カテゴリー まちづくりチョビット推進室
第122回 ・「シュッとした京都」~京都府が何やらやらかそうとしています~
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まちづくり“チョビット”推進室<平成28年8月13日放送>
京都府政策企画部長付 副主査の東氏と、飛び入りゲストにも参加してもらい、スマートガバメント構想とIoEと府民協働についてお聞きしました。
| 東: | 東 健二郎氏(京都府 政策企画部長付 副主査) |
| 小: | 小川 拓馬氏(京都大学 公共政策大学院) |
| 山: | 山岸 将暉氏(京都大学 公共政策大学院) |
| 丹: | 丹下 智氏(京都大学 公共政策大学院) |
| 絹: | 絹川 雅則(公成建設株式会社) |
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| まちづくりチョビット推進室! Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO. |
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| 絹: | 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。 この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その最新のエピソードをご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。 さて、今日のゲスト、4人いらっしゃっています。まずはメイン。京都府の政策企画部長付副主査でいらっしゃいます、東健二郎さんです。 |
| 東: | よろしくお願いします。ありがとうございます。 |
| 絹: | そして若い飛び入り参加者が3名。我らが京都大学公共政策大学院と、これも難しいところから来ていますが、M1M2の3人さんです。 |
| 小: | 公共政策大学院修士2回生の小川と申します。本日はよろしくお願いいたします。 |
| 絹: | はい。飛び入りありがとう。次は山岸くん。 |
| 山: | はい、同じく公共政策大学院修士1回生の山岸といいます。本日はよろしくお願いいたします。 |
| 絹: | はい、最後は? |
| 丹: | 同じく公共政策大学院修士1回生の丹下と申します。よろしくお願いいたします。 |
| 絹: | ねえ、なんで自分が何回も落ちた大学の学生を迎えなあかんねん(笑)!でも、本当に地元、われらの誇り。京大からよくお越しになりました。 さあ、東さん、今日の番組のテーマ、タイトルですけれども、ちょっと変わったタイトルを頂戴いたしました。「シュッとした京都~京都府が何やらやらかそうとしています~」 |
| 東: | 「シュッとした京都」 ですね。私は京都の人間ではないんで、イントネーションがよくわからないんですけど「シュッとしてはるわあ」の「シュッと」です。 |
| 絹: | これからちょっと流行るかもしれません。ある部分ではすでに意識され始めています。「シュッとした京都~京都府が何やらやらかそうとしています~」と題してお送りいたします。 |
■第一章 「スマート京都構築プラン」会議のこと |
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| ●京都府主催の面白い会議、行ってきました! | |
| 絹: | 実際には「スマート京都推進プラン」というカタいお仕事を今、東さんたちは画策しておられるわけですが、まずは「シュッとした」の説明から行きますか? どこでこの「シュッとした」を聞いたのかと言いますと、この間の7月31日の日曜日だったんですけど、岡崎公園に行きましてね。そこで僕、東さんとは2回目だったですね。 |
| 東: | そうですね。1回目は府庁に来ていただいた時ですから。 |
| 絹: | お会いして、誘われたんですよ。「スマートガバメント構築プランで会議をやるから、面白い会議やから、ワールドカフェもやるからおいで!」と言われて行ったら、なんと三十数名の人が集まっていて。物好きですねえ、休みの日に(笑)。 |
| 東: | でも最初は「土日の方がいいよ」と言われて、まあそんなもんかと思ったんですけど、あの日暑かったですから、まあ涼しい所でアツい議論ができてよかったのか…。 |
| 絹: | 私は、京都府さんがこういう企みと言いますか、ワークショップと言うか、イベントを丁寧にされているらしいというのをキャッチしていました。 福知山でも少し前になさっていて、その時は定住促進プラン、移住というテーマで色んなアイデアを一般の方から集めておられましたけれども、その時には私は行けなくて、東さんの上司の梅原副部長に「残念、行けなかった」と言ったら、「京都でもやるからおいでよ」と誘ってもらって、顔を出したんですけど、すごかったですよ。楽しかった。 |
●私たちの生活と新しいテクノロジー |
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| 絹: | さあ、リスナーの皆さんには何のことか、たぶんわかっていらっしゃらないので、スマート京都構築プラン、まずは京都府さんはどういうことを考えていらっしゃったのかというのをお願いします。 |
| 東: | はい。入り口はたぶん皆さん、テレビやラジオ、インターネット等で、毎日「人工知能でどう」とか、「ロボットでこんなことできます」とか、「スマートフォンでこんなアプリがあります」といった形で、色んな話題として新しいテクノロジー(技術だったりサービスだったり)を見聞きすることが、最近増えてきていて…。 |
| 絹: | 僕らみたいな60近いおっさんから言うと、「IoTとか、IoEとか、おっちゃん何のことか知ってる?」と言われて、グッと詰まるわけです。 “Internet of Things”“Internet of Everything”。「IoTとIoEは違うんやで」というところから教えてもらいましたよね、この間(笑)。それが我々の生活に深く関わるかもしれない、もうすでに関わっている、そんな話をしてもらいました。 |
●天気予報をイメージしてください |
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| 東: | はい。日曜日に冒頭話したのは、例えばということですけど、天気予報の話をしましたよね。 |
| 絹: | はい。まず天気予報をイメージしてと。 |
| 東: | NHKさんでも、衛星からの画像をもとに、予報士さんがもっと細かいプログラムをされた画像や予測のシステムを見て天気予報をつくっていらっしゃると思うのですが、一方でどうしても外れますよね。一口に京都市と言っても、今出川より北は気候が違うとか、経験的に皆さんわかっているようなことが予報にどれだけ反映されるかというのがありますよね。 そうした時にIoTと言われている技術を使う方法が考えられています。 車のワイパーは雨がポツポツ来たら、動き出し、本降りになったらワーッと回すような仕組みになっているわけですが、そのワイパーにセンサーをつけて、小さなセンサーからインターネットに情報を飛ばして、それを集計する。そうすると、あるエリアを走っているたくさんの車が、ワイパーを急に動かしだしたとなると、たぶん雨が降ってきているんだろうなというのが、実地ベースでわかるわけです。 そういったことを、天気予報の新しいサービスとして提供できるのではないかと自動車会社さんが考えていらっしゃるということが新聞記事に出ていました。ワイパーはそんなことのために生み出されたものではないのですが、違う目から見ると、ワイパーが動いている、動いてないという情報が、新しいサービスを生み出すわけです。天気を知りたい人は、天気予報を急いで見るというのではなくて、ワイパー情報の何かのサービスを見るとわかるようになるかもしれない未来がすぐそこに来ているんだなということです。これはワイパーの話ですけど、他の色んな…。 |
| 絹: | ワイパーの例えがすごくわかりやすくて、天気予報が外れることがあるかもしれないけど、トヨタさんがそういうワイパーの動きを集約した情報で、天気予報の精度を上げたり、西の方で雨がふっているという情報がいっぱいきて、それを集約したら、うちへはもう30分したら来るなとか、そういう世界がもう当たり前に来つつあるんだよねという、信じられないような情報の、データのとり方があるという話でしたよね。 |
●新しいテクノロジーを行政サービスに取り込めないか… |
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| 東: | はい。そうした時に、行政って、何か問題が起こった時に、その問題はなぜ起こったのかと考えて、じゃあ、今度からこうしますということを、色々考えるのはすごく得意なんですけど、今言った「次、雨はどこで降るの?」とか、地震の予知とか、それに応じた、事前にこういうところにはもっと色んな建造物をつくって、被害を防がないといけないとか、そういった事を考えることが結構苦手だったりするんです。 もちろんそれは新しいテクノロジーを使っても同じなのですが、やり方として苦手であるというのが、どうしてもつきまとっていまして、一方で世の中でそういうサービスなり、テクノロジーが出てきた時に、行政がそういうことを放っておいてもいいのかなと。 放っておくというのは、規制をする・しないということではなくて、そういうアイデアを自分たちが日ごろ仕事をしている、政策を生み出す新しいサービスを、京都府の場合は府民の皆さんにお届けするという中に、取り込めないのかなというのは、考えるべきではないかと思っています。そういうことを考えようというので、プランをつくっているということです。 |
●後追い対策ではなく、先取り対策へ |
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| 絹: | 皆さん、今、さらっとすごいこと言われたの、気づいておられます?だいたい僕らの常識では、行政の仕事って、後追い、つまりこんな困ったこと(例えば事件だとか事故だとか)が起こったので、仕組みを構築して、そういうことが起こらないようにしましょうねという感じだと思っていたら、東さんたちは先取り? |
| 東: | できればいいですねというふうにしたいなと。 |
| 絹: | そういう意識に変わってきている。だから僕らがステレオタイプで思い描く行政の姿から、どうやらこの人たちは踏み出そうとしている気がします。という、そんなことに気が付いてほしいなと。すみません、邪魔をしました。次をどうぞ。 |
●自由でリラックスした楽しい会議でした |
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| 東: | そうした時に、なんで日曜日に府立図書館でやったかという話です。 私もそうですけど、日ごろ役所の中にいて、「ああでもない、こうでもない」と、もちろん色んな議論はしていますし、その時に有識者と言われている方々や、もちろん府民の方の意見もいただいて考えるプロセスは元々あるんです。でも、「今はできていないけれど、ちょっと先にはこういうことをしたいね」ということを話し合う場づくりとして、役所の中でするのではなくて、現場と言うか、その人が活動している場所に出かけて行って、あるいはそういう所にみんなで集まって話し合いをする方が、たぶん良いアイデアが出てくるのではないかと思うんです。ずっと座って、ガーッと考えるよりも、散歩しているときの方が、ふっとアイデアを思いつくとか、全然違う人とちょっと雑談している時に、良いアイデアが思いついたりしますよね。 ただ、そういったのは、行政の人はあまり得意じゃなかったりして…。もちろんおしゃべり好きな人もいますが。コツコツと机に向かって仕事をするということももちろん必要なのですが、そうではないことも大切なのではないかということです。 そんなことを思いながら、今日お伺いしたら、そういう場づくりをしている活動のチラシが掲示されていましたが、そういった活動が民間さんの中に、すごくあるなあと。 |
| 絹: | 例えば、「home’s vi」の若い人たちとかねえ。場づくりという言葉が当たり前に行政の方から語られるのも、僕は驚きですが、リスナーの皆さん、今、東さんが言おうとしていたのは、京都府が主催する会議、ブレーンストーミングのアイデア出しだから、「3時間みんなネクタイしめて背広着て、きちんと真面目にやっていたんとちゃうの」と思われるかもしれませんが、あにはからんや。小さいテーブルの真ん中には、お菓子は置いてあるわ、飲み物もその辺に置いてあるわ、席から立って動き回るのも自由だわ…。 |
| 東: | 本もありましたしね。図書館ならではだと思いますね。 |
| 絹: | 司書の人たちが集めたデータもあるわ、だから非常にリラックスしたカフェの雰囲気で話をする、アイデア出し会議をする。だからワールドカフェと言う名前がついていたのかもしれませんが、楽しかったですよ。 こういう形でブレスト会議を仕掛けた東さんたちですが、行政の人たちが得意な、と言いますか、今までの行動パターンのOKKというキーワードを教えてもらいましたよね。「思い込み」「経験」そしてベテランの「勘」で、公共政策を決めていくというところから、IOE等の新しいテクノロジーで集まってくるデータに基づいたものがつくれないか、それから今、おっしゃったような一般の方たちの生のアイデア、思い、と言うよりもあの時はもっといい言葉使われましたよね。「みんなのイラっというのを集めたい」と。そういうのをすごく丁寧に拾おうとされています。すみません、また腰を折っちゃった。 |
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■第二章 「シュッとした京都」って、どういうこと? |
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| ●行政の在り方を変えるきっかけに | |
| 東: | たぶん「シュッとした」のところが飛んでいたのかもしれませんね。 |
| 絹: | すみません、「シュッとした」に行きましょう。 |
