(笑)。 |
小: | いつ寝ているのか、わからない人です。 |
絹: | お、えらい動き回ってはるんですね。 |
小: | うーん、ずうぅっと職場にいます(笑)。 |
絹: | いや、わかる気がします。綿密な資料を作っていただきました(笑)。 石本さん、小西由紀さんはどんな人ですか。 |
石: | つっこみが冴えわたる、かわいらしい方です。 |
絹: | ほう、つっこみが。じゃあ、あなたはボケの方? |
石: | いや、私は傍観者です(笑)。 |
絹: | はい、では順番で言うと椋平さん、傍観者の石本さんて、どんな人です(笑)? |
椋: | 観察力の鋭い、かわいい方です。 |
●京都府の新しい住宅施策が始まりました! |
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絹: | はい、ありがとうございます。この番組のリスナーの方ならよく聞く他己紹介をやっていただきました。ゲストの方の人となりの一端が透けて見えたらうれしいです。 さて、こんな形で始めさせていただきます。本日は大変うれしいゲストです。というのは、私自身の問題意識で悩んでいることを、京都府さんが乗り出してくださった。その新しい住宅施策、次世代下宿「京都ソリデール」について、ゲストの椋平さんと小西さん、石本さんに教えていただこうという企画であります。 今日、番組タイトルは椋平さんたちにつけていただきました。椋平さん、タイトルをまず発表をお願い致します。 |
椋: | はい、「アクティブシニアの皆様へご提案 大学生と同居・交流する古くて新しい住まい方」。これをタイトルにさせていただきます。 |
絹: | 長い!(笑)けど、アクティブシニアっていう言い方を、好まれない高齢者の方もおられますが、元気なお年寄り、要は介護が必要なレベルじゃない、まだまだ元気よと。そういう方に「大学生と一緒に住まへん?」ということの提案なんですね。 ではざっと事業内容要約からお願いします。 |
椋: | はい、このタイトルをつけさせていただいた理由にもかかわってくるのですが、今日お話する「次世代下宿京都ソリデール」は、高齢者宅の空いているお部屋に、大学生が低廉な(安い)居住費負担で入居していただいて、そこで高齢者と大学生が朝晩のあいさつや、リビングでの会話などの交流のある生活をしていただこうとするものなのですが、この事業がご自宅に空き室があって、大学生と同居・交流する生活に関心のあるアクティブシニアの方がいらっしゃることがスタートとなるから、このタイトルとさせていただきました。 |
絹: | はい、ありがとうございます。リスナーの皆さん、京都ソリデール、京都府の次世代下宿事業って、覚えてくださいね。これはひょっとしたらひょっとする、面白いです。 ソリデールって、なんか外国語っぽいサウンドですよね。何語ですか? |
小: | フランス語です! |
絹: | ということは、フランスと欧州で色々事例があるよということなんですね。 |
椋: | はい、そうです。 |
■第一章 次世代下宿「京都ソリデール」事業とは? |
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●「京都ソリデール」はこんな事業です | |
絹: | では、事業の内容についてご説明いただけますか? |
椋: | はい。まず高齢者の方ですが、例えばファミリー向けのキッチンや台所を備えておられて、お部屋が3室、4室とある住宅に、お一人とかご夫婦で暮らしておられると、現在使用されていない空き部屋があるのではないかと。例えば、以前は子ども部屋で使用しておられた部屋、または現在使用していない離れ、そして2階の部屋はほとんど使用していない方もいらっしゃるというふうにお聞きしております。 次に大学生ですが、1人暮らしをされている方は、ワンルームマンションなど、一人暮らし用の小さなキッチンやユニットバスで生活されていて、隣近所との交流や地域の活動に参加されていない方や、遠方の実家から2時間程度かけて通学されている方もいらっしゃるとお聞きしています。 そこでこの質の高い高齢者宅の空き室に、京都の大学生が低廉な居住費負担で入居していただいて、高齢者と大学生が、朝晩のあいさつやリビングでの会話などの交流のある生活や、そして時には高齢者といっしょに地域の活動に参加してもらえたらという取組が、この次世代下宿「京都ソリデール」事業なんです。 |
絹: | はい、ありがとうございます。ご存知のように、私の本業は地元の建設業者です。ですから建築のお仕事で、ワンルームマンションなんかのお仕事も請け負います。仕事でやる時は、「へい、おおきに」とさせていただくんですけど、やっぱりかつて経験した時は、ご近所で「あんまり…」「ちょっと反対」みたいな空気になることがあります。というのは、やっぱり今、ご説明があったように、ワンルームマンションのステレオタイプなイメージかもしれませんが、「近所と交流がない」とか、「顔が見えない」ということがあるからだと思われます。 |
椋: | そういうことはお聞きしますね。 |
絹: | 全てのワンルームマンションがそうだとは言いません。もちろんすごく頑張っていらっしゃる管理人さんとか、オーナーさんもおられまして、素敵なところもあるんですけど、こういう問題意識をなんとか解決したいというお気持ちがあるわけですよね。 |
椋: | そうなんです。 |
●こんなことを目指しています |
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絹: | さあ、さらなる事業目的について、詰めてもらいましょう。これ、よう考えたら「ソリデール事業」って、名前がついていて素敵なんですけど、懐かしい匂いがしますよね。 |
椋: | その通りです。 |
絹: | 昔は当たり前に、ワンルームマンションなんてない時代なら、こういう事がよくあって、まかない付き下宿、大学生が一緒にご飯を食べていたとか、ありそうですよね。 |
椋: | そういう方が多くいらっしゃったとお聞きしています。 |
絹: | 大学生がワンルームマンションより安く住めたらいいなというのと、うちのおふくろなんかもそうなんですけど、蛍光灯が替えられなくなってきたとか、高い所に脚立で上がって落ちて救急車で運んだとか、もし若い人が一緒に住めたら…というのはありますね。 |
椋: | この事業の目的を説明するのを忘れていたのですが、まずこちらから質問をしたいんです。 ワンルームマンションに住んでおられて、朝夕の挨拶をする人もいなくて、隣に住んでいる人が誰かわからなくて、地域との交流もない生活を4年間された人と、同居する高齢者と日常の挨拶や会話をして、近隣の方とも顔見知りで、交流のある生活を4年間した人と、いずれも大学生ということで想定していただいて、どちらが京都に愛着がわく可能性が高いと思われますか。 |
絹: | なんか、皆まで言うなみたいな感じですね(笑)。 それは当然、京都ファンと言いますか、ひょっとしたら逆にそういうのが嫌になってしまうかもしれませんけど、京都を好きになってくださる可能性は、絶対後者であって、ワンルームで交流なしに巣立つ人より、「じゃまくさいけど、年寄りの相手も近所とのつきあいもするぜ」みたいなタイプを、もし自分が就職の人事担当部長でしたら、間違いなく選びますね。 |
椋: | ありがとうございます。今回の事業の狙いは、後者の近所の方とか、高齢者の方とか顔見知りになる生活をしていただいて、一方で高齢者の方の安心や安全につながったり、大学生の生活費負担の低減などの側面も持ちながら、京都のファン、大学生には京都に愛着を持ってほしいという狙いで今回の事業を進めております。 と言いますのも、ここ京都でも人口減少、そして少子化が問題になっています。合計特殊出生率という言葉がございますが、これが全国ワースト2位という状況が、ここ数年続いています。 |
絹: | そんなにすごかったですか。 |
椋: | そうなんです。東京に次いで、全国で2番目に、女性の方が生涯に産まれる子どもの数が少ないという状況になっておりまして。 |
●ちょっと余談ですが |
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絹: | そういえばわが社でも、独身者比率が上がってきています。 |
椋: | 晩婚化、そして出生数が低くなるという、色んな問題があるとお聞きしております。 |
絹: | なんか話がずれてしまいそうですけど、今日は女性のゲストがお2人、京都府の技術者として、主事として来ておられます。京都府は職員の女性比率が高いですよね。地元の建設業界と合コンを仕掛けなあかんのかな(笑)。 変な話ですけど、実は切実な問題も含んでいまして、技術職の男性というのは、遠隔地へ行ったり、天候に左右されますので、長い時間現場で指揮をとらねばならないので、休みが少なくて、女性と出会う機会が本当に少ないんです。だからまた、番組が終わったら相談に乗ってやってください(笑)。すみません、話を戻します。 |
椋: | あ、戻す前に、建設業協会でもドボジョと言うんでしょうか、土木を仕事とする女性の方を増やしていこうという取組をやっていらっしゃいますけど、京都の建築技師は最近多く採用されている傾向がありますので、ドボジョの方とか、うちの建築の女性の方とか…。 |
絹: | この頃ね、ドボジョという言葉と、建築小町という言葉が出ているそうですね。うちの中でも建築系の技術屋さんで、6年生の女性が一人、3年生の女性が一人、ようやくテストケースで根付いてきてくれています。また、土木系の女性の技術者は、うちは残念ながらいないんですけど、たぶん行政の方から増えていくと思われますね。期待しております。すみません、元に戻りましょうか(笑)。 |
●先進事例―フランスでは |
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絹: | この取組は、ソリデールという響きがフランス語っぽいねという話が出ていましたので、どこかに参考にされたフランスの事例、あるいは欧州の事例があるんですね。 |
椋: | はい、おっしゃる通りです。同様の取組はヨーロッパで始まりまして、フランスではパリのボランティア団体、非営利団体で「パリソリデール」があるんですが、そういった団体などが取り組んでおられます。お年寄りが若者に自宅の一室を低家賃で提供する代わりに、若者はお年寄りの心の支えになるような同居について、マッチングを実施しておられて、国内では、東京や福井でNPO等が取り組みを開始しておられます。 |
絹: | パリのソリデールですけど、この言葉を椋平さんに教えていただく前から、海外のアパートで空き室が出た時もそうですが、高齢者だけのアパートにせずに、異年齢の家族が隣り合うように、公営住宅などはされているということを、だいぶ昔に聞いたことがありますし、昨日たまたまYouTubeか何かで、コナンドイルのシャーロックホームズのドラマを見ていたんです。結構古い時代のドラマですけど、あの時代からイギリスでは下宿人は、結構おいででおられたみたいですね。老婦人で、ダンナが先に亡くなって、メイドさんと一緒に二人で住んでいて、ロッジングハウスと言うか下宿で、男性が屋根裏部屋に住んでいるとか、二階に住んでいるとかという脚本だったので、「あ、ソリデールって、結構古くから似たようなものって、あるんやな」と、昨日の晩、思っていました。 |
椋: | ただ、フランスの方の取組を聞いておりますと、一応14年経過しているのですが、比較的古くからということではなくて、まだ十数年というような状況で、パリでは高齢者と若者のマッチングを年間300組以上、累計3,000組以上されている団体が2団体あり、フランスの地方都市でも5団体が同様の活動をしていらっしゃるとお聞きしています。 |
●先進事例―日本国内では | |
絹: | こういうマッチングをする、言ってしまえばおせっかいな人たちは必要ですよね。で、日本に振り返ってみますと、いかがでしょうか。 |
椋: | 国内の状況としては、東京の団体がこの取組を開始してから5年が経過しており、現在5団体がこの事業に取り組んでいますが、毎年1組とか2組のマッチングに留まっている状況だということです。 |
絹: | じゃあ、意識してそういうマッチングをしようとなってからは、まだそんなに日が経っていないし、実例も積みあがっているわけではないんだよということですね。 |
椋: | そうですね。マッチングの組数自体は、フランスのようには行っていない状況ですが、昨年度、東京と福井の状況を、現地でお話をお聞きしたんですが、実際に同居しておられる方々は、非常にうまく同居しておられて、交流もしておられる様子が伺えました。 |
■第二章 京都府ならではのシステムとは? |
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●リフォーム補助を受けることができます! | |
絹: | それからこの仕組みの特徴として、信用のおける、例えば京都府さんのような人が仲立ちになるということと、公の助成を少しつけようということですが、リフォームでしたっけ? |
椋: | はい、補助です。 |
絹: | それが一つの柱になっているようです。そこのところを少し、ご説明をお願いします。 |
