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まちづくりチョビット推進室
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第152回 ・対話とまちづくり~総合企画局の悪だくみ 何やら面白い事が起こりそうです。

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佐: 佐藤 晋一 氏(京都市総合企画局 総合政策室 SDGs・市民協働推進部長)
絹: 絹川 雅則 (公成建設株式会社)
総合企画局佐藤晋一B1
        佐藤 晋一 氏

 

絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとのご紹介や、その活動の最新のエピソードをお届けしております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
さて、本日のゲストにお招きしましたのは、このラジオカフェのスタジオから結構近いです。京都市総合企画局で市民協働を担当されている部長さんです。佐藤晋一さんです。佐藤さん、よろしくお願いいたします。
佐: よろしくお願いします。こんにちは。
 

■エピソード1  京都市未来まちづくり100人委員会、ご存知ですか?

●出会いは100人委員会
絹: こんにちは。ということで、佐藤さん、実は「いがぐり兄ちゃん」と、失礼なんですが、自分の中では呼んでおります。出会ったのがだいぶ前ですよね。
佐: 平成21~2年くらいでしょうか。
絹: リスナーの皆さん、「京都市未来まちづくり100人委員会」というのがあったのをご存知でしょうか。実は最初に「いがぐり兄さん」こと佐藤晋一部長にお会いしたのは、その頃だったんですよね。で、この「100人委員会」をご存知でない方に、佐藤さん流に「100人委員会」を読みとくとどういう風にまとめられますか。
佐: 「100人委員会」は平成20年の9月から平成27年度まで5期にわたってやっていた、まちづくりの場みたいなものなのですが、市民の方々の市政への参加と自主的なまちづくり活動を応援しようという目的でやっていました。ワークショップみたいなものを開いて、対話を通じて、自主的なまちづくりの活動に繋げていこうという狙いで開催をしていました。
絹: これは高度に実験的な試みであったと記憶しております。そしてチョビット推進室の絹川自身が0期から3期まで事務局と3期は委員もやっていて、その中で佐藤さんと出会ったんです。佐藤さんは今、上手にまとめてくださいましたが、それを私流に敢えてくだけて、誤解を恐れずに表現しますと、「京都市による、やらずぼったくり詐欺企画?」(笑)。というのは、御池創生館と言って、御池中学の地下に大きなホールがあります。そこに月に一回の土曜日、100名プラスアルファの市民をほぼ公募で集めて、みんなで対話するんですよね。「京都市、どうしたらええ?」「京都市、何をやったはらへんと思う?」「京都市の何が問題やと思う?」というのを、行政の人が課題を出すのではなくて、市民が出すんですよね。そしてプロジェクトチームがワサワサ生まれて、勝手に動き出すと。そして京都市側がそのサポートに入るという、そんな位置づけでしたっけ。
 

●対話のプラットフォームとして

佐: そうですね。行政側が何か課題を提示するのではなく、課題を洗い出して、どんなことができるかも全て、市民の方々の対話の中から生み出していく、そういうプラットフォームでした。
絹: その事務局に在籍しておりましたので、生でその姿を見て、悲喜こもごも、紆余曲折、時々は議論が白熱して、「オモテへ出ろ!」という場面も引き起こしてしまったり…。でも声の大きい人も声の小さい人もちゃんと対話ができるような仕組みを、事務局員だとか、ファシリテーター(ちょっと専門用語かもしれませんが)と呼ばれる方々がリードするというか、プロデュースするというのか、縁の下にいましたね。
 

●対話って、なんだろう?