| 東: | そうした時に、色々お話を聞いてみようとか、色んなアイデアをもらって考えて行こうとか、そういうやり方だったり姿勢を持ったりする…。要は「あの人はシュッとしてはるわあ」というのは、いい時も悪い時もあるのかもしれませんが、たたずまいとか、姿勢の問題とか、思いの問題と言うか、その人が日ごろ何かやっていることが、何かの時に違う形でにじみ出ているという様をうまく表現しているなと私は理解していて、そういう価値観的なものですかね。 具体的なサービスとか、政策をする中身の話はもちろん重要なんですが、そういったものが生み出そうとする思い(例えば子育てのサービスでもお渡しするだけではなく、渡し方だったり、アプリのデザイン的なものも含めて)があれば、「シュッとした」ような感じになるのかなと思うんです。そういったことも十分考えて、行政は進めなければならないのかなと。 「良いも悪いも役所仕事だ」と言われていますが、それはそれで重要なことはあるんです。一方でそういうことで全部線を引いてしまわないで、ちょっとついでに何か言って差し上げる、例えば「困ったことなんですか?」の一言もそうなんですけど、「こういうふうにしたらどうですか」と言うような、そういう働き方というのも考えていくべきなのではないかと。 「シュッとした京都」の京都は、もちろん京都府全体のことですけど、行政の在り方みたいなものも変えていくきっかけになるのかなと思っています。 |
| 絹: | 「シュッとした」という言葉は、えらいたくさんの意味を含んでいるようですね。行政としてシュッとするにはどうあるべきかという、立ち居振る舞いから、ひょっとしたら打てば響くような反応も目指していらっしゃるのか。それと情報だとか色んな仕組みを府民に手渡すときのラッピングまで「シュッとしていたい」というような、何重にも思いがあるようです。 さて、シュッとした京都府を目指すために、「府民の参加、協働×(かける)IoT・IoE」ということを考えていらっしゃるアイデア出し会議でありました。 |
●様々な人の距離を縮めるテクノロジーの使い方 |
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| 絹: | さあ、今まで飛び入りゲストの京大のM1M2のお三方、今東さんの話を聞いて、何か思うことがありますか? |
| 東: | 次、話せるなという話を、ちょっとずつ小出しにしていたので、どうですか? |
| 山: | 僕は大学院で共生社会みたいな、色んな人たちが共に生きられる社会みたいなのを考えています。社会には色んな人たちがいるわけで、例えば障がい者や高齢者、外国人の方もいらっしゃるにも関わらず、これまでそんなに行政に参加できていなかったのかなと思っていて、そういう人たちの声を、もう少し行政とか政策に入れ込むことができたら、何かもう少し面白い社会と言うか、色んな人が楽しめる社会がつくれるのではないかと思って、そういう勉強をしているんですけど…。 |
| 絹: | お客さん感と言うか、自分が関わったりすると他人事じゃないものね、自分事になるものね。 |
| 山: | そういう点から見て、今の東さんがおっしゃっていた場、話し合いの場みたいなのは、参加できるきっかけになるんじゃないかと、面白く聞いていました。 |
| 絹: | ありがとう、ナイスつっこみ! |
| 東: | その話はまさに重要で、高齢者とか障がい者の方とおっしゃっていましたが、テクノロジーが不得手な方って、どうしてもいらっしゃいますよね。年齢とかに関わらず、色んな状況で、なかなか利用できないとか、使いにくい人たちを、逆にそういう人たちの距離を広げてしまうようなテクノロジーはダメだと。これはアイデアソンとは別に検討委員会で、有識者の方に色々意見交換をしたなかで、そういう話もいただいたんです。 テクノロジーがそういう人たちとの距離を縮めるような使い方、だからテクノロジーありきじゃなくて、使う人の心構えが、それもシュッとしたところなんだと私は思うんですけど、そういうのは考えたいなと思いますね。 |
| 絹: | 僕ら、場づくりだとか、ワークショップだとか、ワールドカフェだとか、市民参加だとか、色々民間の立場で15~20年前くらいからシコシコやっていて、本当にアナログで来たんですよ。 でもアナログで本当に顔を見合して、目を見て、ああでもない、こうでもないとやっているところに、IoEとかIoTのものが掛け算になった時に、何か面白いことになるかもしれないという期待を京都府さんはお持ちになっているんですね。今まで市民参加とか府民参加とか言われていたところに、新しい道具が、しかもテクノロジーでどう使えばいいのか、まだわからないけれども、すごい面白いことが起きる可能性を秘めている。大学院でもそんな話をするのかな? 確かこの3人は、公共政策大学院 曽我謙悟教授の門下生なのかな。でもこういう若い人たちが京都府の行政の方と絡んでいるって、これは捨てたもんじゃない京都という気がしますね。 |
| 小: | ありがたい立場なんです。僕たちからすると。現場に入らせてもらえるというのは、すごく貴重な経験だと思うんです。 |
●学生さんを府庁に呼び込むということ |
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| 絹: | 現場に彼らを呼び込んでいるんですか? |
| 東: | そうですね。今日は午前中、データの話があって、データを分析して、政策を立案しようという活動をしていました。 私が公共政策大学院の授業におじゃまして、学生さんに「いろいろ考えませんか」と、ちょっと呼びかけて。呼びかけるのはできるんですけど、結局行政もそういうことはあまりやってない。もちろんこれがすぐに何かにつながるわけじゃないんですけど。「大学の知を活かそう」というのは、言葉では言うんですけど、実際やってみたら、どういうことが起こるかなかなかわからないので、実際にフェイストゥフェイスで、そういうことに興味のある学生さんに来ていただくことにしたんです。 今日はちょうど山ほど統計のデータを打ち込み、打ち込み、「どうしよう」みたいな話をしていたんです。今、統計情報を集めていて、公開もしているんですが、公開のやり方で何か問題があるかなとか…。やり方もそうなんですが、統計情報を集めて職員がつくっていて、その職員の仕事そのものも、さっきのテクノロジーみたいな感じで、実際使うシーンがもっとはっきりすれば(これが欲しいとなればすぐ数字が出てくれば)、こんなにイラッとすることはないのですが…。 今日はだいぶイラっとしましたよね?大変でしたよね。 |
| 小、山、丹: | だいぶイラッとしました(笑)。 |
| 東: | エクセルが上手か上手でないかというのももちろんありますし、「エクセルがもっと親切になれよ」ということかもしれませんが、我々がやりたいと思ったデータを集めて、それをこれから統計の回帰分析や曽我先生に教えていただいているソフトを使って、あれこれやってみようという前段階で、今日結構時間を取っていたんです。 そういった時に、こういう学生さんと少し年齢が上の人間とが、データを扱ってみるという経験を役所の中でやっていただくと(一緒にやるというだけではなく、わざわざ役所に来ていただいたのは)、政策企画部のオフィスに来てもらったら、周りで色んな話が聞こえたはずで、そうすると仕事がリアルに見えると思うんです。 公共政策大学院で、皆さんが公務員になるわけではないですが、公共政策の中心だと皆さんが考えている公務員の世界が、いったいどういったものかがリアルに見えるか見えないかで、たぶん授業に戻って、政策について意見交換しようとなった時に、人の顔が見えていると議論に深みが出ると言うか、違った議論もできるのかなと思って。そうしたことを期待しているわけでは、もちろんなくて、あくまでも各個人でどう受け止めるかということですが。ただ、そういったきっかけも持ってもらいたいし、我々もそういう学生さんを受け入れて、机はああいう形になってちょっと窮屈だったんですけど、学生さんが来るという職場であるべきだと思っているんです。 だけど府庁って、遠いんですね。今日初めて来たという人ばかりで(笑)。絹川さんには、気軽に来ていただいていますけど、やっぱりなかなか…。 |
| 絹: | それは僕が京都府のお出入り業者の一社だから(笑)。あ、関係ないか、発注部署に行ってないな(笑)。 |
●きっかけは色んな形で、色んなタイミングで |
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| 東: | そうだとしても、やっぱりなかなか身近になってない。別に近くにいるから、すぐに何かが変わるわけではないですが、やっぱり職員の中には声をかけてくれた人がいたでしょ?みんな気になるし、何か新しいことができるかなとか。京大さんとおつきあいがあるのなら、次こんなことしてみないかというような、その職員が日ごろあたためていたものがあって、京大とならできるかもしれないとなると、学生さんがそこにいたということを通じて、何か次に繋がるかもしれませんよね。直接何かお願いするか、先生に何かお願いするか、それはわかりませんが、そうしたきっかけは色んな形なり、色んなタイミングで生み出した方が、我々行政の職員の仕事の仕方にとってもいいんじゃないかと思って、ちょっと無理やり「府庁に来たら、お昼ご飯をおごるし、来てね」と言って、今日みんなでお寿司を(笑)。 |
| 絹: | ラジオで収録にまでつき合わせて(笑)。 |
| 東: | 今日、こんなのがあるし、見に来たらって言って、出演しようねとは全然言ってなかったですし、絹川さんには事前に言っておかなければと思って、来る車中で電話をしていたら、うっすら気づいたよね?これ、たぶん出演交渉されているなと思って、ここに来た時は、ここのスタジオに入ることは覚悟のうえで来ていただいたのかもしれませんけど(笑)。 |
●「皆さんの意見を聞かないと、行政はわかりません」ということ |
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| 絹: | こうやって若い人が、実際に最前線で政策をつくる行政マンの言動を見聞きできるというのは、非常に素晴らしいことだと私は思います。 かつては一般府民、市民と行政が遠かった時代がありました。でもこの間、東さんから、「行政の取組に参画している府市民の割合が11%止まり、NPOや自治会への参加者は30%弱」という統計データを教えていただいたんですが、東さんは「この差はなんなんだ!?」と。ここに問題意識を感じていらっしゃいます。言われなくても、頼まれなくても、NPOや自治会で汗をかいている人は、思ったより多いのに、行政と一緒に手を組んで、世の中をまともに、もう少し生きやすくしようぜという人はちょっと少ないなと。ここのところを変えて行こうとしているのが、ひょっとしたら東さんたちの言う「シュッとした」ことに繋がるのかもしれません。 |
| 東: | 取組みに参加というのは、ふわっとした言い方なので…。お任せしていても信頼しているんだということも込みの数字として受け止められるんですが、行政の活動で、やはり地域の活動をよくしていきたいという思いがあって、政策もやっているんですけど、そこが何か繋がってないかもしれない。そういうことを気づくきっかけとして、データを使って、じゃあ何をするか。まさに現場に出て行って、「皆さんの意見を聞かないと、行政はわかりません」と、そんなことを恥も外聞もなく言ってしまっていいのかどうかはありますが、そこはそういう問いかけをさせてもらうということが必要なんだと思います。 |
| 絹: | いや、それがいいんです。 リスナーの皆さん、行政マンが自分の担当する職務において、「実はわからない」と言うことは勇気が要るし、でもそこからしか始まらない。府民、市民の人が一番よくわかっている。だから教えてくれ。こういう一声が、京都府がシュッとする京都府に変わろうとしているところです。どうでした?面白かったでしょうか。 この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力再生プロジェクト等の援助でお送りしました。皆さん、ありがとうございました。 |
| 一同: | ありがとうございました。 |
第121回 ・新しい役割を探して… ~建築researcherの立場から~
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まちづくり“チョビット”推進室<平成28年7月16日放送>
まちづくり“チョビット”推進室で、何度もインタビューしている「京都移住計画」と連携している「RAD」の榊原充大氏にお話を伺いました。
設計図になる前の地域コミュニティに内在する困り事や、誰に相談すれば良いのかわからない課題を拾い集め、解決に導いてゆく地道な行動が、建築という専門領域を超えて進み始めているようです。
| 榊: | 榊原充大氏(RAD) |
| 絹: | 絹川雅則(公成建設株式会社) |
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| まちづくりチョビット推進室! Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO. |
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| 絹: | 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。 この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最前線をご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室絹川がお送りいたします。 さて、本日ゲストですが、私からしたら非常にお若い方です。「RAD」を率いておられるお二人のうちの二人目、榊原充大さんです。 |
| 榊: | 榊原です。よろしくお願いします。 |
| 絹: | はい、よろしくお願いします。榊原さんとはまだ本当に何度かしか会ったことがないのですが、先日私の会社にインタビューに来てくださって、お会いしました。 で、よくわからんけど、なぜか興味があるというか、惹かれるというか、何か匂うぞ(笑)、みたいな感じで、ゲストにお呼びいたしました。 快く引き受けてくださって、ありがとうございます。 |
| 榊: | とんでもない、ありがとうございます。 |