椋: | まず行政のかかわりについてですが、東京と福井の事例では、行政があまり主体的には関わっていない状況でして、京都ではマッチング団体さんと連携して取り組みながら、府のホームページや京都府から高齢者団体、京都府から大学を通じた情報発信というような形で、積極的に関わっていこうと考えております。リフォーム補助につきましては、担当の方からご説明させていただきたいと思います。 |
石: | リフォーム補助の対象となる工事としましては、使われていなかったお部屋を大学生が入居できるように壁や床を張り替えるとか、大学生が使うお風呂やトイレをリフォームするとか、ドアに鍵をつけるなどして、セキュリティを向上させる工事や、高齢者と大学生が交流するリビングのリフォームの工事などが対象となっております。また、補助金は上限90万円となっております。ただし補助率が2分の1ですので、工事費が180万円までは高齢者の方にも同額ご負担いただく必要があります。 |
絹: | こうやって公的な仕組みもちゃんと担保して、一般の方が、高齢者のご夫妻や、あるいはお一方が乗り出しやすい、京都府は背中をチョンと押すよという仕組みをつくってくださっているわけですね。 |
●こんなふうに取り組んでいます |
絹: | 次に京都府の中での取り組みの現状について、お話しいただけますか。 |
小: | 今年度の最初の取組として、フランスの「パリソリデール」だったり、東京のNPOみたいに、高齢者と大学生を募集して、同居のマッチングをして、同居後のアフターケアを行っていただけるような事業者を公募し、業務を委託しています。 実際4つの事業者さんに委託しているんですが、まず絹川さんもご存知のシェアハウスの豊富な運営経験を持っておられる京都移住計画に所属しておられる岸本さんの事業所であるアッドスパイスさん。 |
絹: | 岸本千佳さんには注目しているんですよ。若いけど。30歳くらいですものね。 |
小: | そうですね。 もう一社が、毎年約200名の大学生を福井県の河和田という所や、京都府内の美山や与謝野という所に連れて行って、滞在して、地域活性の活動に取り組まれている株式会社応用芸術研究所さん。 |
絹: | この方も興味があります。実はゲスト候補として狙っている方です。 |
小: | それから、ほとんどの組合員さんが高齢者さんで、生活の文化的経済的向上を図るための取組を行っておられる京都高齢者生活協同組合くらしコープさん。 さらに、賃貸受託のトラブル対応として学生の相談やオーナーへの啓発や、オーナーから借り上げて学生へ賃貸する業務を行っているNPO法人フリーダムさん。 これらの個人事業者さん、株式会社さん、生活協同組合さん、NPO法人さんが、それぞれのネットワークやノウハウなどを活かした提案をいただき、京都府と連携して、高齢者や大学生へ事業のお知らせをしています。 |
絹: | 今年度はまずこの4社の人と、モデルケースを、ということですね。あまり最初から欲張らずに、実験的にやろうぜという段階みたいですね。 |
●確実にニーズはある! |
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絹: | では、高齢者の方や大学生の反応はどうですか。 |
小: | 高齢者さんに関しては、事業者のお知り合いの高齢者さんや、京都SKYセンターというところ、あと各大学の同窓会さん、各県人会さんなどにご説明に行かせていただいております。さらに高齢者さんのサークル活動とか、地域でやっておられるような歌声喫茶なんかに、アクティブなシニアさんが集まっておられるので、そういった場でご説明させていただいています。 |
絹: | 実際に、小西さん、行ったりするんですか? |
小: | 行っている所も、行ってない所もありますけど(笑)。 |
絹: | いやあ、歌声喫茶に目をつけるところなんか、頭柔らかいわあ(笑)。 |
小: | 先月には高齢者さんを対象とした説明会も開催させていただいたんですけど、確実にニーズはあるなというふうには感じています。実際、数名の方が事業者と相談を開始していまして、大学生向けのチラシの準備や、大学生との交流会・お茶会等、「実際にやってみたい」という高齢者さんのおうちで、こういったことをしようかなと進めているところです。 |
絹: | 実際に手を挙げてくれている人がいるんですね。実は岸本さんから電話がかかってきまして、「絹川さん、受け入れのアクティブシニアの人、紹介して!」と。 |
椋: | 直球ですね(笑)。 |
絹: | 知り合いの方、2~3人、うまいこと行かなかったけれども、彼女、実際に視察して、交渉してくれました。でも、色んな方が手を挙げてくださって、良かったですね。 さあ、今年度目標は? |
小: | 今年度目標は10組です!これを目標に、京都府と事業者が連携して取り組んで、来年度にはさらに多くの方々にこの暮らし方が広がるよう取り組んでいきたいと思っています。 |
■第三章 ご質問にお答えします |
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●少しでも不安を取り除くために |
絹: | 事業概要の説明でだいぶ時間を取ってしまいました。いらんツッコミを入れるおっさんがいたせいで(笑)。25分も経ってしまいましたが、深めていきます! 例えば自分が学生を受け入れてもいいよとなった時に、不安に思うことがあるかもしれませんね。そんな時、どういうアドバイスをされているんですか。 |
椋: | 知らない方と、他人と同居するということは、どなたでも不安があるだろうと考えております。その不安を解消するために、実際のマッチングまでの間に、直接お会いいただいたり、同居するルールを話し合っていただいたりということで、面会して、お会いいただいて、お話するという機会を設けて、取り組もうとしています。また、先ほど小西から説明がありましたように、事前にお茶会であるとか、交流会などの取組をしながら進めて行こうかなと。不安を少しでも取り除ければということも、心がけております。 |
絹: | それから時間のすれ違いが起こる時の危険性を少しでも減らすために、部屋割りなどの条件もあげていらっしゃるようですね。 |
椋: | そうです。プライバシーの部分もございますが、実際の大学生の方、高齢者の方では、生活の時間帯が異なりますので、例えば高齢者の方は早く就寝されて、夜遅くに大学生が帰って来られた時も、大学生の部屋に玄関から直接行けるような、そういう間取りが必要かなと考えております。 |
絹: | 費用なんかにつきましては、家賃は無償のケースもあるけれども、一般のワンルームに住むよりもだいぶ安いというのを設定しようとされているんですね。 |
椋: | そうです。この事業の取組として、家賃については無償か通常の家賃よりも安くということで、事業を考えております。 |
●「京都ソリデール」ぜひ検索してみてください! |
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絹: | 短い時間でしたので、全ての情報を皆さんにお伝えすることは、少し難しいですけれども、ぜひ京都府のホームページ、あるいは京都府次世代下宿「京都ソリデール」事業を検索いただけたら幸いです。 実はこれは本当に応援したい事業です。私事ですが、80過ぎの母が実家に一人で住んでおります。もし私の母の家がこういう風にできれば安心だなと思うけれども、実は今までうちの中が片付かないとか、他人を入れるのが心配だとか、色んなハードルがあって、誰に相談したらいいか、わからなかったんです。皆さん、これをぜひ注目してくださいね。 この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力再生プロジェクト、京都市景観まちづくりセンターの応援でお送りしました。みなさん、ありがとうございました。 |
一同: | ありがとうございました。 |
投稿日:2016/10/30
カテゴリー:
第123回 ・「みっけ隊」アプリのその後
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まちづくり“チョビット”推進室<平成28年9月17日放送>
以前の放送で取り上げた、京都市さんのアプリケーションを利用した取り組み、「みっけ隊」のその後について、お話を伺いました。
藤: | 藤井 那保子氏(京都市建設局 土木管理部土木管理課 計画調整係長) |
岡: | 岡林 祐司氏(京都市建設局 土木管理部土木管理課 計画調整担当) |
絹: | 絹川 雅則(公成建設株式会社) |
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左 岡林 祐司氏 右 藤井 那保子氏 |
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まちづくりチョビット推進室! Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO. |
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絹: | 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。 この番組は、地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最新のエピソードをご紹介しております。いつものように番組のお相手は、当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。 さて、本日ゲスト、なんと3回目のご出演になるという、常連に近い京都市建設局 土木管理部 土木監理課 藤井 那保子さんです。 |
藤: | どうもこんにちは。 |
絹: | そしてその藤井那保子さんのシモベ(笑)、配下、部下、同僚であります岡林祐司さんです。 |
岡: | 部下の岡林です。よろしくお願いします(笑)。 |
絹: | われらが京都市建設局からお2人お招きしております。 そして今日の番組のテーマ、タイトルでございますが、以前も一度放送させていただきました「みっけ隊アプリのその後」と題してお送りいたします。何やら※テレビ放送で取り上げられて、えらいことになっているらしい、そういう聞き込みがございました。 それでは藤井那保子さん、岡林祐司さん、よろしくお願いします。 さあ、ちょっとウォーミングアップの意味で、他己紹介をやりましょうか。那保子さん、岡林さんて、どんなシモベ? |
藤: | いやあ(笑)。岡林君とは今年から一緒に仕事をやるようになって、もう置いて行かれるくらい、前へ突き進んでいるので。これまではどちらかと言うと私の方が前のめりになっている方が多かったんですが、さらに50メートルくらい前に(笑)。ちょっと追いつくのに大変やなと思いながら、でもガンガン行ってくれるので、すごく助かっています。 |
絹: | リスナーの皆さん、前のめりの岡林さんです(笑)。前のめりの行政マンて、どんなんや(笑)。 |
岡: | すごい汗かいたんですけど(笑)。 |
絹: | では岡林さん、親分の藤井那保子さんて、どんな方ですか? |
岡: | 一言で言うと、「すごい人やな」というのが本音です。まわりから「すごいぞ」と言われていましたので、「どんなにすごいねん」と思っていたんですが、一緒に仕事をさせてもらうと、確かに一言で言い表せないので、一言「すごいわ」というのが本音ですね(笑)。 |
絹: | さあ、どうすごいのか、エピソードがひょっとしたら聞けるかもしれません。 |
●「みっけ隊アプリ」の復習を、ちょっとだけ… |
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絹: | さあ、エピソード1に入る前に、「みっけ隊アプリ」の復習、私が以前、京都市の建設局さんのワークショップに1、2度出させていただいた時の報告を、ちょっとだけします。 京都市の建設局さんと京都市の高度技術研究所がタイアップして、スマートフォンアプリをつくられました。何やらそれが面白いのではということで取材に行きましたが、我々、建設屋にとっても、非常にうれしい側面を持つアプリケーションになりました。つづきをどうぞ。 |
岡: | 「みっけ隊」というのは、道路・公園・川の壊れた所を、市民の皆さんが写真を撮って、行政に知らせることができるアプリケーションになっています。要はスマートフォンで写真を撮っていただければ、行政に「ここが壊れているよ」というのが、お知らせしていただけるシステムです。 |
絹: | 簡単にまとめるとそういうことです。藤井さん、復習はこういうところでいいですか? |
藤: | 大丈夫だと思います。 |
■第一章 テレビに取り上げられた「みっけ隊アプリ」 |
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●御池城にテレビカメラがやってきた | |