佐: 対話というのは、非常に場が大事かなと思っていて、結構今、対話、対話と使っていますが、改めて「対話って、何だろう」と考えると難しいんですよね。会話とか、対話とか、議論とか、色々コミュニケーションの手段はあると思うのですが、その中で対話って何だろうと考えてみると、まずはそこをちょっとご理解いただく必要があるのかなと思います。
絹: 佐藤さんの今のコメントに乗っかって言いますと、「100人委員会」は5期まで全部で7年くらいやったんです。その中では対話のマナーと言いますか、対話のルールが厳格に守られていたのではないかという思い出があります。
佐: 対話ってそもそも何かということなんですが、1つの事柄について議論を叩き合わせる、何か一つの結論を見出すというのが議論ですよね。行政だと市議会等で活発になされている、それが議論だと思うんです。何か事があって、それを理解してもらうようにしゃべるのは説明で、納得してもらうようにしゃべるのは説得ということだと思うんですけど、対話というのは、1つ課題だけ共有して、違う立場の人が自由にモノを言う、違う意見が並列して存在していていいんだと。決して相手の意見を否定して、消したり、収れんしたりしようとしない。これが対話のルールであると一般的に言われているのですが、なかなか日常の生活の中では難しくて、立場とか思い入れとか色々あって、ついつい「いや、そんなことではないんじゃないか」とか、「君の立場で何を言っているんだ」とか言い出してしまいがちなんですが…。
絹: 例えば私は本職は建設屋ですから、京都市の人たちと相対する時は、京都市は発注サイドになります。そうすると公共の仕事をする発注機関と受注する建設屋ということで、厳然として立場は違いますよね。その立場にこだわってしまうと、発注者ですから「はい、ごもっともでございます!」「なんでもやります!やらせていただきます!」というふうになるのか、あるいは「こんな発注の仕方で仕事ができるか!」と「工期はもっとちゃんと見てくれ!」「設計変更はどうやってするんだ。発注の準備ができてないじゃないか」とかいうことを声高に叫ぶのか、色んなパターンが考えられますけれども、ちょっと稚拙な例を出してしまいましたが、これは対話じゃないですよね。
 

●場をつくる、しつらえをする

佐: そうです(笑)。立場を背負ってしまって、立場でモノを言う、自分を押し込めてしまうというのは、対話ではないですよね。立場はもちろん外せないですが、その中でも自由に「何を言ってもいいんだ」というものが対話で、これって、やっぱりそのままにしていてはなかなか生まれなくて、対話を引き出すような場とか手法というのは要るんですよね。それがワークショップであったり、ファシリテーションと言われるものです。
絹: あるいは日本語で置き換えると、「場づくり」という言葉が、ちょっと専門用語っぽく使われていますが、場をつくる。あるいは「この場にいることが、安全なんだよ」というしつらえをして、何か自分の思いを表明したら、いきなり石つぶてが飛んできたり、椅子をひっくり返されたり、足を引っかけられたりということはないと。思いついたことを「本当にここは問題だと思う」と言っても怒られないんだというふうに、安全な場をつくることに苦労しましたね。
佐: そうですよね。そういう場って、すごく大切ですからね。
 

●門川市長の秘書をやっていました

絹: 佐藤さんとは、もうだいぶ前に、その「100人委員会」の1期あるいは0期の時に出会ったのですが、あの時は佐藤さんは秘書室のメンバーでしたっけ。
佐: そうです。秘書をやっていました。
絹: 当時も門川市長さんで、第1期目くらいですかね。だから僕、「あ、この人はボディガードや」と思ったんですよ。
佐: ちょっと体が大きいですから(笑)。
絹: 今もそうですが、「いがぐり兄さん」と言うくらい、スポーツ刈りと言いますか、短く頭を刈りこんで、市長のそばで荷物を運んだり、書類を持ったりして、常に来ておられました。「100人委員会」にも市長はすごくよく顔を出しておられました。
佐: ほぼ毎回ですよね。
絹: この「100人委員会」という、高度に実験的な対話、市民100人以上の人たちを集め続けて、京都市に対してモノを申すだけじゃなくて、「市民にできることはほっといてもやるぜ」みたいな連中が結構集まっていましたね。
佐: 一緒に訪問させていただいて、その熱気はすごかったですよね。
 