| 絹: | 「RAD」の「R」はリサーチの「R」、「RAD」の「A」はアーキテクチャー、「D」はなんでしたっけ? |
| 榊: | 「D」はドメインです。場所だとか、住所だとかですね。 |
| 絹: | 「建築の居場所を探る」というキーワードが引っかかりました。「建築に居場所って、当たり前やん」と思うかもしれませんが、どうやら建築の専門家としての新たな社会での居場所を探りたいとの意味があるのかな、と勝手に想像しております。 今日は若き建築家「RAD」の榊原充大さんをゲストに、どんなお話が聞けますか、ご期待ください。 さて、本日のテーマですが、番組タイトルとして、「新しい役割を探して ~建築researcherの立場から~」と題してお送りいたします。さあ、若き建築家集団がどんなことをされているのか、あるいはどんな思いで、京都で、あるいは色んなところで動いていらっしゃるのかを、これからお聞きしていきます。 |
| 絹: | 建てない建築家として異名をはせた山崎亮さん。何冊かご著書を読ませていただいたことがあります。私の友達の中でも、山崎亮さんを大好きな人と、嫌いな人に分かれるんですが、あの事務所(スタジオLさん)に関わっていた知人がおります。 |
●根底に流れる共通理念 |
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| 榊: | そういった考え方に、一面では非常に賛同しつつ、でも一方ではまだ建築が必要とされる状況というのは必ずあるとも思っていました。むしろ、「こういう時に建築家の人が役に立つんだ」という状況をどんどん見せていくことをしたほうがいいんじゃないかと話をしていて、それがある種の共通理念として「RAD」の動機になり、またメンバー個人個人の仕事の一番根底に流れている部分でもあるなと思うんです。 そういった時に、建築の設計でもなく、あるいは研究でもない、その間みたいな活動と言うか、役割みたいなものが必要になるのではないかと思い、その考えを「リサーチ」という言葉に込めました。「リサーチャー」あるいは「リサーチ」という言葉は単に調べる(人)という意味にもとられますが、「設計」と「研究」の広がりを仕事の舞台にする、という気持ちを込めて名乗っているという感じです。 |
●地元の空気感や思いをリサーチする |
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| 絹: | リスナーの皆さん、今のお話、聞かれました?すごく大事なことを、すごくベースのことを語られたと思います。 どうしても我々は、おうちを建てるだとか、建物をつくるだとか、図面をひくだとか、設計をするだとか、美術館を建てるだとか、学校を建てるだとかの建物の図面、それのモデルをつくって、実際に建てられるように設計をして、我々のような施工班に渡すという流れを想像しますけれど、どうも榊原さんたち、リサーチャーという言葉を調査、図面をひくまでにもっと色々図面に現れない、線になる前の空気のような、思いのような、あるいは地元の人やまわりの人が「こうあってほしいな」と思うものが見えてないんじゃないのとおっしゃっているようにも聞こえました。そこをていねいに拾うと…。 |
| 榊: | なるほど。ありがとうございます。 まさにおっしゃる通りで、これまで「リサーチ」と言うと、建築の分野では設計するための下調べだとか、設計の根拠をつけるための調べものというイメージが強くあったのですが、そのリサーチだけでもちゃんとアウトプットすることができると、有意義な資料や成果になっていくんじゃないかという思いがあります。ですから設計のためのリサーチだけではなく、別の効果や影響をもたらすためのリサーチということを実践できないかと考えているところです。 |
■第二章 RADって、例えばどんな仕事をやってるの? |
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| ●奈良県斑鳩の事例―仕事のはじまり | |
| 絹: | 実はすごく難しいテーマを語っていただいております。このリサーチとはなんぞやというところを、さらに深めるために、エピソード2では、じゃあ具体的にどういう仕事をされているのか、もしお聞きできれば、想像していただきやすいかもしれませんね。 例えば、建築する図面にはつながらないかもしれないけれども、調査結果を明らかにして、蓄積して、公開するというプロセスが、どういうふうに世の中に、地域に、あるエリアに影響したのかという事例があれば教えてください。 |
| 榊: | はい。個人と組織とで、1つずつご紹介したいと思います。 まず組織としては、僕がメインで進めていて、もう5年くらい続いているプロジェクトがあります。 舞台は、奈良県の斑鳩というエリアなのですが、斑鳩と言うと法隆寺で有名な所なので、皆さん、修学旅行などで行かれたことがある人も多いんじゃないかと思います。 ところが一方で法隆寺があまりにも有名すぎて、斑鳩というまちの魅力自体がなかなか地元の人に共有されず、外の人にも伝わっていないという状況が1つの課題として見えてきました。 プロジェクトの前提として、まず京都大学の研究者の方が、その地域の近代建築、古い建築を、悉皆調査で一軒一軒調査されて、それをアーカイブにされていたんです。そのアーカイブをどういうふうに活用できるかという形で、僕らのところに相談が来たんです。 |
| 絹: | なんでそういう面白い相談があなたのところに来るの?(笑) |
| 榊: | そうなんですよ。ありがたいことに研究者の方や、企業、美術館、その他施設、あと行政の方から「誰に頼んだらいいのか」という感じの依頼をいただくことが多くて…。 |
●奈良県斑鳩の事例―まちの再発見、コミュニケーションのツールとして |
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| 絹: | その5年も続いているということは、箪笥の奥の写真、自分たちにとってはただの古い写真だけれど、それかアーカイブ化されて、外の方に伝われば「わ、すご!」という声が、写真の所有者たちにも聞こえるでしょうし、あるいはその写真を前におばあちゃんが孫に「この写真はね」とかいった語りが生まれたりもしますよね。 「ひょっとしたら斑鳩町って、斑鳩エリアって、すごいとこやったんと違うの」みたいな我がまちへのプライド、斑鳩町のいいところ探しみたいな空気が、すうっと出来上がっていくのかしら。 |
| 榊: | そういう形になるといいなと思っています。子どもたちにとってはかつてのまちの姿はわかりませんし、一方でおじいちゃんおばあちゃんがその時のエピソードを語ってあげたり、コミュニケーションの1つのきっかけにもなると思いますし、これから先は子どもたちにその姿をどう伝えていくのかということが課題になっているという感じですね。 |
●愛知県のある地域での事例―伝達者、コミュニケーターの役割 |
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| 絹: | 「例えばどういう仕事をやっているの」というもう一つの例は? |
| 榊: | 個人で今まさに取り掛かっている、進み始めたプロジェクトに、愛知県のある地域で行われている開発系のまちづくりのプロモーションがあります。そのまちづくりの取組が市民の人にまだなかなか伝わっておらず、断片的な情報で批判をされてしまったりとか、あるいはそのエリアを超えた人たちにまだ全然届いていなかったりという課題があるんです。 |
| 絹: | よくあるんですよね。僕たちは工事をする立場の建設屋ですから、近隣とのすり合わせと言うか、準備がちゃんとできてないのに、見切り発車をされてしまうと、反対運動の中で、施工する技術者がえらい困った立場に追い込まれることがあるんです。「え、会社に言われてこの仕事をやりにきたのに、なんで動かないの?僕らが悪いんじゃないよね」みたいな困りごとが起きないように、そういう手続きが取れるといいですよね。 |
| 榊: | そうなんです。まさに土木事業も関わってくる大きなプロジェクトなので、どのようにしてその必要性、あるいは魅力、これからの姿を、まちの人に届けて、一緒に望ましい地域の姿を考えていくのか。そういう伝達者と言うか、コミュニケーターと言うような役割が必要とされている状況があります。そこで形式上はプロモーションのディレクターという形で関わらせてもらいます。 |
| 絹: | それは行政の方と関わったりするんですか? |
| 榊: | そうですね。行政の方と関わったりとか、あるいはまちづくりプロジェクトを委託されて推進している方と一緒に進めたりという感じでやっています。 |
| 絹: | 聞きました?32ですよ。 こういう人たちが出てきてくれたというのは、捨てたもんじゃないなと思います。短い時間でなかなか読み解けない難しい分野でありますが、「RAD」の榊原さんをお迎えして、「新しい役割を探して」と題してお送りいたしました。 この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都市・景観まちづくりセンターの応援でお送りしました。榊原さん、ありがとうございました。 |
| 榊: | こちらこそ、ありがとうございました。 |
第120回 ・「京都移住計画」ってご存じですか?Part2~移住を通したまちづくり~
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| まちづくり“チョビット”推進室<平成28年5月7日放送>
第113回(2015年9月26日放送)で放送いたしました「京都移住計画ってご存じですか?」の続編として、代表の田村 篤史氏をお招きし、京都への移住とまちづくりの関係についてお話しいただきました。 |
| <出演者> | |
| 田: | 田村 篤史氏(京都移住計画代表兼求人担当) |
| 絹: | 絹川雅則(公成建設株式会社) |
| 藤: | アシスタント 藤井 崇(公成建設株式会社 総務部) |
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| 左から藤井、田村氏 |
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| まちづくりチョビット推進室! Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO. |
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| 絹: | 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。 この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最新のエピソードをお伝えしております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。 さて、本日のゲストでありますが、少しかな、かなりかな、私よりもだいぶ若い方ですけれども、変わった方なんです。最近、私が注目して追っかけている方です。京都移住計画、京都に移り住むと書いて、京都移住計画代表の田村篤史さんです。田村さんよろしくお願いします。 |
| 田: | よろしくお願いします。こんにちは。 |
| 絹: | こんにちは。そしてサブのアシスタントでわが社から総務部の…。 |
| 藤: | 公成建設総務部の藤井です。よろしくお願いします。 |
| 絹: | はい、藤井課長を連れてきました。二人で田村篤史さんをこれから紐解いていけたらいいなと思っております。よろしくお願いします。 本日の番組タイトル、番組のテーマでございますが、「京都移住計画って、ご存じですか?Part2~移住を通したまちづくり~」と題してお送りいたします。さあ、どんな話になりますか。皆さん、ご期待下さい。 |
| ■第一章 京都移住計画って、何? ●京都移住計画の成り立ち |
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| 絹: | それでは田村さん、エピソード1から行きます。 各方面で、行政だとか、まちづくりに関わる都市計画研究者だとか、京都府のある部署だとか、特に移住促進センターに関わられる方々は、田村さんたちのこと、京都移住計画のことを注目している人は多いと思われるのですが、一般のリスナーの方はまだご存じない方も多いかもしれません。ですので、そもそも京都移住計画って何?という成り立ちとか、概要から教えていただけませんでしょうか。 |
| 田: | では、成り立ちの方からお話しさせていただければと思うんですが、2011年の5月に京都移住計画は誕生しました。実は私が東京にいる時につくったのですが、今みたいにしっかりしていなかったので、簡単に言うとサークルみたいな感じでしょうか。いつか京都にUターンしたいとか、移り住もうと思っている人たちが集えるようなコミュニティを東京で始めたのが、最初のきっかけになります。 |
| ●僕自身、出戻り組です | |
| 絹: | はあ、元々は東京だったんですか。で、この間のお話では、2012年に田村さんは京都に戻ってきたんでしょ。 |
| 田: | そうですね。Uターンしたのは2012年です。 |
| 絹: | “インパクトハブ”で田村さんと※江口晋太朗さんという方のトークセッションを聞いていたんですけど、田村さんも元々京都に戻りたいという思いをもっていたんでしたっけ。 |
| 田: | そうですね。就職は東京だったんですけど、5年以内には戻ってくるつもりで、そもそも出て行きました。 |
| 絹: | 就職って、さらっと言われたけれども、某リクルートとか、何か人材系のでっかいところにおられたような気がするんですが、間違いですか(笑)。 |
| 田: | 某リクルートさんではなく(笑)、人材系のベンチャーですね。当時していたのは、企業と人を繋ぐということでして、今、僕がやっていることと、僕の中では近しいという感覚をもっています。地域と人を繋ぐという意味で。 |
| ※1984年生まれ 編集者、ジャーナリスト メディア、ジャーナリズム、ソーシャルイノベーション、参加型市民社会などをテーマに企画プロデュース、執筆活動を行う。 |
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| ●東京の引力 | |