絹: | なんでも先ごろ、このスマートフォンアプリ(「みっけ隊」という愛称ですが)、フジテレビや関西テレビで取り上げられたということを、お2人の上司である平井大課長(笑)に教えてもらいました。テレビ出演総なめで、結構いい評価をいただいたということを漏れ聞きましたので、そのあたりから少し教えていただけますか? |
岡: | うちの大課長が(笑)、すごく情熱的に「みっけ隊」について話をしまして、関西テレビさんやフジテレビさんが、すごく私たちの意向を読み取った放送をしてくださったというのが、8月下旬とつい先日になっております。 |
絹: | そのそばで、スタジオで見ておられたわけですよね、お2人は。 |
藤: | 取材陣が役所の方に来て、課長の席で座っているのを撮るというような感じです。 |
絹: | あの御池城で?北館4階の土木監理課の課長席にテレビカメラが入ったんですか。 |
藤: | そうです(笑)。 |
絹: | 役所でそんなことって、ないことでしょ? |
藤: | そうですね。中まで入ってきては。それ以外の職員は普通に仕事をしていますし、そこだけスポットライトが当たって、キャスターが取材しているというような(笑)。ちょっと面白い光景ですね。 |
絹: | そこへ我々建設屋が「こんにちは」と入ったら、「今、入ったらあかん」みたいなことですよね(笑)。そこでどんな取材がなされたんですか。土木事務所や出先の方にも取材に行かれたと聞きましたが。 |
●まる一日かけての密着取材! |
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岡: | そうですね。まず大課長の方で、「みっけ隊」がどういうものか説明をさせてもらって、土木事務所に行きまして、実際に投稿いただいたものを、直す過程までずっと、密着で取材をしていただいています。一日かけてずっと取材していただきました。 |
絹: | 一般の市民で、「みっけ隊アプリケーション」を自分の携帯にダウンロードされている方の、実際の投稿というのは、どんなものだったんですか。 |
岡: | 「道路に穴があいている」とか、「蓋が落ちかけているよ」とか…。 |
絹: | 「側溝の蓋がちょっとずれているし、そこへ自転車が乗り上げたら危ないんとちゃう」とか、「お年寄りが躓いたら怪我するで」とかいうのを、アプリケーションを通じて…。 |
岡: | そうです。投稿いただいたのを、蓋を交換したり、穴を埋めたりということです。 |
絹: | それは実際にあったことなんですね。用意されたものではなくて。 |
藤: | そうです。実際に投稿いただいたものを、職員が直しに行ったものです。 |
●道路も橋もちゃんと走れて当たり前、ではありますが… |
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絹: | そういう情報を寄せてくださった方というのは、地元の方ですよね、きっと。 |
藤: | おそらく。 |
絹: | だいたいそういう情報を寄せてくださる方って、総数でどれくらいおられるのか、だいたい掴みつつあるんでしょうか。今、解析中? |
藤: | そうですね。そういう解析もしていかなればということで…。 |
絹: | 以前、この「みっけ隊アプリ」の第一回の特集番組をつくらせていただいた(もう何ヶ月も前ですけど)、その時も申しましたが、我々はご存知のように地元の建設屋です。 このアプリケーションを通じて、一般の市民の方が、都市インフラ(例えば道だとか、橋だとか、側溝の蓋だとか、照明中の電気が切れているとか)に興味を持ってくださるのは、何かものすごくうれしい思いがしたんです。我々の仕事もそうですし、藤井さんや岡林さんの建設局の土木事務所の仕事もそうですけど、見えにくい。 |
岡: | おっしゃる通りです。 |
藤: | 当たり前のようにありますしね。道路も。 |
絹: | 道路はちゃんと走れて当たり前、電気は来て当たり前、ガスは来て当たり前、水道は来て当たり前。 で、当たり前のことが当たり前になされてないと、「コラ!ワシら税金払ってるやんか!ちゃんとしてよ」と文句言われるのが、ありがちなパターンです。 でもそのアプリケーションで「ここ危ないのと違う?」と、わざわざ自分で知らせてくださる人、ありがたいなと…。 |
●「みっけ隊アプリ」の運用が始まって・・・ |
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藤: | 本当に。今までアプリを運用しだして、まずは新聞に載せていただいたりはしていますが、直接市民の方々とお会いして、建設局が考えていることを、きちんと顔を見て伝えてということを、イメージしていたんです。 そうしないとこのアプリがうまく回らないかなと考えていたんですけど、実は新聞にさらっと載って、テレビでも紹介されて、ダウンロードしていただいている市民の方々は、うちが思っていることをきちんと理解していただいて、投稿していただけるということができているので、予想以上に大きな混乱はないと言うか。 |
絹: | びっくりですよね。アプリケーションをつくって配布する側の京都市の建設局さんにしたら、とんでもない数の投稿が来て、「あれもやれ、これもやれ」と爆発したらどうしようって、あるいは「言ったのに、直さへんやないか」と怒られるのではと、はじめは怖かったと思うんですよね。 |
藤: | そうですね。 |
絹: | でもそれを乗り越えて着実に市民に伝わっているとしたら、よかったですねえ。 |
●対応の状況を「見える化」する |
藤: | そうなんです。それでやっぱり優先順位が高くないもの、危なくないものは、どうしても後回しになったりするんですけど、アプリ上では「調査済み」ということで、黄色のマークでずっと残っていきます。その期間が一定長くても、そんなに「対応が遅いのではないか」というお電話をいただくこともないですし。それは土木事務所がアプリで返信する時に、「時間がかかります」とか「お金を取らないといけません」という理由をちゃんと示しているということが大きいのかなと思っています。 |
絹: | 市民の方がそうやって連絡してくださるというのはすごいし、行政の方も、これは仮説ですが、もちろんインフラに関わる建設局的なところからの問い合わせも多いのでしょうが、ひょっとしたらちょっと外れた、インフラの担当ではない、道路の担当ではないようなところからの問い合わせはないですか。 |
岡: | 実際、市民の方から「これいいな」という声や、建設行政以外の方からの問い合わせも多々いただいているのかなという…。 |
絹: | ああ、やっぱり。以前も藤井那保子さんがこのアプリケーションを発想して、準備を積み上げて行かれる時に、「これはひょっとしたら、土木事務所とかインフラのメンテナンス(危ないところを早く一緒に見つけてきちんとしましょうね)ということから、ひょっとしたら広がっていく世界かもしれない」という仮説を立てられていましたよね。その辺について、夢の段階かもしれませんが、少し語っていただけますか。 |
●ゴミや空き家、災害などにも使えるかも |
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藤: | 広がりという面で言いますと、今は維持管理というところに特化してつくっていますが、市民の方々が住んでおられて、いつも通っておられる道というのを、違う視点で見てもらうという発想だと思うんです。 例えばそれがゴミとか、空き家とか、そういったものにも実は使えるんじゃないかとか、災害も1つだと思いますし、そういった広がりというのは、あってもいいのかなと思ったりもします。 |
絹: | 「みっけ隊アプリ」ですけど、例えば本当に一朝事ある時、台風だとか、地震だとかで、本来の使い方ではないかもしれなけれど、「お隣の家がこんなになっている。亀裂が走って危ないんじゃないかしら」というのを、ひょっとしたら知らせてくる方が出てくるかもしれませんね。 |
藤: | そうですね。そういった使い方というのも、今後どんどん進んでいったらいいなと思いますし、せっかく作ったシステムなので、土木だけに留まらずにもっと色んな方面で使っていただけたらいいなと思います。 |
●「みっけ隊アプリ」と市民参加 |
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絹: | インターネットを介した情報の共有は、こういう形で土木や建設の分野にも影響があるんだなというのを、本当に近くで見せていただきました。 そのうちアプリの分析のホームページを「お前、見てへんのか」みたいな形で、「業者のくせに、地元の建設屋のくせに、そのウォッチくらいしとけよ」という突っ込みが土木事務所から入ると、また「わかってますぅ」と言わなあかんのですね(笑)。 |
藤: | そうなんです。今ホームページとか、今アプリを開いていただいたらわかると思うんですが、もう真っ青になっていると言うか、京都市がマークで埋め尽くされていましてね。 もうちょっとうまく見えるようにしなければならないなというシステム上の課題はあるんですが、かなり多くの市民の方々が、ちょっとした危ない箇所を投稿していただいています。 |
絹: | すごく大上段に振りかぶった言い方をしたら、このアプリは市民参加という、ずっと京都市さんがここ15年以上かけて、地道にしてくださったことの、1つの結実、成果の1つかもしれません。もっと言えば、選挙の時にすごく投票率が低いという悩みがあるじゃないですか。そういうことにも影響を与えかねない仕組みかなと。おまかせ民主主義というものではなくて、市民・府民の中には一定層、黙っていても「何かできることをやるねん」という人たちがいるでしょう?で、ひょっとしたら、そういう人たちを発掘するツールとして…。 だいたいスタート時点、この「みっけ隊アプリ」って、マニアックな世界じゃないですか(笑)。でもそれに反応してくださる方々がおられて、それもどうやら結構地元の、年齢的にも高そうだと。 |
●自分たちの活動も投稿していただいています |
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藤: | そうですね。危ない箇所を投稿するだけじゃなくて、自分たちの活動も投稿できるようになっているんですけど、それもそんなにPRはしてないんですけど、着実に増えているんですよ。 |
絹: | 例えば?! |
藤: | 「清掃活動を橋でやりました!」とか、「公園でやりました!」とか、「川でやりました!」というのを投稿してくださって、それが増えるかな、どうなのかなと。実証実験の時はほとんどなかったんですが、本格運用になって、本当に月に2件、3件、4件と、徐々に増えて行っているので、なんかこれは素晴らしいなと。 |
絹: | すごい現象ですね。ワークショップの時もね、「予算の見える化ゲーム」をやったじゃないですか。あれ上手でしたね。 土木事務所だとか、そういうインフラのメンテにかけられる予算は、これだけの規模ですと。一般市民から「これと、これと、これと直して」という要望が来ました。あなたが行政ならどれからやりますかという優先順位をつける。 そしたら、街灯、道の穴ぼこには「これは危ない!」、ぺんぺん草が生えてゴミが散乱には「これは自分らでもできるんとちゃう?」と言った人がいたんですよね。あれにはびっくりしましたよね。 |
藤: | そうですね。 |
絹: | 京都市さんは、ワルやなあ(笑)。うがった言い方ではないですよ。本当に予算というものの考え方で、ない袖は振れないなかで、一生懸命やりたいけれど、2万件来る、その中から大事なものを処理していくのに、「後回しにせざるを得ないんです!わかって!」みたいなことを、言わなくてもわかりますものね。自分で優先順位をつけた人は。 また、そういう人たちが投稿してきてくれるのと違いますか。 |
藤: | そうなんです。それに正直本当に驚いていて。 |
絹: | で、ひょっとしたら、その投稿に対して、土木事務所の担当者が「おおきに!」みたいな書き込みをしてないですか。 |
岡: | まだ、そこまではくだけてはないかなあという(笑)。個人的にはくだいても面白いかなと。例えば「私たちやりました!」「ありがとう!」みたいな形でもいいのかなとは思っていますけど、まだそこまでは行ってないですね。 |
絹: | 京都市のインフラのウォッチャーと言いますか、ファンと言いますか、そういう人たちがポジティブな投稿をしてくださった時には、集めて「ありがとう大会」みたいなのができたらいいですね。 |
藤: | そうですね。本当にそれはやりたいですね。土木事務所単位とかで、「みっけたい集まれ!」みたいな。 |
絹: | 土木事務所の駐車場で、幟をたてて、「みっけ隊、おおきに!」みたいなこと、色々問題があるかもしれないけど、持ち寄りでバーベキューやってたりして(笑)。 |
藤: | 確かにそれは本当に思いますね。 |
絹: | そんな時やったらね、我々建設屋はドラム缶ぶったぎって、バーベキューコンロみたいなの、すぐ持っていきますよ(笑)。 |
藤: | じゃあ、その時は是非!(笑) |
●ぜひ、「みっけ隊」で検索してみてください |