■エピソード2 100人委員会がもたらしたもの

●地下鉄の駅の「ドア地下」が生まれました
絹: この「100人委員会」の結果、どんなことが起きたのか、少しだけ事例を挙げさせていただきたいのですが、僕が覚えているのは、岡崎公園まわり、動物園周辺、平安神宮周辺、以前10年~20年前に比べたら、すごくすっきりと素敵になったと思われませんか。動物園なんかも僕、久しぶりに入ってびっくりしたんですが、かつての面影がないというか、素敵な場所に、大人になっても行きたいなという場所になっている。あれは「100人委員会」の1期の連中の中に、岡崎チームというか、あの辺をどういう風にしたらよくなるかをテーマにして語り合っていたチームが確かあったはずです。リスナーの皆さんがご存知ないところで、「100人委員会」の影響といいますか、市民生活に直結している部分がいくつかあるんですね。佐藤さんの目からも、そんな例を挙げられますでしょうか。
佐: 多くの方の目に触れているものと言えば、地下鉄の駅に「何両目がどこどこ駅の出口に近い」とかのマップがあると思うんですが、あれは「ドア地下」という名前で、これも「100人委員会」から生まれたものですね。
絹: あの「ドア地下」チーム、確か今は福知山公立大学の教授で行っておられる谷口知弘先生がチームにおられたかな。学生さんもいっぱいいましたね、あのチーム。すごい地道な活動をしていたんですね。
 

●様々なNPOも生まれました

佐: ほかにもNPO法人なども、その活動から生まれてきたりしています。
絹: どんなのがあります?
佐: 京都景観フォーラムさんとか。
絹: ああ、小林明音さんがおられるところですね。
※追記:小林明音さんもかつてのチョビット推進室のゲストなんです。(参照:第64回「世界の観光地、嵐山は誰が作るのか?」平成22年8月放送)
佐: あと、つながるKYOTOプロジェクトとかも生まれてきていますね。
絹: つながるKYOTOプロジェクトは、愛称「ツナキョー」と言っていたのですが、あの連中も僕、顔を覚えています。「ツナキョー」がどんな活動をしていたか、お手元に資料はあります?
佐: 今日はちょっと持ってきていないのですが、ホームページなどにも出ていますので。
絹: 小辻さんと言って、京都橘大学の助教授なのですが、そのチームリーダー的に動いていましたね。
 

●ムーブメントを起こした100人委員会

佐: 「100人委員会」の成果と言いますか、個別の取組もそうなのですが、こういう対話を通じて、色んなまちづくりをしていこうというムーブメントみたいなものが、「100人委員会」の段階では非常に挑戦的な取組だったと思うのですが、極めて一般的になってきている。この功績は非常に大きかったのではないかと思います。
絹: ステレオタイプで言う市民と行政の対立みたいなも事例をあげてみます。(これは誇張した事例なので、実際にあると思わないでくださいね)例えば「ワシは税金を納めている京都市民や。イチョウがうちの前にいっぱいで臭いんや。清掃局、掃除しに来てくれへんか」というのが、すごくステレオタイプの市民的要求だとしたら、逆の市民もおられますよね。「うちの前やから、門掃きしとくわ」と。これは「100人委員会」の初期、「みんなはどっちの市民になりたい?」と、そんな話をしたことがあります。「100人委員会」の集まってきている100人とプラスアルファの人たちというのは、結構「自分でやれることはやっておくわ」「京都市が困っているのなら、自分の職能で、あるいは得意なことで、お助けしてもいいよ」みたいなものがギュッと集まったような気がするんですね。
佐: そうですね。もちろん行政ですから、やらなければいけないことはたくさんありますし、ご要望にお応えするのは当然なのですが、やっぱり色んな立場、考え方、技術などをお持ちの市民の方々と取組を一緒にするとか、アイデアを出し合うことで、我々ができることもものすごく広がるわけです。それを広げてくれたなと思います。
絹: あ、私、えらいことに気が付きました。今日の番組タイトルを言うのを忘れていました。それでは気を取り直しまして、番組タイトルを申し上げます。お気づきのように、今日の通奏低音は「対話」です。「対話とまちづくり~総合企画局の悪だくみ 何やら面白いことが起こりそうです」と題して、お送りするはずでした(笑)。
では気を取り直して続きです。どこまで行きましたっけ?
佐: 「100人委員会」が色んな対話によるまちづくりを進める元になったということですね。
 