| 絹: | そしてあの時に、シェアハウスの運営も経験したよとか、周りで東京にいる友達で、「いつか帰りたい」と言っている人は多いけれど、「いつか」と言っている限り、「いつか」は来ないんじゃないかとか、危機感とか、ちょっと心配になったよというお話をされましたよね。それほど東京って、引力が強い所なんだって。 |
| 田: | そうですね。イベントでもよく「引力」という言葉を使わせていただいているんですが、やっぱり人・モノ・情報が集まってくるという意味で、働く人たちもそこに行った方がいいんじゃなかろうかみたいなことが、刷り込まれているわけじゃないけれども、潜在的に気持ちとしてあるというのは、やっぱり大きいのかなという風には思っていますね。 |
| 絹: | 昔から東京へ行くべえみたいな…。 |
| 田: | 一旗あげるみたいな感覚が、今もあるのかなと。地方に行っても、やぱり大都市圏で成功をすることが、1つのロールモデルと言うか、ステータスと思われているところは、多いのではないかとは思います。 |
| 絹: | でも僕がなぜ、京都移住計画という言葉の響きに魅力を感じるのか、自分で考えてみますと、東京へ行くと、あんまり好きじゃないので(ごめんなさい、東京の方…、本当に政治の中心だし、文化の中心だし、ビジネスの中心でもあるかもしれませんが)、しんどいんです。新幹線に乗って、行って帰って来るだけで、何かすごく磨り減るような気がして、私が生物として弱いのかもしれませんが、あのすさまじい通勤だとかに耐えるというのが、ものすごく人間として大変という思い、これはたぶん田村さんと共通するのかなと。 |
| 田: | そうですね。僕も当時一年目は東京のサラリーマンたるもの、そういうものだという意識があったので、満員電車のラッシュとかは気にはしなかったんですが、でも何か自分のなかで「そうなの?」という心の声みたいなのがあって、それが人間らしさを損なっているような営みでしかないなと思った時に、「みんな好きでそうしてないよね」という違和感が積もり積もっていたところはあるかなと思いますね。 |
| ●地元に帰りやすい社会にしたい | |
| 絹: | そういう意味で、まともな神経の持ち主と言うか、非常に自分の身体の感覚に正直な方なんだなと思いました。それであの時の話に戻りますが、「地元に帰りやすい社会に、俺はしたいんだ」と言ってましたよね。 |
| 田: | はい。当時、つくった時、そうなったらいいなというのは、思いとしてありました。 |
| 絹: | それで、京都移住計画という、まずはサークルから始められて、色んな情報を集めるのに、ご自身も帰りやすい、そういう状況を周りに作りこむには、どういう条件が揃うとUターン、田村さんの場合は京都に帰りやすいのかなということを、考え始めたんですって? |
| ●「居・職・住」というキーワード | |
| 田: | はい。そうですね。で、その時に、これもやりながらですけど、じゃあ情報って、具体的にどんな情報なのと思った時に出てきたのが、面白い人、面白い仕事、それから面白いといったら変ですけど住まいと言うか、それを今、言葉を変えて居場所づくりの「居」という言葉と、職業の「職」と、住まいの「住」で「居・職・住」と呼んでいるんです。 |
| 絹: | リスナーの皆さん、「ここ、テストに出ます」じゃないですけど(笑)、我々が通常使う「衣・食・住」ということじゃなくて、京都移住計画の田村さんたちが使う「居(居場所の居)・職(職業、仕事)・住(住まう所)」という情報を、田村さん達は丁寧に拾い始めました。 |
| 田: | たぶんそれぞれの情報を切りだしたものはあると思うんです。仕事情報だけとか、住まいであれば、不動産のサイトがあるとか。でもはたしてそれだけで移り住むということのイメージが具体的にできるかと言うと、たぶん暮らすという部分が抜け落ちているなというのが感覚としてあって、そこに行くとどんな人たちと関わりながら、日々暮らしていくのかとか、どういうコミュニティがあって、そこに関わりを持つのだろうといった情報の方が大事なのではないか。特に京都というのはそういうコミュニティがたくさんあるまちだと思うんです。それが見える方が引力になるのだろうなと思いました。 |
| 絹: | 京都に帰った時に、居場所がはたしてあるのか、どんなコミュニティがあるのか、コミュニティが見えるようにしてあげたら帰りやすくなるのではないかというところの問題意識でしたね。 |
| ■第二章 京都移住茶論(きょうといじゅうさろん)のこと ●サロンを始めたきっかけ |
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| 絹: | そこで面白いことをやっているんですよ、彼らは(笑)。そのための集まり、イベントというのが、確か“京都移住茶論(サロン)”というイベントを、何ヶ月に一回やっていたんでしたっけ。 |
| 田: | 2ヶ月に一回くらいやっていまして、今まで25~6回くらいでしょうか。 |
| 絹: | すでに25~6回。と言う事は2年以上? |
| 田: | はい、そうですね(笑)。 |
| 絹: | さあ、ここでは何か起こるんでしょうか。 |
| 田: | これ、元々やり出したきっかけみたいなものは、最初は本当に情報だけ発信していたんですが、結構無責任なことをしているなと思ったんです。「京都へおいでよ、おいでよ」と言うだけの情報で。もう既に移り住んでいる人たちはいるのに、その人たちが京都を面白がっているかとか、京都の暮らしぶりがどうかということを見ずに「おいでよ」と言うのは、ちょっと違うなと思ったので、まずは移り住んできた人は、何を求めて京都に来たのかということを聞いて行きたいという思いから、最初移住してきた人同士のコミュニティをつくろうということで、スタートしました。 |
| 絹: | まずは移住済みの人の顔の見えるサークルみたいなものをつくったと。 |
| 田: | そうですね。 |
| 絹: | 最初から集まりました? |
| 田: | 最初は4人です(笑)。そこから増えていって、今は平均20~30人が来ていただけるようなイベントにはなっています。 |
| ●こんなメンバーで開いています | |
| 絹: | 実は先月だったか、先々月だったか忘れてしまいましたが、私、取材におじゃましたんです。田村さんに申し込んだ時に、「私は移住希望者でもありません。移住を検討している者でもありません。京都に生まれ育って50数年生きていますけど、紛れ込んでもええか?」と聞いたら、「いいよ!」と答えてもらって、面白かったあ(笑)。移住を検討して、東京だとか色んな所から来られた人が、約半分? |
| 田: | そうですね。だいたい半分から3分の1くらいは…。 |
| 絹: | そして移住を済ませた先輩たちが3分の2?2分の1から3分の2くらいのところで、あと異分子として京都市の職員でそういうことに興味のあるまちづくりアドバイザーの天岡さんだっけ、それと京都の建設屋である私という2人が紛れ込んで、なんでかわかりませんが盛り上がりましたね。 |
| 田: | ありがとうございます。楽しんでいただいて…。 |
| ●それぞれが住んでいる所自慢をします | |
| 絹: | もうエピソード2に勝手に流れて入っていってますけど、あの時何が起こったんだっけなあ。 1つ記憶にあるのは、京都と言っても広うござんすと。上京区、中京区、下京区、あるいは長岡京と色んなエリア、亀岡に住んでいる人もいると。それぞれの住んでいるエリア自慢をして、移住希望者に対して、「うちにおいでよ」みたいな(笑)。「ここはこんなにいいとこがあるよ」、例えば「下京区はこんなに素敵な場所だよ」「亀岡、長岡京、向日はこんなエリアで、ここが好き!」みたいなことを言っていらして、それでなんかすごく盛り上がってましたよね。 |
| 田: | そうですね。移住を検討する人たちに対して、僕らが「こうだよ」というのが、伝えようがあるようでないなと思っていて、むしろそこにもう既に住まわれている方の生の声ほどリアルなものってないので、それが伝わればいいなと。ただ、「いざ住んでいる所自慢をして」と言っても、パッと出てこない人も多かったりするんですね。でもその問いがあって、自分の住んでいる所とか地域を改めて見直すという機会があって、その人たちがまちに関わる事とかを、ちょっと意識し始めてもらうと、より京都に根付くという意味で、住む意識みたいなものは育まれるのかなと思いますね。 |
| 絹: | そもそも京都移住計画をどうして田村さんはつくられたのですか、それから移住計画が京都で2年以上に渡って2ヶ月に1回開催されているイベント、京都移住茶論って、どんなことが起こっているんですかという質問に対して、リスナーの皆さん、イメージをもっていただけましたでしょうか。私が不思議だなと思ったり、面白いなと思っている事の一端を今、田村さんに語っていただきましたが、ここでまた、エピソード1に少し戻るのかもしれませんが、京都移住計画のメンバー、どんな人たちがいるのというところをお願いします。 |
| ■第三章 京都移住計画の特性 ●僕たち中心メンバーのこと |
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| 田: | 一緒に活動している中心メンバーが、だいたい10名くらいおりまして、先ほどお伝えした「居・職・住」という3つのキーワードと、あとは情報発信とかそういう役割みたいなところで、それぞれ担当と言うか、得意分野を活かしながら、プロジェクトとして進めさせていただいているという感じになります。 |
| 絹: | 実は田村さんをここにゲストとしてお呼びする数ヶ月前に、岸本千佳さんが来てくださっているんです。その時は京都市の都市計画局の嘱託職員として。その時に、何か変わった方だなと思っていたら、NHKのU29だっけ、フリーランスの不動産業をしている若い女性ということで、全国ネットで流れちゃって、「えっ!」とびっくりしたことがありましたけど、その岸本千佳さんもコアの一人ですね。 |
| 田: | そうですね。彼女がまさにその移住計画の中の、いわゆる「移住不動産」と勝手に呼んでいますけど、不動産と人を繋ぐというところで、関わりを持ってくれています。先ほどおっしゃっていただいた変わっているというのは、何かそこで雇用関係にあるわけではなくて、プロジェクトとして一緒に動くというような、そんな感じなんですね。 |
| ●住んだ、その先にある景色を発信する ― 住 | |
| 絹: | チームを組んで動いていらして、移住計画の方々が住まいということで発信される情報は、物件情報って普通ありがちな物件情報とちょっと違うんですよね。 |
| 田: | そうですね。間取りがどうかとか、アクセスがどうかということよりも、そこに住むとどういう景色がその先に見えるんだろうとか、そこの暮らしが(住む人によって本当は変わるんですが)、僕らの主観的な目線として、こういう暮らしもありなんじゃないかという提案を含めたような記事が物件のサイトには載っているという感じですね。あとは改修しながら進めるような物件があったり…(笑)。 |
| 絹: | 改修しながらというのは、セルフビルドで興味のある人はどんどん触って、好きなように料理していいよと。条件的にもそんなに高くないものが多いですね。 |
| 田: | そうですね。本来、即入居じゃないので、やっぱり家賃的にはその分抑えたような物件もあったりします。 |
| 絹: | そういう面白いというか、人肌を感じさせる不動産の情報にアクセスする人が結構おられるわけですよね。 |
| 田: | ニッチではありますが、そういうことを求めてアクセスされるんだと思います。やはり改修しながら住みたいというニーズに応えられる不動産屋さんって、なかなかないですよね。そんなことをしても、めんどくさいので。 |
| ●企業のストーリーごと発信する ― 職 | |
| 絹: | それとともに、就職という、いわゆるリクナビだとかマイナビだとかの就職サイトとは違う、図らずも今、ニッチとおっしゃいましたが、非常にニッチな就職サイトでもあるわけですよね。 |
| 田: | そうですね。「居・職・住」の職の部分がまさにそれを担っているわけですけれど。 |
| 絹: | ちょっと職業のところの概要をちらっと開陳していただけますでしょうか。 |
| 田: | ウェブサイトの中で求人のページがありまして、京都の中の京都らしい企業、事業の内容、仕事のこだわりとか、そういったストーリーをきちんと追いかけながら、結構骨太な記事なんですが、取材をさせていただいて、発信するというところで、「そういう企業って、いいな」と思ってもらった人と企業を繋ぐという接点づくりをさせていただいているという感じですね。 |
| 絹: | 何年か前、始めにその話を聞いた時には、実は全然わからなかったんです。「田村さん、何を言っているんだ」と。ところが北区にフラットエージェンシーさんという、非常に先進的な不動産業を営んでいらっしゃる会社があって、その吉田光一会長は、先ごろ御子息に社長業を譲られましたけれども、そこの就職プロセス、人材獲得というのが、京都移住計画さんのサイトを通じて複数名、若い人が入っていらっしゃるそうです。私自身がそのフラットエージェンシーさんがなさっている事を非常に尊敬して注目しておりますので、そのエピソードが若い人に伝わったとしたら、これはうれしいなと。こういう人材獲得の、まさにニッチだけど、面白いやり方があるんだなというのがやっとわかってきたんです。 |
| ●「会社の人となり」がわかるようなページにしたい | |
| 田: | ちょっと補足的な話で言うと、フラットさんの会長から御子息に経営をバトンタッチされた際に、我々の記事の社長のインタビューの部分を息子さんに更新するという流れがあったんですけど(まだちょっと僕らがやりたい形になってはいないのですが)、できれば会長の記事も残しながら、息子さんの記事も残すみたいな形にして、その会社の歴史がずっと残り続けるような、そんな記事になっていけばと考えているんです。会長に会ったことがないけれどもという未来の社員が見た時に、その「会社の人となり」がわかるような、そんなページに育っていくといいなということを、最近ちょっと思っています。 |
| 絹: | ですから京都移住計画のサイトにアクセスするような方は、就職の例えば休みが何日で、初任給がいくらでとか、仕事の内容ももちろん大切ですが、そういう情報よりも、この会社はどういう性格で、どういう上司やどういう先輩がいて、何を生きがいややりがいにしてというエピソード、物語を感じ取ろうという人が多いのかもしれませんね。 |