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絹: | 皆さん、いかがでしょうか、本当にこれは京都市の高度技術研究所と建設局が開発された「みっけ隊」という小さなアプリケーションが巻き起こしている、ほんの小さな現象ですけど、すっごい意味のある市民と行政の連係プレイが起こり始めている。これは日本中に伝染する可能性がある。あるいは分野が、建設、土木に留まらない可能性があるということで、非常に可能性を秘めた京都市さんの面白い悪だくみだと(笑)、思っております。 皆さんもご興味のある方は是非!どこからダウンロードできるんですかね。 |
岡: | Googleとか、アプリで「みっけ隊」と打っていただければ! |
絹: | 検索すれば、私みたいな60前のおっさんでも、自分の携帯に入っていますので、使ってみてください。面白いことを体験することができるかもしれません。 さあ、今日話してみていかがでしたか、岡林さん。今日、初めての出演ですね。 |
岡: | 非常に楽しかったというのが本音です。 |
絹: | いやあ、シモベの行動をもうちょっと聞きたかったけど(笑)。ボスから前のめり、自分の50メートル先に行っていると評されているところは、どんなところだと思います? |
岡: | どんなところって、ちょっと難しいかな(笑)。 |
藤: | たぶん心当たりはあると思います(笑)。 |
絹: | その辺はまた今後ということで(笑)。 |
●「みやこ子ども土曜塾」11月19日にやります! |
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絹: | それでは次の話題です。これも京都市さんとのタイアップ企画ですが、「みやこ子ども土曜塾」というのが、11月の19日の土曜日、13時から16時半頃まで行われます。これについて少し告知をさせてください。 岡林さん、これ知ってる? |
岡: | 知ってます!大丈夫です(笑)。 |
絹: | どんなことなのか、短めに言ってください。 |
岡: | 子どもたちが建設業がどういった仕事をしているかを体験できるイベントをご用意しております。 |
絹: | 道路建設業協会という一般社団法人があります。私もそこに属しておりますが、11月19日に竹田駅西口ロータリーに集合して、2台のバスで光アスコンさんというところのプラントに行きます。 アスファルトフィニッシャー、路面切削機、タイヤローラー、コンバインドローラー、ミニバックホウ、ライン引きってどうするの? 道路屋さんたちが、小学生たちに「こんなふうに道路ってつくるんだよ」というのを、プレゼンします。申し込みは道路建設業協会のホームページからかな。道路建設業協会まで問い合わせてください。それから、このチラシって、区役所でもらえるのかな。 |
藤: | 一応、配架する場所ははっきりとは決まってないのですが、そういうところでお配り出来たらと考えております。一応、京都市が後援という形で、道路建設業協会さんがメインで開催していただくことになっています。 |
絹: | 当日は今日ずっとお話しました「みっけ隊アプリ」についても、京都市さんから子どもたちにプレゼンする時間があるそうです。子どもたちが使うと面白いかもしれませんね。 リ スナーの皆さん、いかがでしたか。京都市はテレビに取り上げられるくらい面白いことを、時々なさいます。そしてお2人、藤井さんと岡林さんの上司、平井大課長がブイブイとテレビで、本当にあつく語っていらっしゃった。この映像もたぶんYouTubeなんかで検索するとヒットするやもしれません。「みっけ隊アプリ」で検索をかけてみると面白いと思います。 さあ、そろそろ終わりの時間です。皆さん、行政には、人知れず、見えないところで、色んな工夫をしている人たちがいます。それは我々建設屋も同じです。見えにくいけれども、都市生活の基盤を支え、暮らしを支えるという人たちがいることを、たまには思い出していただけたらなと思います。 この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力再生プロジェクト、そして我らが京都市・景観まちづくりセンターの応援でお送りしました。 藤井さん、岡林さん、ありがとうございました。 |
両名: | ありがとうございました。 |
1 ※「みやびじょん」テレビ放送の様子 藤井様、岡林様が出演されています。 |
1 https://www.youtube.com/watch?v=aWCdjbFIxqQ |
投稿日:2016/09/20
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第122回 ・「シュッとした京都」~京都府が何やらやらかそうとしています~
ラジオを開く
まちづくり“チョビット”推進室<平成28年8月13日放送>
京都府政策企画部長付 副主査の東氏と、飛び入りゲストにも参加してもらい、スマートガバメント構想とIoEと府民協働についてお聞きしました。
東: | 東 健二郎氏(京都府 政策企画部長付 副主査) |
小: | 小川 拓馬氏(京都大学 公共政策大学院) |
山: | 山岸 将暉氏(京都大学 公共政策大学院) |
丹: | 丹下 智氏(京都大学 公共政策大学院) |
絹: | 絹川 雅則(公成建設株式会社) |
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まちづくりチョビット推進室! Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO. |
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絹: | 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。 この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その最新のエピソードをご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。 さて、今日のゲスト、4人いらっしゃっています。まずはメイン。京都府の政策企画部長付副主査でいらっしゃいます、東健二郎さんです。 |
東: | よろしくお願いします。ありがとうございます。 |
絹: | そして若い飛び入り参加者が3名。我らが京都大学公共政策大学院と、これも難しいところから来ていますが、M1M2の3人さんです。 |
小: | 公共政策大学院修士2回生の小川と申します。本日はよろしくお願いいたします。 |
絹: | はい。飛び入りありがとう。次は山岸くん。 |
山: | はい、同じく公共政策大学院修士1回生の山岸といいます。本日はよろしくお願いいたします。 |
絹: | はい、最後は? |
丹: | 同じく公共政策大学院修士1回生の丹下と申します。よろしくお願いいたします。 |
絹: | ねえ、なんで自分が何回も落ちた大学の学生を迎えなあかんねん(笑)!でも、本当に地元、われらの誇り。京大からよくお越しになりました。 さあ、東さん、今日の番組のテーマ、タイトルですけれども、ちょっと変わったタイトルを頂戴いたしました。「シュッとした京都~京都府が何やらやらかそうとしています~」 |
東: | 「シュッとした京都」 ですね。私は京都の人間ではないんで、イントネーションがよくわからないんですけど「シュッとしてはるわあ」の「シュッと」です。 |
絹: | これからちょっと流行るかもしれません。ある部分ではすでに意識され始めています。「シュッとした京都~京都府が何やらやらかそうとしています~」と題してお送りいたします。 |
■第一章 「スマート京都構築プラン」会議のこと |
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●京都府主催の面白い会議、行ってきました! | |
絹: | 実際には「スマート京都推進プラン」というカタいお仕事を今、東さんたちは画策しておられるわけですが、まずは「シュッとした」の説明から行きますか? どこでこの「シュッとした」を聞いたのかと言いますと、この間の7月31日の日曜日だったんですけど、岡崎公園に行きましてね。そこで僕、東さんとは2回目だったですね。 |
東: | そうですね。1回目は府庁に来ていただいた時ですから。 |
絹: | お会いして、誘われたんですよ。「スマートガバメント構築プランで会議をやるから、面白い会議やから、ワールドカフェもやるからおいで!」と言われて行ったら、なんと三十数名の人が集まっていて。物好きですねえ、休みの日に(笑)。 |
東: | でも最初は「土日の方がいいよ」と言われて、まあそんなもんかと思ったんですけど、あの日暑かったですから、まあ涼しい所でアツい議論ができてよかったのか…。 |
絹: | 私は、京都府さんがこういう企みと言いますか、ワークショップと言うか、イベントを丁寧にされているらしいというのをキャッチしていました。 福知山でも少し前になさっていて、その時は定住促進プラン、移住というテーマで色んなアイデアを一般の方から集めておられましたけれども、その時には私は行けなくて、東さんの上司の梅原副部長に「残念、行けなかった」と言ったら、「京都でもやるからおいでよ」と誘ってもらって、顔を出したんですけど、すごかったですよ。楽しかった。 |
●私たちの生活と新しいテクノロジー |
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絹: | さあ、リスナーの皆さんには何のことか、たぶんわかっていらっしゃらないので、スマート京都構築プラン、まずは京都府さんはどういうことを考えていらっしゃったのかというのをお願いします。 |
東: | はい。入り口はたぶん皆さん、テレビやラジオ、インターネット等で、毎日「人工知能でどう」とか、「ロボットでこんなことできます」とか、「スマートフォンでこんなアプリがあります」といった形で、色んな話題として新しいテクノロジー(技術だったりサービスだったり)を見聞きすることが、最近増えてきていて…。 |
絹: | 僕らみたいな60近いおっさんから言うと、「IoTとか、IoEとか、おっちゃん何のことか知ってる?」と言われて、グッと詰まるわけです。 “Internet of Things”“Internet of Everything”。「IoTとIoEは違うんやで」というところから教えてもらいましたよね、この間(笑)。それが我々の生活に深く関わるかもしれない、もうすでに関わっている、そんな話をしてもらいました。 |
●天気予報をイメージしてください |
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東: | はい。日曜日に冒頭話したのは、例えばということですけど、天気予報の話をしましたよね。 |
絹: | はい。まず天気予報をイメージしてと。 |
東: | NHKさんでも、衛星からの画像をもとに、予報士さんがもっと細かいプログラムをされた画像や予測のシステムを見て天気予報をつくっていらっしゃると思うのですが、一方でどうしても外れますよね。一口に京都市と言っても、今出川より北は気候が違うとか、経験的に皆さんわかっているようなことが予報にどれだけ反映されるかというのがありますよね。 そうした時にIoTと言われている技術を使う方法が考えられています。 車のワイパーは雨がポツポツ来たら、動き出し、本降りになったらワーッと回すような仕組みになっているわけですが、そのワイパーにセンサーをつけて、小さなセンサーからインターネットに情報を飛ばして、それを集計する。そうすると、あるエリアを走っているたくさんの車が、ワイパーを急に動かしだしたとなると、たぶん雨が降ってきているんだろうなというのが、実地ベースでわかるわけです。 そういったことを、天気予報の新しいサービスとして提供できるのではないかと自動車会社さんが考えていらっしゃるということが新聞記事に出ていました。ワイパーはそんなことのために生み出されたものではないのですが、違う目から見ると、ワイパーが動いている、動いてないという情報が、新しいサービスを生み出すわけです。天気を知りたい人は、天気予報を急いで見るというのではなくて、ワイパー情報の何かのサービスを見るとわかるようになるかもしれない未来がすぐそこに来ているんだなということです。これはワイパーの話ですけど、他の色んな…。 |
絹: | ワイパーの例えがすごくわかりやすくて、天気予報が外れることがあるかもしれないけど、トヨタさんがそういうワイパーの動きを集約した情報で、天気予報の精度を上げたり、西の方で雨がふっているという情報がいっぱいきて、それを集約したら、うちへはもう30分したら来るなとか、そういう世界がもう当たり前に来つつあるんだよねという、信じられないような情報の、データのとり方があるという話でしたよね。 |
●新しいテクノロジーを行政サービスに取り込めないか… |
