第154回 ・地域の居場所をつくる~上高野くらしごと研究所ってご存じですか?
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ら: | らぁーちゃん 氏(上高野くらしごと研究所職員) |
絹: | 絹川 雅則 (公成建設株式会社) |
※本収録は、新型コロナウィルスを考慮しまして、電話収録としています。 |
絹: | 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。 この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとのご紹介や、その活動の最新のエピソードをお届けしております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。 さて、本日のゲスト、まだ私は2回ほどしかお会いしたことがないのですが、ご紹介いたします。上高野くらしごと研究所のらーちゃんさんです。 |
ら: | はじめまして。上高野くらしごと研究所のらーと申します。 |
絹: | はい。らーちゃんさんとお呼びします。リスナーの皆さん、今日は珍しく電話収録でして、らーちゃんさんの顔が見えないので、アイコンタクトを取れずにやっています。よろしくお願いします。では自己紹介をお願いします。 |
ら: | 私が活動する「上高野くらしごと研究所」という場所は、メンバーとサポーターを合わせて30人ちょっとくらいですが、基本的に田畑や里山など自然とつながる暮らしを大切に、そういうのが好きな人が自然に集まって、一つのコミュニティを運営しています。 |
絹: | すみません、番組タイトルを言うのを忘れてました(笑)。今日のタイトルです。「地域の居場所をつくる~上高野くらしごと研究所ってご存じですか?」と題してお送りいたします。 |
■エピソード1 らーちゃんさんとの出会い |
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●「みんなの食堂」におじゃましました | |
絹: | 私とらーちゃんさんとの出会いを、ちょっとご紹介することで、らーちゃんさんの自己紹介と言うか、くらしごと研究所のなんたるかをお伝えしようと思います。 時は令和2年3月6日のことでありました。フェイスブックにおもしろいイベントが掲載されていまして、確か、野草マダムことホウさんのイベントではなかったですかね。 |
ら: | 「みんなの食堂」ですね。 |
絹: | 実は、このチョビット推進室のヘビーリスナーの方でしたら、覚えていらっしゃるかもしれませんが、私は「地域の居場所」とか、それの絡みで「こども食堂」の特集もつくったことがありまして、こども食堂っぽい匂いがしたので、自分で作った豆カレーを…。 |
ら: | ああ、美味しかったです。 |
絹: | 「はじめまして」と持って行って、それで野草てんぷらとかごちそうになったんでしたっけ。 |
ら: | そうですね。お雛様だったので、ちらし寿司とてんぷらを作っていたように思います。 |
絹: | 確かあの時は、もう新型コロナウイルス騒ぎと言いますか、学校が休校で、子どもたちの居場所がないねという、そんな時でしたね。 |
ら: | そうですね。 |
絹: | それでも「みんなの食堂」を開けていらっしゃるというニュースを聞きつけて、どんなとこやろとおじゃましたのが、3月6日でしたね。その時、どんなことをやっていらっしゃったのか、お話しいただけませんか。 |
●「みんなの食堂」こんな活動です |
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ら: | あの時は、「みんなの食堂」自体は去年の7月から始めて、まだ半年くらいしか経っていない状況だったんです。去年の7月に思い立って始めました。はじめは土曜日だったのですが、平日の夜ご飯にしようという話になって、2時スタートで、学校帰りに来てもらって、一緒にご飯を作って、夜ご飯を一緒に食べるみたいな形にしていました。ところがコロナの影響もあり、学校が休みになったりして、平日子どもたちの行き場がなかったりとか、鍵っ子になって一人でご飯を食べている子どもが多くいるのではないかという心配から、昼間の開催にしようとなったのが3月からなんです。 |
●上高野くらしごと研究所、ゆるいつながりです |
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絹: | そういうところを運営していらっしゃるサポーターも含めて30人のチームが、上高野くらしごと研究所です。そういう理解でいいですか。 |