| 田: | なるべくそれが出るような取材は心がけております。 |
| 絹: | どうです?リスナーの皆さん、この辺ユニークだと思われませんか。今、職というところ、それから住というところ、さらに居場所の居と、居・職・住という三つの切り口から、京都移住計画のチーム10名とおっしゃっていましたが、目指そうしているところの一端を切り取ってみました。面白いと私は思っています。 |
| 田: | ありがとうございます(笑)。 |
| ●人と企業を繋ぐ、イメージをつくりだす | |
| 絹: | ここから先は私の妄想レベルで、実現する、しないは別なんですが、私は京都の地元で建設業を営んでおります。ご存じのように建設業というのは、現場一品生産の職種で、お天気にも左右されます。今のところ休みも多くないし、かつては3K「きつい、汚い、危険」と言われた代表選手でありました。それはだいぶ変わってきているんですが、なかなか若い大学生、高校生はわが職種にアクセスしてくださいません。さあ、これをどう打開するか。東京へ、例えば京都の建設屋たちが大挙して行って(笑)、「京都移住サロン」と言って、おっさんらが座っていて店開きしたら、おもろいかなあ、どう思われます(笑)? |
| 田: | だいぶインパクトはあると思います。就職希望の人を集めるというところかどうか、今即答はできないんですが、インパクトはあると…。 |
| 絹: | どうですかね、建設業界でなくてもいいんです。でも本当に色んなまじめにと言うか、面白く地道にやっている中小企業の内容にアクセスできて、「こいつらとなら、働いていいかな」と思えて、そういう人たちが募集に応じてくれるルートが、首都圏、関東圏から京都に開かれることを、何か夢見てしまいますね。 |
| 田: | どうしてもイメージが先行すると、アクセスしない人が多いなと思うので、そのイメージをどう払拭するかというところで、何か御一緒できる部分があればいいなと思います。 |
| 絹: | そろそろまとめの時間になりました。何か僕ばかりしゃべっているような気がしますが、アシスタントで来てくれた総務の藤井課長、何か聞きたいこととか、感じたこととかある? |
| 藤: | 移住と言うと、昔は田舎に行くとか、そういうイメージがあったんですが、割と都会に行くというか、最近はポジティブなイメージが増えているなというところで、そういうイメージづくりと言うか、京都移住計画もそれの1つなのかなと思いますね。 |
| ●全国に広がる移住計画 | |
| 絹: | そして京都移住計画だけじゃなくて、例えば佐賀の移住計画とか、かつては6地域に移住計画があったけれども…。 |
| 田: | 去年の今頃が6地域でした。 |
| 絹: | 今は15地域に増えていると。しかも全国で同時多発的に動きがあるよと教えてもらいました。九州の連中は「九州変人会議」とか言っているらしい(笑)。これも面白そうやなあ。 |
| 田: | やっぱり人が引力になるっているのは、大きいと思います。 |
| 絹: | 「京都変人会議」というのも、十分つくれそうな気がするけど(笑)。 |
| 田: | 本当にそうですね。京都は面白い人が、たくさんいるので、それこそ絹川さんのラジオに出ているようなユニークな方々を総動員して、やってみるというのも面白い。 |
| 絹: | 田村さん自身もユニークな人の1人だって、理解しています? |
| 田: | (笑) |
| 絹: | 東京から京都へ来て、京都のまちのために汗をかいてやろうぜというような若い人、特に30代が結構京都を注目していて、移住したいという流れがあるそうです。そして聞いてみますと、なんと女性比率が65%? |
| 田: | はい、女性の方がちょっと多いですね。 |
| 絹: | 京都の独身者よ、期待できるぜということかもしれません。リスナーの皆さん、冗談めかして言いましたが、是非、京都移住計画、田村さんたち10名の若者たち(30代かな)に、御注目下さい。そしてできれば応援を。「京都移住茶論」というキーワードで検索いただければ、アクセスできると思います。 さあ、そろそろ終わりです。この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都市景観・まちづくりセンターの応援でお送りしました。田村さん、ありがとうございました。 |
| 田: | ありがとうございました。 |
第119回 ・「シェアと掃除は、地方移住者が生き抜くための知恵~金なし・コネなし・仕事なしの京都移住」
ラジオを開く
| まちづくり“チョビット”推進室<平成28年4月16日放送>
町家シェアハウス「お結び庵」の“掃除人”である大森氏をお招きし、京都のシェアハウスの特異点「お結び庵」の運営や、京都に移住後の掃除や片付けを通したつながりについてお話しいただきました。 <出演者> |
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| 大: |
大森雄貴氏(お結び庵 管理人) |
| 絹: |
絹川雅則(公成建設株式会社) |
絹川と大森雄貴氏(右側) |
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| まちづくりチョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO. |
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| 絹: | 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。 この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最新のエピソードをご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。 |
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■今日のゲストは、とってもお若いです |
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| 絹: | そして今日のゲストは、非常にお若い方、確かまだ20代、私からしたら息子のような年代の方をお招きしております。 大森雄貴さんです。よろしくお願いします。 |
| 大: | よろしくお願いします。 |
| 絹: | さてさて、大森雄貴さん、初対面からあまり日が経っていないですけど、初めて烏丸鞍馬口付近にあります、能舞台がある大きなお屋敷と言いますか、虚白院? |
| 大: | はい、虚白院です。 |
| 絹: | 皆さま、“Impact Hub Kyoto”という変わった空間をご存知でしょうか。 そちらで初めてお会いしました。大森雄貴さん、どう言ったらいいんでしょう・・・ 納豆のように糸をひくと言いますか、またお話が聞きたくて、呼んじゃいました。 |
| 大: | ありがとうございます(笑)。 |
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■第一章 お掃除人 そもそもの始まり |
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| 絹: | それではゲストの紹介、私が少しだけ紹介をさせていただきます。頂いた資料から です。 町家シェアハウス『お結び庵』の掃除人をしていらっしゃる大森雄貴さん。 ご出身は忍者の里、三重県伊賀市生まれ、関西大学を病気のために中退されて、それから心理カウンセラーとして独立の後、大阪で対話の場づくり集団の設立に携わられたというプロフィールをいただきました。 先ほど教えていただいたんですが、その場づくり集団って、『1000人ワールドカフェ@関西』って、言うんですって? |
| 大: | はい、『1000人ワールドカフェ@関西』という名前で、2013年の4月から、だいたい僕が関わっていたのは1年間になるんですけど、年間の場づくりの数は50回ほどで、延べ人数は1000人くらいを動員といった活動もさせていただいていました。 |
| 絹: | ワールドカフェと言っても、わかる人にはわかるし、わからない人にはわからないけれども、私自身はワールドカフェに参加するのが大好きです。 そして「場づくりを行う傍ら、人材系ベンチャー、研修会社を経験した後、京都へ移住。 そして町家シェアハウス『お結び庵』の掃除人となる」と、また変わった経歴ですね。 |
| 大: | そうですね(笑)。 |
| 絹: | そして先ほどの、京都に移住された後は、 「“Impact Hub Kyoto”の事務局として、インターンシップ生の受け入れ、Impact Hub Kyoto会員が実施するイベントの運営に従事。 心と身体、両面から快適だと感じられる空間づくりを公私共に行いながら、現在では掃除教育のコンテンツ開発を行う」(笑)。 |
| 大: | まだまだ途中なんですけど、そうですね(笑)。 自分の趣味が高じたことですけど、何か形にできればいいなとは思っています。 |
| 絹: | 摩訶不思議な大森雄貴さんではあります。 |
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●京都移住ということ |
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| 絹: | さて、ゲストの紹介はここまでにして、追々大森さんを紐解いていきたいと思います。 そして皆様、本日のタイトルですけれども、「シェアと掃除は地方移住者が生き抜くための知恵~金なし・コネなし・仕事なしの京都移住」という感じで参りたいと思います。 移住者としての大森さんに、1つ興味があるんです。 というのは、最近ここにゲストに来てくださった方の中には、京都移住計画という8人組みの若い人がいて、そういう人のお話を聞いていると、「関東圏、首都圏には、結構京都に移住したい層が、京都の人が思うよりもたくさんいますよ」ということを教えてもらいました。 それはだいたい30代くらいで、10年プラスマイナスアルファくらいの、職業体験を持ちながら移住ということを考え始めている人たち。 で、結構女性比率が高いんですっていう・・・。 |
| 大: | ほう、女性が多いんですね。 |
| 絹: | 6~7割は女性だと聞きました。 はからずも大森さんが「金なし・コネなし・仕事なしの京都移住」ということで、その「京都移住」というところに何か引っ張られるものがありまして、聞いてみたいなと。 大森さんは、京都に来られる前は大阪におられたと。 |
| 大: | そうですね。大阪の本町という、本当に大阪のビル街、中心街だったんですけど、そこで住んでいましたね。 |
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●お結び庵って、どんなところ? |
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| 絹: | そして京都の移住して来られた先が、先ほどの町家シェアハウスのお結び庵。 これも知る人ぞ知る、非常に濃いシェアハウスで、最近でこそシェアハウスという言葉が市民権を得て、一般的になってきたかもしれませんが、大森さんが初めてこられた頃、まだまだ珍しかったんじゃないでしょうか。そうでもない? |
| 大: | そうですね。
そのお結び庵そのものは、京都で一番初めくらいにシェアハウスとか、あるいは住み開き(自分の部屋を一般的に開放して、「誰でも来ていいよ」というような活動)を京都でも一番初めに始めておられた方が、ずっと続けておられたと言うか、その流れがあったシェアハウスという感じですね。 |
| 絹: | シェアハウス、シェアハウスと言っても広うござんすという感じで、シェアハウスの中でも特異点だったかもしれないですね。 |
| 大: | そうかもしれないですね。確かに。 |
| 絹: | リスナーの皆さんのために、シェアハウスお結び庵の一面を、ある日のお結び庵、例えば「こんなことが起こっているよ」というのを紹介していただけますか。 |
| 大: | はい。今、お結び庵というシェアハウスは、僕も含めて男女6人で共同生活を送っているところです。 |
| 絹: | あ、今も現役の住人?あ、そうだよね。お掃除人だものね。 |
| 大: | そうなんですよ、はい(笑)。
普段は1人ひとりに自分専用の部屋が当てられているんですけど、たまに、月に1回くらい住人会議というのを持たせていただいています。 |
| 絹: | というと町家シェアハウスお結び庵は、歴史的には古いんですか。 |
| 大: | そうですね。 |
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●お結び庵のルーツ |
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| 大: | お結び庵という名前に変わったのは、今から数えておよそ4~5年前なんですけど、もともと西海岸という名前の、マンションの一室を開放したコミュニティがあったんです。 その西海岸は学生のコミュニティだったんですけど、その学生コミュニティをつくったメンバーたちが、西海岸というところからお結び庵というところに場所を移しまして、そしてそこから4~5年くらいの流れを経て、今の場所、今のお結び庵という形に落ち着いているんです。 |
| 絹: | 初代と言うか、お結び庵になる前の前身は西海岸というマンションの一室だったと。 そこを住み開いていた人物、コアなメンバー、イコール嘉村賢州さん・・・。 |
| 大: | そうですね。これも京都では知る人ぞ知る人かもしれないですね。 |
| 絹: | この番組のゲストでだいぶ前に出ていただいたこともありますが、リスナーの皆さんには京都市の総合企画局が事務局になって、7年前に始めた京都市未来まちづくり100人委員会というのを、御存知の方がおられるかもしれません。 第5期の修了式がこの間終わりまして、7年の活動に幕を閉じたのですが、ちょっとここでそちらに脱線してもいいかな? |
| 大: | もちろんです! |