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東: | はい。そうした時に、行政って、何か問題が起こった時に、その問題はなぜ起こったのかと考えて、じゃあ、今度からこうしますということを、色々考えるのはすごく得意なんですけど、今言った「次、雨はどこで降るの?」とか、地震の予知とか、それに応じた、事前にこういうところにはもっと色んな建造物をつくって、被害を防がないといけないとか、そういった事を考えることが結構苦手だったりするんです。 もちろんそれは新しいテクノロジーを使っても同じなのですが、やり方として苦手であるというのが、どうしてもつきまとっていまして、一方で世の中でそういうサービスなり、テクノロジーが出てきた時に、行政がそういうことを放っておいてもいいのかなと。 放っておくというのは、規制をする・しないということではなくて、そういうアイデアを自分たちが日ごろ仕事をしている、政策を生み出す新しいサービスを、京都府の場合は府民の皆さんにお届けするという中に、取り込めないのかなというのは、考えるべきではないかと思っています。そういうことを考えようというので、プランをつくっているということです。 |
●後追い対策ではなく、先取り対策へ |
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絹: | 皆さん、今、さらっとすごいこと言われたの、気づいておられます?だいたい僕らの常識では、行政の仕事って、後追い、つまりこんな困ったこと(例えば事件だとか事故だとか)が起こったので、仕組みを構築して、そういうことが起こらないようにしましょうねという感じだと思っていたら、東さんたちは先取り? |
東: | できればいいですねというふうにしたいなと。 |
絹: | そういう意識に変わってきている。だから僕らがステレオタイプで思い描く行政の姿から、どうやらこの人たちは踏み出そうとしている気がします。という、そんなことに気が付いてほしいなと。すみません、邪魔をしました。次をどうぞ。 |
●自由でリラックスした楽しい会議でした |
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東: | そうした時に、なんで日曜日に府立図書館でやったかという話です。 私もそうですけど、日ごろ役所の中にいて、「ああでもない、こうでもない」と、もちろん色んな議論はしていますし、その時に有識者と言われている方々や、もちろん府民の方の意見もいただいて考えるプロセスは元々あるんです。でも、「今はできていないけれど、ちょっと先にはこういうことをしたいね」ということを話し合う場づくりとして、役所の中でするのではなくて、現場と言うか、その人が活動している場所に出かけて行って、あるいはそういう所にみんなで集まって話し合いをする方が、たぶん良いアイデアが出てくるのではないかと思うんです。ずっと座って、ガーッと考えるよりも、散歩しているときの方が、ふっとアイデアを思いつくとか、全然違う人とちょっと雑談している時に、良いアイデアが思いついたりしますよね。 ただ、そういったのは、行政の人はあまり得意じゃなかったりして…。もちろんおしゃべり好きな人もいますが。コツコツと机に向かって仕事をするということももちろん必要なのですが、そうではないことも大切なのではないかということです。 そんなことを思いながら、今日お伺いしたら、そういう場づくりをしている活動のチラシが掲示されていましたが、そういった活動が民間さんの中に、すごくあるなあと。 |
絹: | 例えば、「home’s vi」の若い人たちとかねえ。場づくりという言葉が当たり前に行政の方から語られるのも、僕は驚きですが、リスナーの皆さん、今、東さんが言おうとしていたのは、京都府が主催する会議、ブレーンストーミングのアイデア出しだから、「3時間みんなネクタイしめて背広着て、きちんと真面目にやっていたんとちゃうの」と思われるかもしれませんが、あにはからんや。小さいテーブルの真ん中には、お菓子は置いてあるわ、飲み物もその辺に置いてあるわ、席から立って動き回るのも自由だわ…。 |
東: | 本もありましたしね。図書館ならではだと思いますね。 |
絹: | 司書の人たちが集めたデータもあるわ、だから非常にリラックスしたカフェの雰囲気で話をする、アイデア出し会議をする。だからワールドカフェと言う名前がついていたのかもしれませんが、楽しかったですよ。 こういう形でブレスト会議を仕掛けた東さんたちですが、行政の人たちが得意な、と言いますか、今までの行動パターンのOKKというキーワードを教えてもらいましたよね。「思い込み」「経験」そしてベテランの「勘」で、公共政策を決めていくというところから、IOE等の新しいテクノロジーで集まってくるデータに基づいたものがつくれないか、それから今、おっしゃったような一般の方たちの生のアイデア、思い、と言うよりもあの時はもっといい言葉使われましたよね。「みんなのイラっというのを集めたい」と。そういうのをすごく丁寧に拾おうとされています。すみません、また腰を折っちゃった。 |
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■第二章 「シュッとした京都」って、どういうこと? |
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●行政の在り方を変えるきっかけに | |
東: | たぶん「シュッとした」のところが飛んでいたのかもしれませんね。 |
絹: | すみません、「シュッとした」に行きましょう。 |
東: | そうした時に、色々お話を聞いてみようとか、色んなアイデアをもらって考えて行こうとか、そういうやり方だったり姿勢を持ったりする…。要は「あの人はシュッとしてはるわあ」というのは、いい時も悪い時もあるのかもしれませんが、たたずまいとか、姿勢の問題とか、思いの問題と言うか、その人が日ごろ何かやっていることが、何かの時に違う形でにじみ出ているという様をうまく表現しているなと私は理解していて、そういう価値観的なものですかね。 具体的なサービスとか、政策をする中身の話はもちろん重要なんですが、そういったものが生み出そうとする思い(例えば子育てのサービスでもお渡しするだけではなく、渡し方だったり、アプリのデザイン的なものも含めて)があれば、「シュッとした」ような感じになるのかなと思うんです。そういったことも十分考えて、行政は進めなければならないのかなと。 「良いも悪いも役所仕事だ」と言われていますが、それはそれで重要なことはあるんです。一方でそういうことで全部線を引いてしまわないで、ちょっとついでに何か言って差し上げる、例えば「困ったことなんですか?」の一言もそうなんですけど、「こういうふうにしたらどうですか」と言うような、そういう働き方というのも考えていくべきなのではないかと。 「シュッとした京都」の京都は、もちろん京都府全体のことですけど、行政の在り方みたいなものも変えていくきっかけになるのかなと思っています。 |
絹: | 「シュッとした」という言葉は、えらいたくさんの意味を含んでいるようですね。行政としてシュッとするにはどうあるべきかという、立ち居振る舞いから、ひょっとしたら打てば響くような反応も目指していらっしゃるのか。それと情報だとか色んな仕組みを府民に手渡すときのラッピングまで「シュッとしていたい」というような、何重にも思いがあるようです。 さて、シュッとした京都府を目指すために、「府民の参加、協働×(かける)IoT・IoE」ということを考えていらっしゃるアイデア出し会議でありました。 |
●様々な人の距離を縮めるテクノロジーの使い方 |
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絹: | さあ、今まで飛び入りゲストの京大のM1M2のお三方、今東さんの話を聞いて、何か思うことがありますか? |
東: | 次、話せるなという話を、ちょっとずつ小出しにしていたので、どうですか? |
山: | 僕は大学院で共生社会みたいな、色んな人たちが共に生きられる社会みたいなのを考えています。社会には色んな人たちがいるわけで、例えば障がい者や高齢者、外国人の方もいらっしゃるにも関わらず、これまでそんなに行政に参加できていなかったのかなと思っていて、そういう人たちの声を、もう少し行政とか政策に入れ込むことができたら、何かもう少し面白い社会と言うか、色んな人が楽しめる社会がつくれるのではないかと思って、そういう勉強をしているんですけど…。 |
絹: | お客さん感と言うか、自分が関わったりすると他人事じゃないものね、自分事になるものね。 |
山: | そういう点から見て、今の東さんがおっしゃっていた場、話し合いの場みたいなのは、参加できるきっかけになるんじゃないかと、面白く聞いていました。 |
絹: | ありがとう、ナイスつっこみ! |
東: | その話はまさに重要で、高齢者とか障がい者の方とおっしゃっていましたが、テクノロジーが不得手な方って、どうしてもいらっしゃいますよね。年齢とかに関わらず、色んな状況で、なかなか利用できないとか、使いにくい人たちを、逆にそういう人たちの距離を広げてしまうようなテクノロジーはダメだと。これはアイデアソンとは別に検討委員会で、有識者の方に色々意見交換をしたなかで、そういう話もいただいたんです。 テクノロジーがそういう人たちとの距離を縮めるような使い方、だからテクノロジーありきじゃなくて、使う人の心構えが、それもシュッとしたところなんだと私は思うんですけど、そういうのは考えたいなと思いますね。 |
絹: | 僕ら、場づくりだとか、ワークショップだとか、ワールドカフェだとか、市民参加だとか、色々民間の立場で15~20年前くらいからシコシコやっていて、本当にアナログで来たんですよ。 でもアナログで本当に顔を見合して、目を見て、ああでもない、こうでもないとやっているところに、IoEとかIoTのものが掛け算になった時に、何か面白いことになるかもしれないという期待を京都府さんはお持ちになっているんですね。今まで市民参加とか府民参加とか言われていたところに、新しい道具が、しかもテクノロジーでどう使えばいいのか、まだわからないけれども、すごい面白いことが起きる可能性を秘めている。大学院でもそんな話をするのかな? 確かこの3人は、公共政策大学院 曽我謙悟教授の門下生なのかな。でもこういう若い人たちが京都府の行政の方と絡んでいるって、これは捨てたもんじゃない京都という気がしますね。 |
小: | ありがたい立場なんです。僕たちからすると。現場に入らせてもらえるというのは、すごく貴重な経験だと思うんです。 |
●学生さんを府庁に呼び込むということ |
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絹: | 現場に彼らを呼び込んでいるんですか? |
東: | そうですね。今日は午前中、データの話があって、データを分析して、政策を立案しようという活動をしていました。 私が公共政策大学院の授業におじゃまして、学生さんに「いろいろ考えませんか」と、ちょっと呼びかけて。呼びかけるのはできるんですけど、結局行政もそういうことはあまりやってない。もちろんこれがすぐに何かにつながるわけじゃないんですけど。「大学の知を活かそう」というのは、言葉では言うんですけど、実際やってみたら、どういうことが起こるかなかなかわからないので、実際にフェイストゥフェイスで、そういうことに興味のある学生さんに来ていただくことにしたんです。 今日はちょうど山ほど統計のデータを打ち込み、打ち込み、「どうしよう」みたいな話をしていたんです。今、統計情報を集めていて、公開もしているんですが、公開のやり方で何か問題があるかなとか…。やり方もそうなんですが、統計情報を集めて職員がつくっていて、その職員の仕事そのものも、さっきのテクノロジーみたいな感じで、実際使うシーンがもっとはっきりすれば(これが欲しいとなればすぐ数字が出てくれば)、こんなにイラッとすることはないのですが…。 今日はだいぶイラっとしましたよね?大変でしたよね。 |
小、山、丹: | だいぶイラッとしました(笑)。 |
東: | エクセルが上手か上手でないかというのももちろんありますし、「エクセルがもっと親切になれよ」ということかもしれませんが、我々がやりたいと思ったデータを集めて、それをこれから統計の回帰分析や曽我先生に教えていただいているソフトを使って、あれこれやってみようという前段階で、今日結構時間を取っていたんです。 そういった時に、こういう学生さんと少し年齢が上の人間とが、データを扱ってみるという経験を役所の中でやっていただくと(一緒にやるというだけではなく、わざわざ役所に来ていただいたのは)、政策企画部のオフィスに来てもらったら、周りで色んな話が聞こえたはずで、そうすると仕事がリアルに見えると思うんです。 公共政策大学院で、皆さんが公務員になるわけではないですが、公共政策の中心だと皆さんが考えている公務員の世界が、いったいどういったものかがリアルに見えるか見えないかで、たぶん授業に戻って、政策について意見交換しようとなった時に、人の顔が見えていると議論に深みが出ると言うか、違った議論もできるのかなと思って。そうしたことを期待しているわけでは、もちろんなくて、あくまでも各個人でどう受け止めるかということですが。ただ、そういったきっかけも持ってもらいたいし、我々もそういう学生さんを受け入れて、机はああいう形になってちょっと窮屈だったんですけど、学生さんが来るという職場であるべきだと思っているんです。 だけど府庁って、遠いんですね。今日初めて来たという人ばかりで(笑)。絹川さんには、気軽に来ていただいていますけど、やっぱりなかなか…。 |