●その後、各区でまちづくりカフェができています

絹: それで、当時は非常に挑戦的な試みだったのが、今はだいぶ普通のことになってきていますよねと。「100人委員会」の残党たちというのは、未だに元気にあちらこちらで蠢いている気がいたしまして、それの例示として、各区役所版のカフェ事業というようなものが起こっていますね。
佐: はい、まちづくりカフェが各区で行われています。
絹: それについて少しご紹介いただけませんか。
佐: 名前がそれぞれ付けられていて、「100人委員会」と同じように対話をできる場になります。色んな方が参加をして、まちづくりについてお話し合いになり、これからの区政をどういう風にしていくのか、どういう行動がとっていけるのかという議論がされているプラットフォームになります。
絹: 「よかったら来て。コーヒーとか用意しておくし」と。行政の方とまちづくりアドバイザーさんの存在も忘れてはならないのですよね。まちづくりアドバイザーさんは、総合企画局から派遣していらっしゃるわけではないのですか。
佐: 文化市民局ですね。
 

●区政ならば「まちカフェ」、全市的な取組なら「みんなごとのまちづくり推進事業」

絹: そこにおられるまちづくりアドバイザーという人たちが、各区役所の担当として、地域力推進室…。
佐: そうです。そこも要望をお聞きするだけじゃなくて、区民の方々の自主的なまちづくりを支援すると。ここがミソでして、区政の場合はまちカフェとか、まちづくりアドバイザーがいらっしゃいますし、区だけでおさまらないような、全市的なまちづくりであれば、私たちは「みんなごとのまちづくり推進事業」と言いまして、「自分が取り組むんだ」というようなご提案を「まちづくりお宝バンク」というのに登録していただくと、我々のコーディネーターが行って、ヒアリングをして実現に向けて、色々ご相談に乗ったりして支援をさせていただくという制度もご用意させてもらっています。
絹: 坂巻さんに「登録して」と言われて、このチョビット推進室も登録するのを忘れているヤツですね(笑)。
※追記:坂巻さんもかつての番組ゲストです。(参照:第142回「“みんなごと”のまちづくり推進事業~ひとごとではなく、「自分ごと」、「みんなごと」としての協力とは?」平成30年11月放送)
佐: じゃ、是非よろしくお願いします(笑)。
 

●「お宝バンク」とは

絹: 今、佐藤さんがおっしゃったのは、「お宝バンク」と言って、アイデアをアーカイブしよう、保管しようというもので、総合企画局のホームページに、「こういうアイデアがありますよ」というようなものを登録します。個人でも、チームでも、あるいはNPOでも、企業でもいいんですか?
佐: 企業でもいいです。
絹: 登録すると、「行政の目から見て、行政の持つこういう機能をそこにサポートしに派遣することができますが、お受けになりますか」という打ち返しがあるんですよね。
佐: そうですね。
絹: ひょっとしたら試験的なサポートもあることはあるんですか。
佐: はい。これも登録いただいているのですが、“Readyfor”さんというクラウドファンディングをやっている会社さんで、クラウドファンディングの手数料をちょっと割り引いてもらうという協定を結んでいまして、「お宝バンク」に登録していただいた取組は、ちょっと割り引かれた手数料でクラウドファンディングができますというような特典もあったりします。
絹: ものづくりの担当部局でない総合企画局が、なかなか知恵を絞って…。
佐: お金がありませんので(笑)。絞れるものは知恵かなと(笑)。
 