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●京都市未来まちづくり100人委員会のこと、そして嘉村賢州さんのこと |
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| 絹: | 京都市未来まちづくり100人委員会第4期は、住民基本台帳から7000人の人を無作為抽出して、100人委員会に参加しませんかと呼びかけました。 「京都をこうしたい」「自分なら京都にこう貢献できる」とか、なんとか暮らしやすい京都にしたいねという思いのある人100人~110人くらい集めて、毎月、それこそ先ほどのお結び庵の住人会議みたいなことを続けている人たちだったんです。 それの第1期から第3期に嘉村賢州さんが事務局のトップとしておられたということがありました。 嘉村さんからその辺を・・・お結び庵、住み開き、西海岸についてお聞きしたことがあって、ああ、若い人は変わったことをするなと、通算何千人かの人が西海岸を訪れるというか、何かそういうのは学生時代から始めてらした・・・というエピソードを思い出しました。 |
| 大: | そうなんですよ。まだ彼が京都大学の学生の頃から始めた活動ですね。 |
| 絹: | 嘉村賢州さんが始めたところに、現役の住人として、お掃除人としているわけですね。 さあ、「金なし、コネなし、仕事なしの京都移住」の切り札として、お掃除が大森さんにはあるんですが、どうやってそのお掃除でいろんなところに出入りをするようになったのかというのを、代表的なエピソードがあったら教えていただきたいんですが。 |
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●自分の掃除好きに気が付いて・・・ |
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| 大: | 代表的なエピソードですか・・・。 そうですねえ、まず自分が掃除が好きなんだなと、シェアハウスお結び庵に引っ越してきた時に、初めて気付いたんです。 というのも、元々僕の母親が掃除好きだったんですけど、ただ掃除というのはプライベートなことというか、あまり一般的に「私、掃除が好きなんですよ」なんて言うことじゃないじゃないですか。 ただ、シェアハウスという他人の目も入るような環境で、掃除をやっていると、「あれ、大森君、すごい掃除をしてくれるね」と注目されたり、あるいは「ありがとう、助かったよ」と声を掛けられることが増えたんです。 「あ、これはもしかしたら何か切り札になるんじゃないか」と思い始めたのが最初でしたね。 |
| 絹: | 6人のシェアハウスでしょ? だから個室に閉じこもるだけじゃなくて、共用空間、共用リビングみたいな空間もあって、お話を聞くと、掃除が苦手で、整理整頓できない人が色んなものをとっちらかしたりすると、大森さんが期限を切って「知らないよ、片付けちゃうよ」とやっちゃうそうですね。 |
| 大: | いや、これは西海岸の時代からずっと続いていたことなんです。 僕がお結び庵に入る前から、ある程度散らかってきたら、期限を切って、ドサッと片付けてしまうというのは、ある意味伝統として行われていたのかもしれないですね。 |
| 絹: | 実は私はシェアハウス経験がない、シェアルーム経験がないんですが、最近の若い人はそういうことが当たり前にできる人たちがある一定数はいるのかな? このことが面白いなと思ったんですが、それとともにそういう住まい方、あるいは先ほど住み開くという言葉を教えていただきましたけれども、自分の家の中に閉じないで、こもってしまわないで、自分のうちの玄関を御近所に住み開いていく。 なんかそういうことが京都を、暮らしやすい、生きやすい都市にするのではないかなという仮説を持っていまして、既に住み開いていらっしゃる方々を訪ね歩いたりしていた時期があるんです。 |
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●少しずつお掃除に出向くようになって |
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| 絹: | さらにシェアハウスお掃除人たる大森雄貴さんは、自分のシェアハウスをお掃除するだけには留まらず、外へ掃除を開いていくというか、進出していかれているそうですね。それは依頼が来るんですか? |
| 大: | いえ、もともとは自分が掃除したいからしようというのが、きっかけでした。 というのも、絹川さんに御紹介いただいた「金なし・コネなし・仕事なし」という状態でしたので、やはり京都に移住してきて暮らすためにはどうすればいいんだろうとなった時に、やっぱり自分はこんな形で人のお役に立てるんですよというのを、示していく必要があるのかなと感じたんです。 シェアハウスの掃除、リビングからお風呂から洗面台から、色々掃除していくなかで、「ありがとう」というような言葉を頂けるということがわかって、「これはもしかしたら、他のところでもお役に立てるんじゃないかな」と思ったのがきっかけです。 そしてまた嘉村賢州さんがいらっしゃったNPOの事務所(上京区の518桃李庵(ごいちや・とうりあん)という町家を改装した事務所)にも、まずはやっぱりご縁のあったところに「これから京都でよろしくお願いします」ということで・・・。 本当にちょっとずつご縁のあったところに出向いてはお掃除をしていくという、ただのボランティアがきっかけでした。 |
| 絹: | ある意味、押しかけボランティアみたいなことをやっているうちに、なんかお掃除人の変なヤツがいるという評判が少しずつ立っていったんでしょうね。 |
| 大: | そうですね。「あれ、なんかきれいになってるね」「彼が来たんだよ」みたいな(笑)。 |
| 絹: | 「例のお掃除人、頼めないかな」みたいな声が掛かり出した? |
| 大: | そうですね。ちょっとずつ声が掛かり始めて、それがきっかけで京都の烏丸口にある“Impact Hub Kyoto”というところにもご縁があって、徐々にお仕事にも関わり始めたという感じでした。 |
| 絹: | リスナーの皆さん、こういう変わった人なんです。 |
| 大: | 変わった人らしいです(笑)。 |
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■第二章 今時の若いモンは・・・おもろいやん! |
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| 絹: | でもね、不思議に憎めないと言うか、そうやって色んなところから声がかかって、たぶん困りごとの相談なんかも、彼には入ってくるんじゃないかなとなんとなく思います。 と言いますのは、彼のフェイスブックページなんかで、透けて見えてくるのは、大きなハープ・・・。 後片付けで、お父様か、親戚のおばあちゃんかが残された大きなハープを、「ただ処分するのでは心苦しいから、誰か使ってくださる方のところに届けて」というような、非常に難しい仕事も最近こなしたんですよね |
| 大: | そうですね。あのお片付け依頼でまた1つ自分の限界を超えたような気がしました。 |
| 絹: | お掃除というきっかけから、何か人と人を繋ぐというか、人とモノを繋ぐというところも、手にし始められたような・・・。 |
| 大: | そうですね、確かに。やっぱりお掃除をしていくなかで、見えてくるのが、普段自分は使わないけれども、もしかしたら別の誰かのところに渡ったら役立つんじゃないかというものが、余ってきたり、あるいは片付けていくなかで、出てきたりとかというようなことがあると思うんです。 それをそのままゴミとして処分してしまうのはもったいないなあとか、やっぱり思い出のあるものだったら大事にしていただきたいなというところで、今の時代SNSもあったりするので、それで呼びかけて繋いでいくことができたら、その結果、ちょこっとずつ繋げいくことができているのかなという気がしています。 |
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●京都の空き家問題の、1つのヒントとして |
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| 絹: | 京都市の都市計画局の人たちとお話をした時に、京都には空き家が14万戸以上ありますと。これをどうやって活用したり、蘇らせたりするのって、大問題だよね、どうしたらいいのかなという話で、色々知恵を出して頑張っておられる方がおられますけれども、ある意味、大森雄貴さんたち、たちなのかな?まだ1人なのかな? |
| 大: | まだ1人です(笑)。 |
| 絹: | そういう空いているところ、ゴミになっているのを処分したり、お掃除したりする人が仲立ちになってくれてこそ、そういう十何万戸もあるようなところが蘇るのかもしれないなと、ふと思ったりしますね。 |
| 大: | そうですね、確かに。 |
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●シェアという人間関係 |
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| 大: | 住み開きの話もあったと思うんですけど、もともと昭和の時代(僕は平成生まれなんですけど)、やっぱり日常的な御近所づきあいとか、放課後帰ってきた子どもたちが一緒になって遊ぶとかいった風景が、まだざらにあったんじゃないかなと思うんですけど、もしかしたら今のシェアハウスというのは、その時代が再び戻ってきているのではないかなと思ったりするところがあります。 他人の目が当たり前に届いていたような人間関係や信頼関係が、もしかしたら今はシェアハウスという形で現れているのかなと思ったり。 |
| 絹: | シェアと掃除、私より大分と若い年代の方の行動様式のなかに、シェアというものが当たり前に根付いているという気付きがあるんですけど、それは間違っていますかね? |
| 大: | シェアというのは広がりつつあるのではないかなと思います。
それこそ今ではSNSなんて当たり前かもしれませんが、要は自分のプライベートなことをどんどん世界中で見られる形で発信しているわけじゃないですか。 |
| 絹: | 色んな性質のシェア、分け分けするというのが、住まいもそうですし、知恵もそうかもしれないし、モノもそうかもしれないし・・・
大森雄貴さんのお知り合いでImpact Hubにおられた石黒さんでしたか、その方も面白いことをおっしゃっていました。 |
| 大: | ああ、ありますね。確かに。 |
| 絹: | Impact Hubの近所ですよね。 |
| 大: | 今日もご飯を食べてきました(笑)。 |
| 絹: | この現象は何なんだ。 住み開き、シェア、若い人たちの動き、なんか連動している、不思議・・・。 なんかこの人たちの数が増えていくと、空き家がなんとかなるかもしれないという、なんか予感がしてしかたがありません。 どう思われますか。 |
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●キーになるのは当たり前の人間関係 |
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| 大: | 空き家や、御近所晩ごはんや、お掃除もそうなんですけど、人を家に入れるって、結構抵抗のある方もいらっしゃったりすると思うんです。 そうなった時に、何が必要になってくるか考えた時に、やはり当たり前の人間関係なのかなと思ったりしますね。 例えば毎朝顔を合わせるのなら「おはようございます」と挨拶を交わすであるとか、本当にそういった基本的な人間関係を紡いでいくところから、徐々にお互いに預けあえる、お掃除を預けあったり、あるいは晩ごはん、好きに冷蔵庫を使ってくれていいよというようなことも、ちょこっとずつ言い合えるような、そんな関係をつくっていくことが、何より必要なのではないかと思ったりします。 ただ、「これ必要だからやるよ」と言ったところで、もうそれは押し付けになってしまいますので、そこはお互いのバランスが大事なのかなと思ったりします。 |
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●最近の若いヤツの、大いなる可能性 |
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| 絹: | リスナーの皆さんにもお聞きしたいんですけど、僕らの若い世代である時期、「新人類」だとか「宇宙人」だとか言って、若い人のことを理解できないと。「今度入ってきた新入生、わかんねえ」とか言っていた時代がありました。 古代から「今時の若い者は・・・」という言葉がパピルスにも書かれていたと聞きますけど、最近は実はそうでもないのかもしれないと思っていて、「最近の若いヤツらはすごい」ということを言っている人がちょこちょこいるんです。 なんか自然発生的に助け合ったり、住み開いたり、シェアしたり、それから安全な食べ物を一緒に作ったりとか、耕作放棄地に入っていったりとか、探していけば若い人で面白い動き、素敵な動きをしている人がいっぱいいらっしゃるなと。で、その中のお掃除というのを介して動き始めているのが大森さんかなと思っているんです。 |
| 大: | ああ、ありがとうございます。 |
| 絹: | なかなかちゃんと言語化できないけれども、なんとなく面白い、面白いだけじゃなくて、何か期待ができると思います。 リスナーの皆さん、いつにもまして、まとまりのないチョッビット推進室になってしまいましたが、もし興味があれば、大森雄貴さん、アクセスしてみてください。 |
| 大: | はい、大森雄貴、あと町家シェアハウスお結び庵でも、フェイスブック、ツイッターもやっておりますので、是非そちらもご覧下さい! |
| 絹: | そして4月からは、ちょっとカタイ仕事の場も得ると。京都府の職員になっちゃう? |
| 大: | はい。なっちゃいます。 京都府庁のNPOパートナーシップセンターというところに、4月1日から就任することになりました。 |
| 絹: | はい、府民力推進課協働コーディネーターですね。 あそこも面白い人が集まっている場所ですね。 |
| 大: | そうかもしれないですね。 |