絹: | それは僕が京都府のお出入り業者の一社だから(笑)。あ、関係ないか、発注部署に行ってないな(笑)。 |
●きっかけは色んな形で、色んなタイミングで |
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東: | そうだとしても、やっぱりなかなか身近になってない。別に近くにいるから、すぐに何かが変わるわけではないですが、やっぱり職員の中には声をかけてくれた人がいたでしょ?みんな気になるし、何か新しいことができるかなとか。京大さんとおつきあいがあるのなら、次こんなことしてみないかというような、その職員が日ごろあたためていたものがあって、京大とならできるかもしれないとなると、学生さんがそこにいたということを通じて、何か次に繋がるかもしれませんよね。直接何かお願いするか、先生に何かお願いするか、それはわかりませんが、そうしたきっかけは色んな形なり、色んなタイミングで生み出した方が、我々行政の職員の仕事の仕方にとってもいいんじゃないかと思って、ちょっと無理やり「府庁に来たら、お昼ご飯をおごるし、来てね」と言って、今日みんなでお寿司を(笑)。 |
絹: | ラジオで収録にまでつき合わせて(笑)。 |
東: | 今日、こんなのがあるし、見に来たらって言って、出演しようねとは全然言ってなかったですし、絹川さんには事前に言っておかなければと思って、来る車中で電話をしていたら、うっすら気づいたよね?これ、たぶん出演交渉されているなと思って、ここに来た時は、ここのスタジオに入ることは覚悟のうえで来ていただいたのかもしれませんけど(笑)。 |
●「皆さんの意見を聞かないと、行政はわかりません」ということ |
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絹: | こうやって若い人が、実際に最前線で政策をつくる行政マンの言動を見聞きできるというのは、非常に素晴らしいことだと私は思います。 かつては一般府民、市民と行政が遠かった時代がありました。でもこの間、東さんから、「行政の取組に参画している府市民の割合が11%止まり、NPOや自治会への参加者は30%弱」という統計データを教えていただいたんですが、東さんは「この差はなんなんだ!?」と。ここに問題意識を感じていらっしゃいます。言われなくても、頼まれなくても、NPOや自治会で汗をかいている人は、思ったより多いのに、行政と一緒に手を組んで、世の中をまともに、もう少し生きやすくしようぜという人はちょっと少ないなと。ここのところを変えて行こうとしているのが、ひょっとしたら東さんたちの言う「シュッとした」ことに繋がるのかもしれません。 |
東: | 取組みに参加というのは、ふわっとした言い方なので…。お任せしていても信頼しているんだということも込みの数字として受け止められるんですが、行政の活動で、やはり地域の活動をよくしていきたいという思いがあって、政策もやっているんですけど、そこが何か繋がってないかもしれない。そういうことを気づくきっかけとして、データを使って、じゃあ何をするか。まさに現場に出て行って、「皆さんの意見を聞かないと、行政はわかりません」と、そんなことを恥も外聞もなく言ってしまっていいのかどうかはありますが、そこはそういう問いかけをさせてもらうということが必要なんだと思います。 |
絹: | いや、それがいいんです。 リスナーの皆さん、行政マンが自分の担当する職務において、「実はわからない」と言うことは勇気が要るし、でもそこからしか始まらない。府民、市民の人が一番よくわかっている。だから教えてくれ。こういう一声が、京都府がシュッとする京都府に変わろうとしているところです。どうでした?面白かったでしょうか。 この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力再生プロジェクト等の援助でお送りしました。皆さん、ありがとうございました。 |
一同: | ありがとうございました。 |
投稿日:2016/08/16
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第121回 ・新しい役割を探して… ~建築researcherの立場から~
ラジオを開く
まちづくり“チョビット”推進室<平成28年7月16日放送>
まちづくり“チョビット”推進室で、何度もインタビューしている「京都移住計画」と連携している「RAD」の榊原充大氏にお話を伺いました。
設計図になる前の地域コミュニティに内在する困り事や、誰に相談すれば良いのかわからない課題を拾い集め、解決に導いてゆく地道な行動が、建築という専門領域を超えて進み始めているようです。
榊: | 榊原充大氏(RAD) |
絹: | 絹川雅則(公成建設株式会社) |
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まちづくりチョビット推進室! Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO. |
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絹: | 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。 この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最前線をご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室絹川がお送りいたします。 さて、本日ゲストですが、私からしたら非常にお若い方です。「RAD」を率いておられるお二人のうちの二人目、榊原充大さんです。 |
榊: | 榊原です。よろしくお願いします。 |
絹: | はい、よろしくお願いします。榊原さんとはまだ本当に何度かしか会ったことがないのですが、先日私の会社にインタビューに来てくださって、お会いしました。 で、よくわからんけど、なぜか興味があるというか、惹かれるというか、何か匂うぞ(笑)、みたいな感じで、ゲストにお呼びいたしました。 快く引き受けてくださって、ありがとうございます。 |
榊: | とんでもない、ありがとうございます。 |
絹: | 「RAD」の「R」はリサーチの「R」、「RAD」の「A」はアーキテクチャー、「D」はなんでしたっけ? |
榊: | 「D」はドメインです。場所だとか、住所だとかですね。 |
絹: | 「建築の居場所を探る」というキーワードが引っかかりました。「建築に居場所って、当たり前やん」と思うかもしれませんが、どうやら建築の専門家としての新たな社会での居場所を探りたいとの意味があるのかな、と勝手に想像しております。 今日は若き建築家「RAD」の榊原充大さんをゲストに、どんなお話が聞けますか、ご期待ください。 さて、本日のテーマですが、番組タイトルとして、「新しい役割を探して ~建築researcherの立場から~」と題してお送りいたします。さあ、若き建築家集団がどんなことをされているのか、あるいはどんな思いで、京都で、あるいは色んなところで動いていらっしゃるのかを、これからお聞きしていきます。 |
絹: | 建てない建築家として異名をはせた山崎亮さん。何冊かご著書を読ませていただいたことがあります。私の友達の中でも、山崎亮さんを大好きな人と、嫌いな人に分かれるんですが、あの事務所(スタジオLさん)に関わっていた知人がおります。 |
●根底に流れる共通理念 |
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榊: | そういった考え方に、一面では非常に賛同しつつ、でも一方ではまだ建築が必要とされる状況というのは必ずあるとも思っていました。むしろ、「こういう時に建築家の人が役に立つんだ」という状況をどんどん見せていくことをしたほうがいいんじゃないかと話をしていて、それがある種の共通理念として「RAD」の動機になり、またメンバー個人個人の仕事の一番根底に流れている部分でもあるなと思うんです。 そういった時に、建築の設計でもなく、あるいは研究でもない、その間みたいな活動と言うか、役割みたいなものが必要になるのではないかと思い、その考えを「リサーチ」という言葉に込めました。「リサーチャー」あるいは「リサーチ」という言葉は単に調べる(人)という意味にもとられますが、「設計」と「研究」の広がりを仕事の舞台にする、という気持ちを込めて名乗っているという感じです。 |
●地元の空気感や思いをリサーチする |
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絹: | リスナーの皆さん、今のお話、聞かれました?すごく大事なことを、すごくベースのことを語られたと思います。 どうしても我々は、おうちを建てるだとか、建物をつくるだとか、図面をひくだとか、設計をするだとか、美術館を建てるだとか、学校を建てるだとかの建物の図面、それのモデルをつくって、実際に建てられるように設計をして、我々のような施工班に渡すという流れを想像しますけれど、どうも榊原さんたち、リサーチャーという言葉を調査、図面をひくまでにもっと色々図面に現れない、線になる前の空気のような、思いのような、あるいは地元の人やまわりの人が「こうあってほしいな」と思うものが見えてないんじゃないのとおっしゃっているようにも聞こえました。そこをていねいに拾うと…。 |
榊: | なるほど。ありがとうございます。 まさにおっしゃる通りで、これまで「リサーチ」と言うと、建築の分野では設計するための下調べだとか、設計の根拠をつけるための調べものというイメージが強くあったのですが、そのリサーチだけでもちゃんとアウトプットすることができると、有意義な資料や成果になっていくんじゃないかという思いがあります。ですから設計のためのリサーチだけではなく、別の効果や影響をもたらすためのリサーチということを実践できないかと考えているところです。 |
■第二章 RADって、例えばどんな仕事をやってるの? |
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●奈良県斑鳩の事例―仕事のはじまり | |
絹: | 実はすごく難しいテーマを語っていただいております。このリサーチとはなんぞやというところを、さらに深めるために、エピソード2では、じゃあ具体的にどういう仕事をされているのか、もしお聞きできれば、想像していただきやすいかもしれませんね。 例えば、建築する図面にはつながらないかもしれないけれども、調査結果を明らかにして、蓄積して、公開するというプロセスが、どういうふうに世の中に、地域に、あるエリアに影響したのかという事例があれば教えてください。 |
榊: | はい。個人と組織とで、1つずつご紹介したいと思います。 まず組織としては、僕がメインで進めていて、もう5年くらい続いているプロジェクトがあります。 舞台は、奈良県の斑鳩というエリアなのですが、斑鳩と言うと法隆寺で有名な所なので、皆さん、修学旅行などで行かれたことがある人も多いんじゃないかと思います。 ところが一方で法隆寺があまりにも有名すぎて、斑鳩というまちの魅力自体がなかなか地元の人に共有されず、外の人にも伝わっていないという状況が1つの課題として見えてきました。 プロジェクトの前提として、まず京都大学の研究者の方が、その地域の近代建築、古い建築を、悉皆調査で一軒一軒調査されて、それをアーカイブにされていたんです。そのアーカイブをどういうふうに活用できるかという形で、僕らのところに相談が来たんです。 |
絹: | なんでそういう面白い相談があなたのところに来るの?(笑) |
榊: | そうなんですよ。ありがたいことに研究者の方や、企業、美術館、その他施設、あと行政の方から「誰に頼んだらいいのか」という感じの依頼をいただくことが多くて…。 |
●奈良県斑鳩の事例―まちの再発見、コミュニケーションのツールとして |
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絹: | その5年も続いているということは、箪笥の奥の写真、自分たちにとってはただの古い写真だけれど、それかアーカイブ化されて、外の方に伝われば「わ、すご!」という声が、写真の所有者たちにも聞こえるでしょうし、あるいはその写真を前におばあちゃんが孫に「この写真はね」とかいった語りが生まれたりもしますよね。 「ひょっとしたら斑鳩町って、斑鳩エリアって、すごいとこやったんと違うの」みたいな我がまちへのプライド、斑鳩町のいいところ探しみたいな空気が、すうっと出来上がっていくのかしら。 |
榊: | そういう形になるといいなと思っています。子どもたちにとってはかつてのまちの姿はわかりませんし、一方でおじいちゃんおばあちゃんがその時のエピソードを語ってあげたり、コミュニケーションの1つのきっかけにもなると思いますし、これから先は子どもたちにその姿をどう伝えていくのかということが課題になっているという感じですね。 |