■エピソード3 総合企画局の悪だくみは、組織改革へとつながる

●職員をファシリテーターとして育てたい
絹: そこでエピソード3に入っていきますけど、先ほど申し上げた「総合企画局の悪だくみ」と失礼な物言いをしてしまいましたが、佐藤さん率いる総合企画局の市民協働推進部署には、何やら面白いことを仕掛けようとしているフシがあります。
佐: はい。悪いことではありませんが(笑)、企んでおりまして、「対話」と申しておりましたが、私たち市役所職員そのものが対話を引き出されるような立場にならなければいけない。そういうマインドを持って、能力も身につけなければいけないということで、職員を対話を引き出すファシリテーターとして育て上げようではないかと。5日間の訓練を施して、その修了者を市民協働ファシリテーターという形で登録する。自分の仕事だけじゃなくて、市役所のあらゆる仕事でワークショップ等のファシリテーションのご依頼があれば、派遣するという取り組みをしていまして、今、90名ほどファシリテーターができました。
絹: 今、さらっと90名とおっしゃいましたが、結構すごい数字だと僕は思っています。と言いますのは、「100人委員会」の事務局、それぞれのプロジェクトチームにそういうファシリテーターとして訓練を受けてないけれども、やりながら学んでいったという連中がいるわけです。ファシリテーショングラフィックにしても傾聴訓練にしても、KJ法分類、アイスブレイクの手法だとか、オープンスペーステクノロジーの展開だとかというのを90名も育てている。さらに最新のファシリテーション技術も僕らの時と比べて、ずっと吸収しておられるフシがありますね。
佐: スキルに関しては、経験しながらというところなんですが、こういうマインドを持って、経験を積んでいく職員が、市役所の中に増えれば、市役所全体のマインドが市役所内部から変わっていくだろうと思っていて、実際そういう風にしていきたい。これは大事にしていきたいなと思っております。
絹: 私が生意気にも「悪だくみ」なんて称したのは、どうやら総合企画局の佐藤部長配下90名の良い悪だくみは組織改革でもあると。それは総合企画局に留まらない。部局の壁を越えて、例えば私は建設屋ですから、建設局、都市計画局、環境局などのお仕事をすることがありますが、それらの業者と発注者の対話というものは、どうしても必要になってきます。それから工事をおこないます。例えばうちの会社は今、御薗橋の架け替えなんかを担当しておりますが、工事をすると必ず地元の方がおられます。その地元の方との対話、発注者と地元の方の対話、地元の方と施工者の対話、色んな対話を推進するのに、その90名のファシリテーター軍団が出張って来る可能性がある。
佐: そうですね。市が関わる色んな方との対話には派遣していこうと思っています。
絹: 本当にさらっとおっしゃっていますが、これが動き出すと世の中変わるかもとすら思ってしまうのは、私だけ(笑)?
佐: 人口減少とか自然環境の話とかありますが、変わっていかざるを得ないと思っているんです。
 

●人口減少時代、どう助け合っていくのか、キーは「対話」です

絹: 佐藤さんがおっしゃるように、僕も背中が寒い部分がありまして、日本全国であらゆる業種で働き手・担い手というのが不足しています。ここ20年くらいは我慢して我慢していかないとやっていけないわけです。卒業しようとしている人たちも「もうちょっと元気で頑張って」、それから「女性の登場も助けて」、「若い人はもっと」と。でも働き手があらゆる業種で不足していますから、今まで以上に助け合わないと無理。そんな感じがします。その辺はいかがでしょうか。
佐: 人材不足は本当に深刻ですよね。人口が減っていく社会、担い手が減っていく社会にどう対応するのかというのは、なかなか明確な答えがあるようなものではない。どう協力し合えるか、どこに協力してもらえるような相手がいるかを見つけようとすると、それこそ「対話」というのが重要になってくるし、そこからしかなかなか答えは見つからないのではないかと思っています。
絹: そもそも「対話」という話をされましたが、僕と佐藤さんとの出会いは、だいぶ前の「100人委員会」の0期1期の時です。非常に実験的な試みを仕掛けたというのは、当時の門川市長の公約の中に埋め込まれていたということに端を発します。そのおかげで若い人たちが育って、今90名という自前のファシリテーターを総合企画局は育てつつある。彼らが経験を積んだ時に何が起こるのか。期待できますねえ。
佐: ありがとうございます。頑張ります。
絹: それでは佐藤さん、締めでこれだけはというコメントがもしあればどうぞ。
佐: 市役所はこれからも「対話」ということを切り口に、まちづくりに参加していただけるような方の輪をまずます広げていきたいと思っていますので、是非ご参加をいただきたいと思います。
絹: 皆さん、総合企画局の悪だくみ、何か起こるかもしれません。是非ご注目ください。例えば「お宝バンク」ですよね。
佐: そうですね。
絹: この番組は心を建てる公成建設の協力と京都府地域力再生プロジェクト、そして景観まちづくりセンターの応援でお送りいたしました。佐藤さん、ありがとうございました。
佐: ありがとうございました。
投稿日:2020/01/23
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