| 絹: | 皆さん、こういう若い方が20代、30代くらいで京都にはおそらくたくさん動いていらっしゃいます。 是非是非そういう方々の存在に気がついていただきたいと思いますし、タイムシェアカフェだとか、コミュニティレストランだとか、居場所だとか、場づくりだとか、そういうことに関わっている人たち、注目していただければと思います。 我々、年上の者が抱えている問題をひょっとしたら打開してくれるヒントを、意識せずに既に動いている若者が回りにおられるのではないかと思います。 さあ、大森さん、時間になりました。ありがとうございました。 |
| 大: | ありがとうございました。 |
| 絹: | この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都市景観・まちづくりセンターの応援でお送りしました。 |
第118回 ・「みっけ隊って!?」
ラジオを開く
まちづくり“チョビット”推進室 <平成28年3月19日(土)放送>
京都市さんがはじめたアプリケーションを利用した取り組み「みっけ隊」について、皆さんに語っていただきました。
<出演者>
藤:藤井 那保子氏 京都市建設局 土木管理部土木管理課 計画調整係長
古:古川 喬朗氏 京都市建設局 土木管理部伏見土木事務所
高:高橋 成和氏 京都市建設局 土木管理部南部土木事務所
眞:眞方 孝浩氏 京都市建設局 南部みどり管理事務所
絹:絹川 雅則 (公成建設株式会社)
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| 左から 眞方氏、高橋氏、藤井氏、古川氏 |
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| 絹: | まちづくりチョビット推進室! |
| Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO. |
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| 絹: | 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。 | ||
| この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最新のエピソードをご紹介しております。 いつものように番組のお相手は、当まちづくりチョビット推進室絹川がお送りいたします。 |
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■以前、ちょっとだけ話題にのぼったアプリのお話です |
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| 絹: | さて、本日のゲスト、四方お呼びしております。 | ||
| まずは、正式に言うと、すごく長い肩書なので、短く言いますと、京都市(皆さん、ご存じの御池城、市役所から)、建設局土木管理課の藤井那保子さん。 | |||
| 藤: | よろしくお願いします。 | ||
| 絹: | はい、計画調整係長ですね、よろしくお願いします。 | ||
| それから伏見土木事務所の古川喬朗さん。 | |||
| 古: | 伏見土木事務所の古川です。よろしくお願いします。 | ||
| 絹: | そして、南部土木事務所からは・・・ | ||
| 高: | はい、南部土木事務所の高橋成和です。よろしくお願いします。 | ||
| 絹: | そしてもう一方、南部みどりから。 | ||
| 眞: | 南部みどり管理事務所の眞方と申します。よろしくお願いいたします。 | ||
| 絹: | 眞方孝浩さん。以上、4人のメンツ、京都市からのゲストで今日はお送りいたします。 | ||
| 皆さん、よろしくお願いします。 | |||
| 全: | よろしくお願いします。 | ||
| 絹: | 今日のテーマ、番組タイトルですけれども、平仮名で「みっけ隊って!?」と題してお送りいたします。 | ||
| みつけたい、みつけてほしい、そういう思いのもじりかもしれません。 | |||
| さて、そもそも「みっけ隊」とはなんでしょうか。 | |||
| そういうところから・・・あれ、前にこれ、一回「みっけ隊」の特集番組をつくりましたかね。 | |||
| 藤: | そうですね。 | ||
| 女性技術者のエピソードトークをさせてもらった時に、そういうアプリケーションをつくりますという話をちらっとさせてもらったかな・・・。 | |||
| 絹: | そうですね。予告編みたいなことを・・・。ハードリスナーの方なら、覚えていらっしゃるかもしれません。 | ||
| さて、京都市さんが何やら面白い、新しい取組み、実は色んなところで注目されているのですが、皆さんがお持ちの携帯電話やスマートフォンに入っているアプリケーションを使って、色んな取組みを始められました。 | |||
| 私自身はすごく注目しています。 | |||
| 今日はそのあたりについて、「みっけ隊」というアプリケーションの今後について、皆さんに語っていただきたいと思います。 | |||
| では藤井那保子さん、エピソード1で、そもそもみっけ隊って、からスタートです。よろしく! | |||
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■第一章 そもそも、みっけ隊って? ●「ここ直して!」を投稿するアプリ、誕生 |
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| 藤: | 私たち京都市建設局では、土木施設を維持管理しています。 | ||
| それを私たちだけではなく、市民の方々にも一緒になって見守っていただきたいというところから、スマートフォンという素晴らしい最新技術を融合して、何かできないかと、スマホのアプリケーションをつくっています。 | |||
| 何ができるかというところですけれども、このアプリをダウンロードしていただくと、何か道路で悪い箇所、穴があいているなどを見つけたときに、スマホから簡単に投稿してもらえるというのが、今回のみっけ隊アプリになるんです。 | |||
| 絹: | 実は今、自分の携帯電話のアプリケーションを開いたんです。 | ||
| これはラジオだから映像は無理ですけど(笑)、かわいいキャラクターさんが出てきて、「柵壊れてる」「市街灯がつかない」「道路に穴ぼこがある」“市民の 皆さんが応援隊となり、美しい京都の安心・安全な暮らしを守るため、道路や公園等の危険箇所を投稿するアプリです”というのがトップページです。 | |||
| 藤: | そうです。 | ||
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●行政っぽくないアプリにしたい |
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| 絹: | これがなんで面白いねんというところを話していただきます。 | ||
| どうですか、高橋さんも、ワークショップとか、これのプログラムの立ち上げにだいぶ古くから関わっておられたんですか。 | |||
| 高: | 古くはなくて、今年度からなんですけど、「アプリつくりましょうよ」という話になって、実際どういう内容にしていきましょうかというところからの参加だったのですが、逆にあまり前段の話を知らなかったので、ワークショップも私が参加していたのは、どちらかと言うと市民の皆さんと同じような感覚で、「こんなんした方がいいんちゃうの」「こんなんできた方がいいんちゃうの」というようなスタンスでやらしてもらっていました。 | ||
| 絹: | 高橋さんは、今年から? | ||
| 高: | 今年からです。 | ||
| 絹: | 藤井さん、この企てはだいぶ古くから起こっていたんですか? | ||
| 藤: | 私が来る前からなので、一番古いのはたぶん彼かなと思うんですけど。 | ||
| 絹: | 古川さん? | ||
| 古: | 一期生で取り組んできたんですけど、先ほど絹川さんがおっしゃったように、アプリのデザインとかキャラクターはたくさんあるんですけど、なるべく行政っぽくないデザインにしようということで、キャラクターも職員が考えたオリジナルのキャラクターを使って、なるべくポップでキュートな感じに仕上げようというテーマで作ったんです。 | ||
| 絹: | リスナーの皆さん、びっくりしますよ。 | ||
| 京都市のカタい市役所の人ですよ。胸に缶バッジをつけてられます。 | |||
| そこにかわいらしい京都市のヘルメットを被った坊やが手を広げているという絵が、古川さんの胸にはあります。 | |||
| そして、何かのワークショップの時のなんちゃってエピソードで、これをデザインしたデザイナーの人が京都市の人で、ごっついおっさんやったって(笑)。 | |||
| 藤: | あんまり言えないですけどね(笑)。ちょっとかわいい絵からは・・・(笑)。 | ||
|
●市民の方々のご意見をいただきながら |
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| 絹: | 古川さんは、立ち上げの時期から立ち会われて・・・。 | ||
| 古: | そうですね。このアプリの開発は、2年前くらいから話は出ていたんですけど、どうしたらいいのかということもあって、やっとできたなという思いが、今はしています。 | ||
| 絹: | そしてただいま実証実験が、と言うかワークショップという手続きで、一般の市民の人たちにこれを「興味のある人来て!」と、周知と協力をお願いしたということですね。アプリケーションの基本設計は京都市が・・・。 | ||
| 藤: | そうですね。ある程度までは考えましたけど、「どういう機能がほしいですか」というのは、ワークショップでも色々御意見をいただいたかなと思っております。 | ||
| 絹: | その一般の市民の御意見のなかで、印象的だったなと覚えておられるのは何でしょうか? | ||
| 高: | やっぱり多かったのが、投稿した後のことを知りたいということでした。 | ||
| 直してくれたのか、まだ調査中なのか、そういったレスポンスをしてほしいという、「透明化」とか「見える化」といったキーワードが非常に印象的でした。 | |||
| で、今回もれなく組み込まれたアプリが出来上がっていますので(笑)。 | |||
|
●ワークショップ、てんやわんや |
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| 絹: | 実は私も興味があったものですから、京都道路建設業協会、道のインフラを支えるものたちの集まりの一員として、オブザーバー参加というのをさせていただいたなかで、ものすごく印象的だったエピソードがあります。 | ||
| おばちゃんが、たぶん地域の方だと思うんですけど、「私ら、歳とってるし、スマホ持ってへん」と。 | |||
| 藤: | ああ、ありましたねえ(笑)。 | ||
| 絹: | 「こんなとこ来て何になるの」と、テーブルいきなりちゃぶ台返しという感じで、一瞬みんなシーン(笑)。 | ||
| それをあわてず、騒がず、ファシリテーターの皆さんと、京都市の皆さんは納得させてしまわれましたね。 | |||
| 藤: | ああ、あれは正直、会場の空気がピーンとなりましたけど、私たちの思いとしては、今はスマホでしかできないですけど、スマホを使える人が絶対に周りにもいるので、そういう人としゃべるきっかけにもなるんじゃないかとか、隣のおにいさんとか、そういうのでいわゆる地域の輪というのも広げてもらったらなと思っていたんです。 | ||
| 絹: | それも京都市の人が無理やり納得させたんじゃなくて、会場にいる一般市民の若手からその方に「息子さんとかお孫さんとか、そばにいはるやん」と。「その人らに言って、投稿してって、頼まはったらええねん」と。 | ||
| そしてそれを言うだけじゃなくて、その若い人は、行政に対しては「ちゃんと市民新聞とか、紙メディアとか、インターネットメディアに慣れていない御高齢の方への配慮はどこまでやっているんですか?」と両方向に投げかけられて、「お、さすが!」という、私は感想を持ちました。 | |||
| それを見事に場を仕切られたのが、藤井那保子さんでした。 | |||
| 高: | 私もその時いました(笑)。 | ||
| 藤: | もうあの時は「ヤバイ、ヤバイ」と思ってましたけど(笑)。 | ||
| 絹: | すごい緊張感だったけれども、シナリオなんか作らなくても、参加者がこうやって意見を出して、京都市さんは「基本設計をやったけど、どうせ色々足らないところのあるアプリケーションやから、教えてよ」というスタンスでつくりこんでおられるという姿勢が、すごく伝わってきましたね。 | ||
| それで「できることはできる、できないことはできません」て、ものすごく正直に言っておられて(笑)。 | |||
| ●実証実験、どうでした? | |||
| 絹: | さて、そういう「道に穴ぼこがあいています」「公園が汚れてます」とか、街灯が切れていたら、土木事務所に「直して」という連絡を一般の市民がしてこられます。それがどうなんでしょう。 | ||
| 古: | 2ヵ月弱ほど実証実験を行ったのですが、新しい取組みだったので、うちの上司などもガラケーの世代なので、どういうふうに投稿があって、どういうふうにすればいいのかと、正直毎日バタバタしているなかだったんですが、今、どれくらい投稿があるんですかね。 | ||
| 藤: | 今、実証実験を通して、約60件の投稿を公開しています。 | ||
| 絹: | ですからまだそんなに一般市民が「我も、我も」と使っている状態ではないけれども・・・。 | ||
| 藤: | 徐々に徐々に、広がっていますね。 | ||
| 絹: | そこで、南部みどりの眞方さん、ぼやきがあるって? | ||
| 眞: | いやいや、うちも一応、伏見区の公園に関しての実証実験に参加させてもらっていたんですが、実証実験開始前は現場としては、投稿がいっぱい来て、手が回らないのではないかという警戒感が、雰囲気としてあったのですが、実際に蓋を開けてみると、全くと言っていいほど来なくて、すごい肩透かしで、逆に残念やなと。 | ||
| みんなに使ってほしくて、ほしくてしょうがない。 | |||