絹: | リスナーの皆さん、これも覚えておいてくださいね。「野草料理を伝える会・京都」。 |
ら: | フェイスブックのページとかもあるので、検索してもらったら、そこに色んなイベント情報とかも載っているんですけど。 |
絹: | まあ、熱いマダムですよ。 |
ら: | もう本当に元気な、はい(笑)。 |
絹: | もうええ御年だと思うんですけど、肌など艶々されていて、子どもたちとお母さんたちと皆さんで野草を摘みに行くんです。そして「これは○○」とか教えてもらって、この間は土筆もありましたね。 |
ら: | 今なら土筆、ヨモギ、ハコベ、カラスノエンドウとか、その辺がどこにでも生えていて、すぐにパッと食べられる野草ですね。 |
絹: | この間はおひたしでしたっけ、てんぷらでしたっけ。 |
ら: | 基本的に野草はあくが強いので、揚げて食べる形か、しっかりあく抜きして、水でさらして、おひたしにするという料理法が多いですね。 |
絹: | 小さい子が「僕もてんぷら揚げる!」と言って、かき揚げみたいなのを手でくっちゃくっちゃやって、お母さんが「これ、熱いよ!はねるよ!」とか言いながら、親子でてんぷらを揚げてられたんです。まことに微笑ましい姿で、素晴らしい空間やなと思ったのが、2回目におじゃました4月6日のことでした。あの時はおうどんをやっておられましたね。 |
ら: | あの時もてんぷらを揚げていたんですけど、ヨモギうどんと言って、生地にヨモギを練りこんでうどんを作ろうと言って、そのうどんと野草のかき揚げを揚げていましたね。 |
絹: | うまかったですよ。皆さん。 |
ら: | ありがとうございます(笑)。 |
絹: | 「おっちゃん、食べる?」とか言って、幼子から手渡しされた野草てんぷらの美味しいこと!リスナーの皆さんの中に少しは映像が結べたでしょうか。 |
■エピソード3 地域の居場所をつくるということ |
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●くらしごと五右衛門 そもそもの始まり | |
絹: | タイトルに戻りますと、「地域の居場所をつくる」というタイトルを頂きました。そもそもこの上高野くらしごと研究所、2014年に地域の居場所をつくろうと思われたあたりを少しひも解いていただけますでしょうか。 |
ら: | はじめは東京から来られたギタリストの方(今もメンバーなんですけど)が、2年くらい住んでおられたんですが、屋敷として広すぎて住むには使いにくいということに途中でわかったわけです。一方で、同じ大家さんのアパートが五右衛門の目の前にあるんですが、そこが畑付きのアパートという形で、そこに住んでいた住人たちが、もともと自然が好きで住んでいる方々が多いわけです。そこで「古民家残したいよね」とか、「畑とか田んぼとかやりながら、おくどさんがあるスペースをうまく使えないかな」みたいな話が起こったわけです。 「くらしごと」という名前自体も、「くらし」と「しごと」を繋げて何かをしていこうと。だから初めは「地域の居場所をつくろう」と始めたわけではなくて、どちらかというと自分たちの暮らしと仕事というものを考えて、自然とともに繋がっていく暮らしみたいなものをやり始めたのが始まりなんです。 |
●五右衛門マルシェをまず始めました |
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ら: | 実は私は最初の立ち上げメンバーではなくて、そこから1年くらい経ってから関わりだして、その中で私がやれることと言えば、マルシェにご飯を作って出店したり、音楽関係のつながりがすごく多かったので、そういうイベント的なことをこの場でやりたいなと。上高野自体は結構広い地域なのですが、私たちがいる五右衛門の近くにはお店が一軒もないような地域なんです。花園橋とか国道沿いまで出ないとコンビニもないような地域なので、地域の人がお茶を飲みに来れたり、ちょっと買い物ができたり、誰かと会って話をする場もつくれたらいいなと、私がそれをはじめに思いまして、マルシェを一回やってみるのでということで…。 |
絹: | それが「五右衛門マルシェ」? |
絹: | シンガーソングライターの阿部ひろ江さんとは、まちの縁側のハルハウスという千本北大路のところで出会いましたし、インパクトハブだとかホームズビーで活動している浅田雅人さんもそこに出入りしていたらしいし。 |
ら: | そうです。メンバーです。活動を一緒にしています。 |
