◼︎概要
京都府社会福祉事業団が実施する「妊娠から子育てSNS相談事業」の進捗報告と公開講座の紹介番組である。5か月間で669件の相談(子育て481件、妊娠SOS188件)を受け、LINE相談により敷居の低い支援体制を構築している。12月13日から4回シリーズの公開講座を開始し、親性発達や発達支援、妊活心理、グリーフケアなど多角的な支援を展開する。◼︎要点一覧
・SNS相談事業の実績:約5か月間で総合相談481件、妊娠SOS相談188件、計669件の相談を受け、平均1日7件のペースで対応している。リピーターも多く、最多相談者は42回の利用実績がある。
・LINE相談の特徴と利点:匿名性と気軽さにより、電話や窓口では相談しにくい簡単な悩みや個人情報を避けたい相談者が利用しやすい。短いメッセージに対して信頼関係を構築し、適切な支援先へのつなぎ役となっている。
・対応専門家の体制:助産師、保健師、保育士、社会福祉士、公認心理師の5職種が対応。社会福祉事業団全体では35職種300人超の専門家が配置されており、多角的なサポートが可能である。
・妊娠SOS相談の特性:10代後半の若年層からの相談が圧倒的に多く、親に言えない妊娠に関する悩みが中心。短いメッセージでの対応を通じて、信頼関係構築と支援先への橋渡しを重視している。
・公開講座シリーズの開催:12月13日から4回シリーズで開催。第1回は京大の名は政子教授による親性発達講座、第2回は発達支援、第3回は妊活心理カウンセリング、第4回はグリーフケアをテーマとする。
・グリーフケアの重要性:妊娠者の15%が流産を経験するデータがあり、流産・死産経験者の心身ケアは重要な支援分野である。社会的に語られにくいテーマだが、人生における必然的な悲しみへの対応として位置づけられている。
◼︎ネクストアクション
・12月13日(土曜日)14時から妊娠から子育て公開講座第1回(親性発達講座)を会場およびオンラインで開催する。参加申し込みは社会福祉事業団ホームページまたはキーワード「妊娠から子育て公開講座」で検索して受け付ける。:社会福祉事業団
・1月11日(日曜日)に公開講座第2回(発達支援セミナー)を開催。京都府立こども発達支援センターの平井小児科医師と公認心理師の酒井先生が、発達特性のあるお子さんの理解と支援について講演する。:社会福祉事業団
・2月11日に公開講座第3回(妊活応援セミナー)を開催。生殖心理カウンセラーの垂水みなと先生が、妊活・不妊治療中のパートナー関係と心理面のサポートについて講演する。:社会福祉事業団
・公開講座第4回(グリーフケアセミナー)を開催。流産・死産経験者の心身ケアについて、子供を亡くした家族の会「小さな命」を運営する坂下先生が講演する。:社会福祉事業団
・京都府および京都市のホームページに妊娠から子育て公開講座の情報を掲載し、受付窓口へのアクセスを確保する。:京都府・京都市
・地下鉄および市バスに「きょうと妊娠から子育てSNS相談」および「妊娠SOS」のポスターを掲示し、LINE相談の認知度向上を図る。:社会福祉事業団
◼︎決定事項
・妊娠から子育てSNS相談事業は5か月間で669件の相談実績を達成し、事業継続が決定された。
・妊娠から子育て公開講座を4回シリーズで開催することが決定。12月13日から開始し、親性発達、発達支援、妊活心理、グリーフケアの4テーマで実施する。
・LINE相談の対応方針として、相談者の短いメッセージに対して簡潔に返答し、信頼関係構築と適切な支援先への橋渡しを重視することが確認された。
・社会福祉事業団と京都三条ラジオカフェが連携し、今後さらなるラジオ番組の可能性について検討することが決定された。
◼︎質問と回答
Q. 「きょうと妊娠から子育てSNS相談事業」の相談件数はどのくらいか
A. 約5か月間で、子育ての総合相談が481件、妊娠SOS相談が188件、合計669件。毎日平均7件程度のご相談を受けている
Q. SNS相談はどのような方法で行われているのか
A. LINEで気軽に相談できる。匿名で個人情報を入れなくても利用でき、相談しやすい場所となっている
Q. 子育て相談ではどのような内容が多いのか
A. 特に乳児期(1歳までの赤ちゃん)を子育てしているお母さんから、母乳やミルクの量、洋服の選び方など、様々なご相談をいただいている
Q. 相談者の中でリピーターはいるのか
A. はい。現在42回程度ご相談いただいている方もいる。毎回異なる内容で、母乳、室温、食事など多岐にわたっている
Q. 妊娠SOS相談の相談者の特徴は何か
A. 子育て相談は20代~30代の保護者が多いのに対し、妊娠SOS相談は10代後半の方が圧倒的に多い。親には言えないような相談が多く寄せられている
Q. LINE相談に対応している専門家はどのような職種か
A. 助産師、保健師、保育士、社会福祉士、公認心理師の5分野の専門家が対応している
Q. 社会福祉法人京都府社会福祉事業団の職員構成はどのようになっているのか
A. 35職種、300人強の職員が在籍している
Q. 妊娠から子育て公開講座スタートはいつ開催されるのか