| 毎日、毎日、勤務に入ったら、立ち上げてみるのですが、何にも来てない。 | |||
| がっかりみたいなのが、毎日続いているような感じです。 | |||
| 絹: | ちょっと寂しいやないかと。 | ||
| 眞: | すっごい寂しいです。是非是非お願いしたいなと思います。 | ||
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●一緒に、見守っていきましょう! |
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| 絹: | リスナーの皆さん、お気づきでしょうか。 | ||
| まあ、ステレオタイプな見方ですけど、おカタい行政マンというイメージがあるとしたら、嬉々として市民からの投稿を「寂しい」と言って待っている土木事務所やみどり管理事務所の職員がここにおられます。 あれっと、思いませんか? 一般市民が、行政の、例えば土木事務所に電話をするとします。 すると「穴があいているやないか。危ないやないか道路が。自転車がこけて、お年寄りが段差にけつまずいて、こけたらどうするねん」という、これもステレオタイプの市民の陳情と言うか、行動と言うか、文句と言うか、情報提供、我々は今まではすぐ二項対立をイメージしてしまいがちなんですが、このアプリケーションに関しては、どうやらそうではないのかもしれない。 ここに私はすごい興味と期待を感じます。 |
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| 藤: | 一緒にみんなで見守っていこうというところを、市民の方たちにもアプリを通じて伝えられたらなと思っているんですけど。 | ||
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■第二章 みっけ隊の大きな、大きな可能性 |
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| 絹: | 私は建設屋ですから、インフラをメンテしたり、インフラをつくったりする仕事が大部分なんですけど、なぜ僕が、このみっけ隊のアプリケーションを興味を持って見ているかと言いますと、今の、普通のお仕事をしている人たちにとっては、「道があって当たり前」「下水道があって当たり前」「電気が来て当たり前」「ガスが来て当たり前」、全部ちゃんと出来ていて当たり前なんですけど、その当たり前を支える人たちというのが、世の中には一定数必ずいて、特に今、私の目の前に来て下さっているゲストの四方は、そういう部分の建設局の人たちです。 でも本当に当たり前なんだろうかと、思う部分が実はありましてね。 24時間体制で飛び出したりする人たち、台風だとか、暴風雨だとか、すごい雨が降った時に、川にとんで行く人たちが世の中にいるということを、ちょっとわかってもらうために、このアプリケーションというのはすごいいいなと思っているところがあって、大切な私たちの足元を気遣ってくださる土木構造物のファンクラブみたいなものになったら素敵だなと。 |
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●地域を見る目が高まってきている |
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| 古: | おっしゃる通りですね。 土木構造物と言うとカタい響きになるんですが、今、土木構造物はもう行政のものだという意識をもっておられる市民の方々が結構おられて、だから「すぐに直してくれ」というところがあると思うんですが、元々はみんなのものなので、どうやったら早く直せるのかなどをみんなで考えてやっていくのが大事なのかなと。 それがこのアプリを使って展開していければという思いがあるんです。 実証実験をうけて、私が面白いなと思ったのは、これまでの電話の要望ですと、自分の家の前をきれいにしてほしいという点的なものが多かったんですが、アプリで投稿されるユーザーの方は、同じユーザーの方でも、いろんな場所から投稿される方が多くて、面的に広がっているというか、地域を見る目が高まってきているのかなという思いは、実証実験を通して思いました。 |
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●皆さんに喜んでいただける公園にするツールとして |
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| 絹: | 眞方さん、公園って、どんな風に一般市民の方からお声をいただけたら、うれしいと思われますか。 | ||
| 眞: | 想定していますのは、通報ですので「水道の蛇口が壊れていますよ」とか、「遊具がこういうふうに壊れていますよ」という情報がダイレクトに入ってくる。 そうするとこちらもダイレクトに対応して、市民の皆さんが安全に公園を使ってもらえるように、管理していくのが我々の仕事かなと思っています。 でも公園って、木があったり、遊具があったりするんですけど、木は切らなくても切っても大きく変わらないわけです。 たとえば一か月で切るのが、一か月半伸ばしてもとんでもないことにはならないものですから、予算で削られがちな部分もあります。 そういうことも含めて、木が大きくなりすぎていたり、遊具が寿命が来ているのに、引き伸ばし引き伸ばしやっていたりすることがあるので、「こんなに危ないんだ」という部分を、具体的にアプリケーションを通じて、皆さんに共通理解と言うか、「公園古くなりすぎているやないか」というようなことをわかってもらえたらうれしいなという下心のようなものもあるんです。 実際は、できるだけ安全に使って頂けるように対応するためのツールとして、とりあえずは使っていきたいんですが、ゆくゆくは京都市民の皆さんに喜んでいただけるような公園になっていくツールとして活用できたらいいなと思っています。 |
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●キーワードは「見える化することによる双方向」 |
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| 絹: | 「見える化」それから「キャッチボール」、「双方向」・・・。 | ||
| 眞: | 「見える化」することによる「双方向」です。 それからアプリケーションそのものも、まだ使いにくいところもあるかなとも思うんです。 だから投稿が少ないのかなという部分もあるので、そこらへんも含めて育てていく必要もあるのかなと。 市民の皆さんと一緒に、我々の側も育てていく必要があるのかなというところもあって、できるだけ投稿してほしいんです。 でなかったら、使ってもらった感想も聞けないというところで、毎日待っていたんですけど、残念・・・。 ですから試験運用ではなく、実際に運用され始めたら、是非公園の方にも投稿がほしいなと思っているところです。 |
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| 絹: | 熱いラブコールです(笑)。 | ||
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●市議会でも話題になっています |
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| 絹: | さて、市議会って、今開いているんでしたっけ? | ||
| 藤: | はい。今、2月市会ですね。 | ||
| 絹: | 市議会の中でもこのアプリケーションはどうやら話題になっているようですね。 | ||
| 藤: | そうですね。議員の先生方からも、「みっけ隊、みっけ隊」と、市民権を得たように、その言葉を使って頂いて、見て頂いているということで、「すごい良い取り組みや」と評価いただいています。 | ||
| 絹: | でもその市会議員さんの中には「おい、大丈夫か?」と。 声が集まり過ぎて、土木事務所の対応が、ウェイティングリストで逆に怒られるネタを作ってしまったのではないかと言う人はいませんか? |
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| 藤: | それは確かに事務所の対応を心配していただく声もありまして、それについてはきちんと「見える化」するということで。 ただ単に対応できないということではなく、きちんと優先順位をアプリを通じて説明したりといったことをやっていければなと思っています。 |
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●コミュニケーションがもっと深まる機能を付加したい |
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| 絹: | 実証実験の最中に、市民からの投稿に対して、各土木事務所などからの応答メッセージが、アプリケーション上で見られるんですよね。 それがごっつうあったかい文章をみんなが一生懸命書いているという評判があったと聞いたんですけど。 |
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| 藤: | そうなんです。 古川くんとか、伏見でやってもらってますけど、現場からのかなり温かい声を返してもらっているので、それを受けた市民の方は本当に「ありがとう!」って、思われるんじゃないかなと思っていますけど。 |
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| 古: | 現場から「こういうふうに直しました」と返信するんですけど、今のアプリでは「ありがとう」みたいな返しも投稿できないので、それができるようにアプリを改良していって、コミュニケーションがもっと深まるような機能をつくっていけたらと思っているんですけど。 | ||
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●みんなで見守り、みんなで管理、わたしたちの公共 |
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| 絹: | いいですねえ。 私、ワークショップを何回か出させていただいた肌感覚で申しますと、メンテナンスゲームと言うんでしょうか。 トランプみたいに、街灯の玉が切れている写真や、ペンペン草がいっぱい生えて、草がボウボウになっている写真、ガードレールがへこんでいるだとか、側溝の蓋が外れかけているだのといった色んな写真を十数種類用意されて、それに仮想通貨で「これくらい予算がかかります」そして「土木事務所全体が持っている予算はこれだけです」「さあ、市民の皆さん、ワークショップ参加者はどう優先順位をつけられますか?」というゲームをみんなでしたんですよね。 そうすると参加者の中から「やっぱり大事なところからやらなきゃ、危ないところからやらなきゃ」「ゴミが落ちてるとか、草や落ち葉とかの掃除は、ひょっとしたら町内会でもやれるんじゃ・・・」みたいな声が自然に出ていて、「うわ!」と思いましたね。 |
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| 藤: | 私も感動したと言いますか、「あ、大丈夫なのかな」と思いましたね。 | ||
| 絹: | だからキャッチボールさえできれば、いろんなことが見えて・・・。 年間の土木事務所に対する苦情とか、改善要望が、何千件とおっしゃいましたっけ? |
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| 藤: | 合計で土木だけで、13,000件の市民要望があるんです。 | ||
| 絹: | それのうちの処理率が何%というのもちゃんと行政はつかんでおられて、「申し訳ないけど、全部は無理なんです」と。 「だけどその中で大事なものを選んでおこなうために、私たちは予算付けなどを一生懸命やっているんですけど」と。 「そのためにもアプリで色々大事なところの情報を共有したいんです」という本当のナマの肉声がワークショップでとんでいましたね。 |
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●是非、アプリをダウンロードしてください! |
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| 絹: | リスナーの皆さん、いかがでしたでしょうか。 京都市建設局の今日のゲストの四方、それぞれ私にとっては顔の見える行政マン、こういう方々が実は我々の足元を、都市生活、市民生活を支えて下さっています。 できれば皆様もこういう人たちの存在があるということを、何かの折には思い出していただきたいし、それからスマートフォンのアプリケーション、これはすごい可能性を秘めた道具だと思います。 もしご興味を持たれた方は、ダウンロード、あるいは京都市建設局土木管理課、藤井那保子さんたちのチームにご連絡ください。 参加される方が増えれば増えるほど、京都市のインフラは見えるもの、どこが直っていっているのかわかるものに進化するのではないかと思っております。 |
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| 古: | 是非、ダウンロードして使って頂けたらと思いますので。 | ||
| 高: | 周りの人にも勧めてもらえますと、ちょっとずつ広がっていくといいです。 | ||
| 絹: | ダウンロードって、どうしたらいいですかね。実証実験は放送される頃には終わるんですよね。 | ||
| 高: | 本運用は5月です。 | ||
| 絹: | 市民新聞だとか、京都市のホームページだとか、みっけ隊というアプリケーションで検索をかけていただいて、是非覗いてみてください。 | ||
| お願いします! | |||
| 絹: | この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力再生プロジェクト、そして我らが京都市景観・まちづくりセンターの応援でお送りしました。皆さん、ありがとうございました。 | ||
| 全: | ありがとうございました。 | ||