●愛知県のある地域での事例―伝達者、コミュニケーターの役割 |
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絹: | 「例えばどういう仕事をやっているの」というもう一つの例は? |
榊: | 個人で今まさに取り掛かっている、進み始めたプロジェクトに、愛知県のある地域で行われている開発系のまちづくりのプロモーションがあります。そのまちづくりの取組が市民の人にまだなかなか伝わっておらず、断片的な情報で批判をされてしまったりとか、あるいはそのエリアを超えた人たちにまだ全然届いていなかったりという課題があるんです。 |
絹: | よくあるんですよね。僕たちは工事をする立場の建設屋ですから、近隣とのすり合わせと言うか、準備がちゃんとできてないのに、見切り発車をされてしまうと、反対運動の中で、施工する技術者がえらい困った立場に追い込まれることがあるんです。「え、会社に言われてこの仕事をやりにきたのに、なんで動かないの?僕らが悪いんじゃないよね」みたいな困りごとが起きないように、そういう手続きが取れるといいですよね。 |
榊: | そうなんです。まさに土木事業も関わってくる大きなプロジェクトなので、どのようにしてその必要性、あるいは魅力、これからの姿を、まちの人に届けて、一緒に望ましい地域の姿を考えていくのか。そういう伝達者と言うか、コミュニケーターと言うような役割が必要とされている状況があります。そこで形式上はプロモーションのディレクターという形で関わらせてもらいます。 |
絹: | それは行政の方と関わったりするんですか? |
榊: | そうですね。行政の方と関わったりとか、あるいはまちづくりプロジェクトを委託されて推進している方と一緒に進めたりという感じでやっています。 |
絹: | 聞きました?32ですよ。 こういう人たちが出てきてくれたというのは、捨てたもんじゃないなと思います。短い時間でなかなか読み解けない難しい分野でありますが、「RAD」の榊原さんをお迎えして、「新しい役割を探して」と題してお送りいたしました。 この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都市・景観まちづくりセンターの応援でお送りしました。榊原さん、ありがとうございました。 |
榊: | こちらこそ、ありがとうございました。 |
投稿日:2016/07/16
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第120回 ・「京都移住計画」ってご存じですか?Part2~移住を通したまちづくり~
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まちづくり“チョビット”推進室<平成28年5月7日放送>
第113回(2015年9月26日放送)で放送いたしました「京都移住計画ってご存じですか?」の続編として、代表の田村 篤史氏をお招きし、京都への移住とまちづくりの関係についてお話しいただきました。 |
<出演者> | |
田: | 田村 篤史氏(京都移住計画代表兼求人担当) |
絹: | 絹川雅則(公成建設株式会社) |
藤: | アシスタント 藤井 崇(公成建設株式会社 総務部) |
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左から藤井、田村氏 |
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まちづくりチョビット推進室! Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO. |
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絹: | 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。 この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最新のエピソードをお伝えしております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。 さて、本日のゲストでありますが、少しかな、かなりかな、私よりもだいぶ若い方ですけれども、変わった方なんです。最近、私が注目して追っかけている方です。京都移住計画、京都に移り住むと書いて、京都移住計画代表の田村篤史さんです。田村さんよろしくお願いします。 |
田: | よろしくお願いします。こんにちは。 |
絹: | こんにちは。そしてサブのアシスタントでわが社から総務部の…。 |
藤: | 公成建設総務部の藤井です。よろしくお願いします。 |
絹: | はい、藤井課長を連れてきました。二人で田村篤史さんをこれから紐解いていけたらいいなと思っております。よろしくお願いします。 本日の番組タイトル、番組のテーマでございますが、「京都移住計画って、ご存じですか?Part2~移住を通したまちづくり~」と題してお送りいたします。さあ、どんな話になりますか。皆さん、ご期待下さい。 |
■第一章 京都移住計画って、何? ●京都移住計画の成り立ち |
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絹: | それでは田村さん、エピソード1から行きます。 各方面で、行政だとか、まちづくりに関わる都市計画研究者だとか、京都府のある部署だとか、特に移住促進センターに関わられる方々は、田村さんたちのこと、京都移住計画のことを注目している人は多いと思われるのですが、一般のリスナーの方はまだご存じない方も多いかもしれません。ですので、そもそも京都移住計画って何?という成り立ちとか、概要から教えていただけませんでしょうか。 |
田: | では、成り立ちの方からお話しさせていただければと思うんですが、2011年の5月に京都移住計画は誕生しました。実は私が東京にいる時につくったのですが、今みたいにしっかりしていなかったので、簡単に言うとサークルみたいな感じでしょうか。いつか京都にUターンしたいとか、移り住もうと思っている人たちが集えるようなコミュニティを東京で始めたのが、最初のきっかけになります。 |
●僕自身、出戻り組です | |
絹: | はあ、元々は東京だったんですか。で、この間のお話では、2012年に田村さんは京都に戻ってきたんでしょ。 |
田: | そうですね。Uターンしたのは2012年です。 |
絹: | “インパクトハブ”で田村さんと※江口晋太朗さんという方のトークセッションを聞いていたんですけど、田村さんも元々京都に戻りたいという思いをもっていたんでしたっけ。 |
田: | そうですね。就職は東京だったんですけど、5年以内には戻ってくるつもりで、そもそも出て行きました。 |
絹: | 就職って、さらっと言われたけれども、某リクルートとか、何か人材系のでっかいところにおられたような気がするんですが、間違いですか(笑)。 |
田: | 某リクルートさんではなく(笑)、人材系のベンチャーですね。当時していたのは、企業と人を繋ぐということでして、今、僕がやっていることと、僕の中では近しいという感覚をもっています。地域と人を繋ぐという意味で。 |
※1984年生まれ 編集者、ジャーナリスト メディア、ジャーナリズム、ソーシャルイノベーション、参加型市民社会などをテーマに企画プロデュース、執筆活動を行う。 |
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●東京の引力 | |
絹: | そしてあの時に、シェアハウスの運営も経験したよとか、周りで東京にいる友達で、「いつか帰りたい」と言っている人は多いけれど、「いつか」と言っている限り、「いつか」は来ないんじゃないかとか、危機感とか、ちょっと心配になったよというお話をされましたよね。それほど東京って、引力が強い所なんだって。 |
田: | そうですね。イベントでもよく「引力」という言葉を使わせていただいているんですが、やっぱり人・モノ・情報が集まってくるという意味で、働く人たちもそこに行った方がいいんじゃなかろうかみたいなことが、刷り込まれているわけじゃないけれども、潜在的に気持ちとしてあるというのは、やっぱり大きいのかなという風には思っていますね。 |
絹: | 昔から東京へ行くべえみたいな…。 |
田: | 一旗あげるみたいな感覚が、今もあるのかなと。地方に行っても、やぱり大都市圏で成功をすることが、1つのロールモデルと言うか、ステータスと思われているところは、多いのではないかとは思います。 |
絹: | でも僕がなぜ、京都移住計画という言葉の響きに魅力を感じるのか、自分で考えてみますと、東京へ行くと、あんまり好きじゃないので(ごめんなさい、東京の方…、本当に政治の中心だし、文化の中心だし、ビジネスの中心でもあるかもしれませんが)、しんどいんです。新幹線に乗って、行って帰って来るだけで、何かすごく磨り減るような気がして、私が生物として弱いのかもしれませんが、あのすさまじい通勤だとかに耐えるというのが、ものすごく人間として大変という思い、これはたぶん田村さんと共通するのかなと。 |
田: | そうですね。僕も当時一年目は東京のサラリーマンたるもの、そういうものだという意識があったので、満員電車のラッシュとかは気にはしなかったんですが、でも何か自分のなかで「そうなの?」という心の声みたいなのがあって、それが人間らしさを損なっているような営みでしかないなと思った時に、「みんな好きでそうしてないよね」という違和感が積もり積もっていたところはあるかなと思いますね。 |
●地元に帰りやすい社会にしたい | |
絹: | そういう意味で、まともな神経の持ち主と言うか、非常に自分の身体の感覚に正直な方なんだなと思いました。それであの時の話に戻りますが、「地元に帰りやすい社会に、俺はしたいんだ」と言ってましたよね。 |
田: | はい。当時、つくった時、そうなったらいいなというのは、思いとしてありました。 |
絹: | それで、京都移住計画という、まずはサークルから始められて、色んな情報を集めるのに、ご自身も帰りやすい、そういう状況を周りに作りこむには、どういう条件が揃うとUターン、田村さんの場合は京都に帰りやすいのかなということを、考え始めたんですって? |
●「居・職・住」というキーワード | |
田: | はい。そうですね。で、その時に、これもやりながらですけど、じゃあ情報って、具体的にどんな情報なのと思った時に出てきたのが、面白い人、面白い仕事、それから面白いといったら変ですけど住まいと言うか、それを今、言葉を変えて居場所づくりの「居」という言葉と、職業の「職」と、住まいの「住」で「居・職・住」と呼んでいるんです。 |
絹: | リスナーの皆さん、「ここ、テストに出ます」じゃないですけど(笑)、我々が通常使う「衣・食・住」ということじゃなくて、京都移住計画の田村さんたちが使う「居(居場所の居)・職(職業、仕事)・住(住まう所)」という情報を、田村さん達は丁寧に拾い始めました。 |
田: | たぶんそれぞれの情報を切りだしたものはあると思うんです。仕事情報だけとか、住まいであれば、不動産のサイトがあるとか。でもはたしてそれだけで移り住むということのイメージが具体的にできるかと言うと、たぶん暮らすという部分が抜け落ちているなというのが感覚としてあって、そこに行くとどんな人たちと関わりながら、日々暮らしていくのかとか、どういうコミュニティがあって、そこに関わりを持つのだろうといった情報の方が大事なのではないか。特に京都というのはそういうコミュニティがたくさんあるまちだと思うんです。それが見える方が引力になるのだろうなと思いました。 |
絹: | 京都に帰った時に、居場所がはたしてあるのか、どんなコミュニティがあるのか、コミュニティが見えるようにしてあげたら帰りやすくなるのではないかというところの問題意識でしたね。 |
■第二章 京都移住茶論(きょうといじゅうさろん)のこと ●サロンを始めたきっかけ |
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絹: | そこで面白いことをやっているんですよ、彼らは(笑)。そのための集まり、イベントというのが、確か“京都移住茶論(サロン)”というイベントを、何ヶ月に一回やっていたんでしたっけ。 |
田: | 2ヶ月に一回くらいやっていまして、今まで25~6回くらいでしょうか。 |
絹: | すでに25~6回。と言う事は2年以上? |
田: | はい、そうですね(笑)。 |
絹: | さあ、ここでは何か起こるんでしょうか。 |
田: | これ、元々やり出したきっかけみたいなものは、最初は本当に情報だけ発信していたんですが、結構無責任なことをしているなと思ったんです。「京都へおいでよ、おいでよ」と言うだけの情報で。もう既に移り住んでいる人たちはいるのに、その人たちが京都を面白がっているかとか、京都の暮らしぶりがどうかということを見ずに「おいでよ」と言うのは、ちょっと違うなと思ったので、まずは移り住んできた人は、何を求めて京都に来たのかということを聞いて行きたいという思いから、最初移住してきた人同士のコミュニティをつくろうということで、スタートしました。 |