絹: | それから熊倉さんという元慶応?今は退官されたのかな。大学教授の先生もその近所に越してこられてとか、不思議やなあと思ったら、やっぱり不思議です。 らーちゃんさんが立ち上げメンバーではないけれど、マルシェやったらできそうやと2015年から始められたと。近所の人は驚かれたけれども、「よかったわあ」みたいな形で、「寄る所なかったし、お店も少なかったし、また来るわあ」みたいになったんですか。 |
ら: | 私が始めた頃は色んな所でマルシェが開かれるようになった時だったんですが、おくどさんがあったり、古民家でしている所はあまりなくて…。 |
絹: | それはレアでしょう。 |
ら: | 近所の人も「前は通っていたけど、この中がどんなになっているか知らなかった」みたいな感じの方も多かったので、毎回300枚から最後は600枚、700枚とかチラシを刷ってポスティングを毎回やって、近所の方が来てもらえるように地道な活動をしていると、「チラシが入っていたので来ました」みたいな感じで、地元の人が楽しんできてもらえるような場になっていました。 |
●里山整備活動のこと |
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絹: | その地元の方の中に、若いお母さんとか、男性とか、里山整備活動とかもやっておられるでしょう?徒歩10分の所にある里山の竹林整備までやっているって。はじめはそんな人、たぶんいらっしゃらなかったのではないかと想像するのですがどうですか。 |
ら: | 竹林と里山はまた違うんですけど、徒歩10分圏内にありまして、同じ大家さんの場所で「好きにやってちょうだい」みたいな感じで(笑)。 |
絹: | すごい太っ腹の大家さん。 |
ら: | そうなんです。元は里山整備の方が先に始まった感じですね。 |
絹: | 里山整備、うまいこといっています? |
ら: | 肉体労働で、続いてやっていける男性の方が減ってきている状況のなか、コロナ騒ぎのせいもあったのか、「自然に帰る活動をしたい」みたいな連絡が入ってくるようになり、今年は里山の活動が活発になるのではないかと思っています。 |
絹: | 僕などは企業のインターンシップとか新任研修なんかに、そんなのを取り入れられたらいいのになあと見ていたことがあるんです。チームビルディングにいい感じですものね。この間「くらしごと」さんでチェーンソーをガードするズボン、かっこいいやつをはいたお兄さんに会いました。「それ、ひょっとしてチェーンソーが当たっても大丈夫なやつですか?」と言ったら「そうですう」と。やっぱりあの人がやっておられるんでしょうね。たぶん。 |
ら: | たけちゃんかなあ。今、メインで動いてくれている里山担当の人がいて、その人と今週末も椎茸の菌うちとかしたり、今山菜がよく出てくる時なので、「コシアブラ」をみんなで採ったり、そういう楽しみも含めながら、里山を続けていくという形で、今頑張っています。 |
絹: | リスナーの皆さん、お聞きになっていかがですか。里山整備活動の中には蜂蜜作りまで入っているんですよね。ここ、もしご存じなかった方は、「上高野くらしごと研究所」あるいは「くらしごと五右衛門」でしたっけ。 |
ら: | 「くらしごと五右衛門」で検索してもらったら、フェイスブックのページとかも出てきます。 |
●「上高野くらしごと研究所」「くらしごと五右衛」、ぜひお留め置きください |
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絹: | ここはいいですよ。面白い。色んな可能性を秘めている場所ですし、もともとらーちゃんさんがこれを始められたのも、「昔の水くみ場みたいな形で井戸端会議できる場がこの世の中から消えてしまっている」みたいな思いがあったそうですね。 |
ら: | そうですね。 |
絹: | 実際にそういうことがここでは復活しているフシがありますし、僕はらーちゃんさんがお留守だった時も含めると3回おじゃましたのですが、すごく気持ちのいい空間です。 |
ら: | ありがとうございます。 |
絹: | 僕は「くらしごと研究所」の初心者ですけれども、ご紹介させていただきました。らーちゃんさん、今日は本当にありがとうございました。またおじゃましますね。 |
ら: | こちらこそ、ありがとうございます。また是非来てください。 |
絹: | リスナーの皆さん、いかがでしたか。ぜひ、お耳の端に「上高野くらしごと研究所」「くらしごと五右衛門」お留め置きください。 この番組は心を建てる公成建設の協力と京都府地域力再生プロジェクト、そして景観まちづくりセンターの応援でお送りいたしました。ありがとうございました。 |
ら: | ありがとうございました。 |
投稿日:2020/05/18
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