絹: | まずは移住済みの人の顔の見えるサークルみたいなものをつくったと。 |
田: | そうですね。 |
絹: | 最初から集まりました? |
田: | 最初は4人です(笑)。そこから増えていって、今は平均20~30人が来ていただけるようなイベントにはなっています。 |
●こんなメンバーで開いています | |
絹: | 実は先月だったか、先々月だったか忘れてしまいましたが、私、取材におじゃましたんです。田村さんに申し込んだ時に、「私は移住希望者でもありません。移住を検討している者でもありません。京都に生まれ育って50数年生きていますけど、紛れ込んでもええか?」と聞いたら、「いいよ!」と答えてもらって、面白かったあ(笑)。移住を検討して、東京だとか色んな所から来られた人が、約半分? |
田: | そうですね。だいたい半分から3分の1くらいは…。 |
絹: | そして移住を済ませた先輩たちが3分の2?2分の1から3分の2くらいのところで、あと異分子として京都市の職員でそういうことに興味のあるまちづくりアドバイザーの天岡さんだっけ、それと京都の建設屋である私という2人が紛れ込んで、なんでかわかりませんが盛り上がりましたね。 |
田: | ありがとうございます。楽しんでいただいて…。 |
●それぞれが住んでいる所自慢をします | |
絹: | もうエピソード2に勝手に流れて入っていってますけど、あの時何が起こったんだっけなあ。 1つ記憶にあるのは、京都と言っても広うござんすと。上京区、中京区、下京区、あるいは長岡京と色んなエリア、亀岡に住んでいる人もいると。それぞれの住んでいるエリア自慢をして、移住希望者に対して、「うちにおいでよ」みたいな(笑)。「ここはこんなにいいとこがあるよ」、例えば「下京区はこんなに素敵な場所だよ」「亀岡、長岡京、向日はこんなエリアで、ここが好き!」みたいなことを言っていらして、それでなんかすごく盛り上がってましたよね。 |
田: | そうですね。移住を検討する人たちに対して、僕らが「こうだよ」というのが、伝えようがあるようでないなと思っていて、むしろそこにもう既に住まわれている方の生の声ほどリアルなものってないので、それが伝わればいいなと。ただ、「いざ住んでいる所自慢をして」と言っても、パッと出てこない人も多かったりするんですね。でもその問いがあって、自分の住んでいる所とか地域を改めて見直すという機会があって、その人たちがまちに関わる事とかを、ちょっと意識し始めてもらうと、より京都に根付くという意味で、住む意識みたいなものは育まれるのかなと思いますね。 |
絹: | そもそも京都移住計画をどうして田村さんはつくられたのですか、それから移住計画が京都で2年以上に渡って2ヶ月に1回開催されているイベント、京都移住茶論って、どんなことが起こっているんですかという質問に対して、リスナーの皆さん、イメージをもっていただけましたでしょうか。私が不思議だなと思ったり、面白いなと思っている事の一端を今、田村さんに語っていただきましたが、ここでまた、エピソード1に少し戻るのかもしれませんが、京都移住計画のメンバー、どんな人たちがいるのというところをお願いします。 |
■第三章 京都移住計画の特性 ●僕たち中心メンバーのこと |
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田: | 一緒に活動している中心メンバーが、だいたい10名くらいおりまして、先ほどお伝えした「居・職・住」という3つのキーワードと、あとは情報発信とかそういう役割みたいなところで、それぞれ担当と言うか、得意分野を活かしながら、プロジェクトとして進めさせていただいているという感じになります。 |
絹: | 実は田村さんをここにゲストとしてお呼びする数ヶ月前に、岸本千佳さんが来てくださっているんです。その時は京都市の都市計画局の嘱託職員として。その時に、何か変わった方だなと思っていたら、NHKのU29だっけ、フリーランスの不動産業をしている若い女性ということで、全国ネットで流れちゃって、「えっ!」とびっくりしたことがありましたけど、その岸本千佳さんもコアの一人ですね。 |
田: | そうですね。彼女がまさにその移住計画の中の、いわゆる「移住不動産」と勝手に呼んでいますけど、不動産と人を繋ぐというところで、関わりを持ってくれています。先ほどおっしゃっていただいた変わっているというのは、何かそこで雇用関係にあるわけではなくて、プロジェクトとして一緒に動くというような、そんな感じなんですね。 |
●住んだ、その先にある景色を発信する ― 住 | |
絹: | チームを組んで動いていらして、移住計画の方々が住まいということで発信される情報は、物件情報って普通ありがちな物件情報とちょっと違うんですよね。 |
田: | そうですね。間取りがどうかとか、アクセスがどうかということよりも、そこに住むとどういう景色がその先に見えるんだろうとか、そこの暮らしが(住む人によって本当は変わるんですが)、僕らの主観的な目線として、こういう暮らしもありなんじゃないかという提案を含めたような記事が物件のサイトには載っているという感じですね。あとは改修しながら進めるような物件があったり…(笑)。 |
絹: | 改修しながらというのは、セルフビルドで興味のある人はどんどん触って、好きなように料理していいよと。条件的にもそんなに高くないものが多いですね。 |
田: | そうですね。本来、即入居じゃないので、やっぱり家賃的にはその分抑えたような物件もあったりします。 |
絹: | そういう面白いというか、人肌を感じさせる不動産の情報にアクセスする人が結構おられるわけですよね。 |
田: | ニッチではありますが、そういうことを求めてアクセスされるんだと思います。やはり改修しながら住みたいというニーズに応えられる不動産屋さんって、なかなかないですよね。そんなことをしても、めんどくさいので。 |
●企業のストーリーごと発信する ― 職 | |
絹: | それとともに、就職という、いわゆるリクナビだとかマイナビだとかの就職サイトとは違う、図らずも今、ニッチとおっしゃいましたが、非常にニッチな就職サイトでもあるわけですよね。 |
田: | そうですね。「居・職・住」の職の部分がまさにそれを担っているわけですけれど。 |
絹: | ちょっと職業のところの概要をちらっと開陳していただけますでしょうか。 |
田: | ウェブサイトの中で求人のページがありまして、京都の中の京都らしい企業、事業の内容、仕事のこだわりとか、そういったストーリーをきちんと追いかけながら、結構骨太な記事なんですが、取材をさせていただいて、発信するというところで、「そういう企業って、いいな」と思ってもらった人と企業を繋ぐという接点づくりをさせていただいているという感じですね。 |
絹: | 何年か前、始めにその話を聞いた時には、実は全然わからなかったんです。「田村さん、何を言っているんだ」と。ところが北区にフラットエージェンシーさんという、非常に先進的な不動産業を営んでいらっしゃる会社があって、その吉田光一会長は、先ごろ御子息に社長業を譲られましたけれども、そこの就職プロセス、人材獲得というのが、京都移住計画さんのサイトを通じて複数名、若い人が入っていらっしゃるそうです。私自身がそのフラットエージェンシーさんがなさっている事を非常に尊敬して注目しておりますので、そのエピソードが若い人に伝わったとしたら、これはうれしいなと。こういう人材獲得の、まさにニッチだけど、面白いやり方があるんだなというのがやっとわかってきたんです。 |
●「会社の人となり」がわかるようなページにしたい | |
田: | ちょっと補足的な話で言うと、フラットさんの会長から御子息に経営をバトンタッチされた際に、我々の記事の社長のインタビューの部分を息子さんに更新するという流れがあったんですけど(まだちょっと僕らがやりたい形になってはいないのですが)、できれば会長の記事も残しながら、息子さんの記事も残すみたいな形にして、その会社の歴史がずっと残り続けるような、そんな記事になっていけばと考えているんです。会長に会ったことがないけれどもという未来の社員が見た時に、その「会社の人となり」がわかるような、そんなページに育っていくといいなということを、最近ちょっと思っています。 |
絹: | ですから京都移住計画のサイトにアクセスするような方は、就職の例えば休みが何日で、初任給がいくらでとか、仕事の内容ももちろん大切ですが、そういう情報よりも、この会社はどういう性格で、どういう上司やどういう先輩がいて、何を生きがいややりがいにしてというエピソード、物語を感じ取ろうという人が多いのかもしれませんね。 |
田: | なるべくそれが出るような取材は心がけております。 |
絹: | どうです?リスナーの皆さん、この辺ユニークだと思われませんか。今、職というところ、それから住というところ、さらに居場所の居と、居・職・住という三つの切り口から、京都移住計画のチーム10名とおっしゃっていましたが、目指そうしているところの一端を切り取ってみました。面白いと私は思っています。 |
田: | ありがとうございます(笑)。 |
●人と企業を繋ぐ、イメージをつくりだす | |
絹: | ここから先は私の妄想レベルで、実現する、しないは別なんですが、私は京都の地元で建設業を営んでおります。ご存じのように建設業というのは、現場一品生産の職種で、お天気にも左右されます。今のところ休みも多くないし、かつては3K「きつい、汚い、危険」と言われた代表選手でありました。それはだいぶ変わってきているんですが、なかなか若い大学生、高校生はわが職種にアクセスしてくださいません。さあ、これをどう打開するか。東京へ、例えば京都の建設屋たちが大挙して行って(笑)、「京都移住サロン」と言って、おっさんらが座っていて店開きしたら、おもろいかなあ、どう思われます(笑)? |
田: | だいぶインパクトはあると思います。就職希望の人を集めるというところかどうか、今即答はできないんですが、インパクトはあると…。 |
絹: | どうですかね、建設業界でなくてもいいんです。でも本当に色んなまじめにと言うか、面白く地道にやっている中小企業の内容にアクセスできて、「こいつらとなら、働いていいかな」と思えて、そういう人たちが募集に応じてくれるルートが、首都圏、関東圏から京都に開かれることを、何か夢見てしまいますね。 |
田: | どうしてもイメージが先行すると、アクセスしない人が多いなと思うので、そのイメージをどう払拭するかというところで、何か御一緒できる部分があればいいなと思います。 |
絹: | そろそろまとめの時間になりました。何か僕ばかりしゃべっているような気がしますが、アシスタントで来てくれた総務の藤井課長、何か聞きたいこととか、感じたこととかある? |
藤: | 移住と言うと、昔は田舎に行くとか、そういうイメージがあったんですが、割と都会に行くというか、最近はポジティブなイメージが増えているなというところで、そういうイメージづくりと言うか、京都移住計画もそれの1つなのかなと思いますね。 |
●全国に広がる移住計画 | |
絹: | そして京都移住計画だけじゃなくて、例えば佐賀の移住計画とか、かつては6地域に移住計画があったけれども…。 |
田: | 去年の今頃が6地域でした。 |
絹: | 今は15地域に増えていると。しかも全国で同時多発的に動きがあるよと教えてもらいました。九州の連中は「九州変人会議」とか言っているらしい(笑)。これも面白そうやなあ。 |
田: | やっぱり人が引力になるっているのは、大きいと思います。 |
絹: | 「京都変人会議」というのも、十分つくれそうな気がするけど(笑)。 |
田: | 本当にそうですね。京都は面白い人が、たくさんいるので、それこそ絹川さんのラジオに出ているようなユニークな方々を総動員して、やってみるというのも面白い。 |
絹: | 田村さん自身もユニークな人の1人だって、理解しています? |
田: | (笑) |
絹: | 東京から京都へ来て、京都のまちのために汗をかいてやろうぜというような若い人、特に30代が結構京都を注目していて、移住したいという流れがあるそうです。そして聞いてみますと、なんと女性比率が65%? |
田: | はい、女性の方がちょっと多いですね。 |
絹: | 京都の独身者よ、期待できるぜということかもしれません。リスナーの皆さん、冗談めかして言いましたが、是非、京都移住計画、田村さんたち10名の若者たち(30代かな)に、御注目下さい。そしてできれば応援を。「京都移住茶論」というキーワードで検索いただければ、アクセスできると思います。 さあ、そろそろ終わりです。この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都市景観・まちづくりセンターの応援でお送りしました。田村さん、ありがとうございました。 |
田: | ありがとうございました。 |
投稿日:2016/05/07
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