A. 1番直近は12月13日土曜日14時から。その後1月11日、2月11日と続く4回シリーズ。会場でもオンラインでも参加可能
Q. 12月13日の公開講座ではどのような内容が予定されているのか
A. 京都大学大学院教育学研究科の明和 政子教授を講師にお招きし、孤独な育児ではなく集団での子育てについて、また親の脳が子どもとの関わりの中で育っていくことについて学ぶ予定
Q. 公開講座の申し込み方法は何か
A. 社会福祉法人京都府社会福祉事業団のホームページを確認するか、キーワード「妊娠から子育て公開講座」で検索すれば、京都府・京都市のホームページでも情報が掲載されている
Q. LINE相談の返信方法の特徴は何か
A. 相談者が1~2行の短いメッセージを送ってくるため、相談者が求めていることに寄り添った簡潔な返信をしている。長すぎる回答は読まれないため、相談者の質問に直接答える形式を取っている
Q. LINE相談の役割は何か
A. 直接的な支援や窓口への案内ができるわけではなく、まず信頼関係を築き、相談者が支援してくれる人や窓口があることを感じていただくための最初の窓口として機能している
Q. 子育てセミナー2ではどのような内容が扱われるのか
A. 子どもの行動にこだわりがあったり、コミュニケーションが苦手な場合の理解と支援、発達特性のあるお子さんの自己肯定感を高める関わりについて、オンラインと会場両方で受講できる
Q. 妊活応援セミナーではどのようなテーマが扱われるのか
A. パートナーと向き合う妊活、不妊治療心理カウンセリングの現場から、認可治療中の方の心理面をサポートする内容
Q. グリーフケアセミナーのテーマは何か
A. 流産や死産を経験された方の心や体の状態を理解して、ご自身の悲しみをケアしていくというテーマ
Q. 流産の発生率についてのデータはあるか
A. 妊娠された方の15パーセントが流産するというデータがある
Q. 公開講座はいつ開催されるのか
A. 令和8年1月11日日曜日
◼︎トピックス
1.「きょうと妊娠から子育てSNS相談事業」の実績
・約4~5か月で総合相談481件、妊娠SOS相談188件、合計669件の相談を受付。平均毎日7件程度。
・リピーターが多く、最多相談者は42回の相談実績。内容は母乳、衣類、温度管理など多岐にわたる。
・パパからの相談も増加。出産後6~8日目から動画を送付するなど、客観的で整理された情報が得られる。
・相談者は20~30代の保護者が多い子育て相談に対し、妊娠SOS相談は10代後半が圧倒的多数。
・LINE相談は匿名で個人情報不要のため、敷居が低く相談しやすい環境を実現。
2.相談対応体制
・助産師、保健師、保育士、社会福祉士、公認心理師の5職種の専門家が対応。
・京都府社会福祉事業団全体では35職種、300人強の専門家が在籍。
・LINE相談では1~2行の短いメッセージに対し、相手の求めることに寄り添った簡潔な返答を心がけている。
・信頼関係構築を重視し、相談者が支援システムや相談窓口へつながるための最初の窓口として機能。
3.妊娠から子育て公開講座スタート
・4回シリーズの公開講座を開催。12月13日土曜日14時に最新講座を予定。
・京都大学大学院教育学研究科の明和 政子教授を講師に招聘。NHK「すくすく子育て」番組で知見を得た。
・講座テーマは「孤独な育児」から「集団での子育て」への転換。人間は本来集団で子育てするべきという研究成果を紹介。
・親性は関わりを通じて育つ。父親も子どもとの関わりを増やすことで親としての脳が発達するという研究知見を共有。
4.社会的背景と変化
・育児休暇を取得する男性技術者が増加。国交省でも現場対応の工夫により対応可能に。
・時代が変わりつつあり、子育てだけでなく親自身も成長する認識が広がっている。
・育児参加により男性の視野が広がり、他者への理解や価値観が拡大する傾向。
5.妊娠から子育て公開講座について
・男性の育休取得が企業の姿勢として評価される時代へ。世代による意識変化が進行中。
・申し込みは社会福祉事業団のホームページまたは「妊娠から子育て公開講座」キーワード検索で可能。
・京都府京都市との共済事業として実施。両自治体のホームページでも案内掲載。
6.4回シリーズセミナーの内容
・セミナー1:教授による子育て支援。1月11日、2月11日に開催予定。
・セミナー2:京都府立こども発達支援センターの平井小児科医師と公認心理師の酒井先生が、発達特性のあるお子さんの自己肯定感を高める関わりについて講演。オンライン・会場両方で受講可能。
・セミナー3:妊活応援セミナー。生殖心理カウンセラーが妊活・不妊治療の心理面をサポート。京都府立医科大学附属病院精神科足立病院生殖医療センターの垂水みなと先生が講演予定。
・セミナー4:グリーフケアセミナー。流産や死産を経験された方の心身ケアについて。子どもを亡くした家族の会「ちいさないのち」代表の坂下 裕子先生が「子供を亡くした家族の会小さな命」の観点から講演。
7.グリーフケアについて
・グリーフケアは妊娠された方の15%が経験する流産に関連する重要なテーマ。
・流産や死産は大きく語られない分野だが、人生の中で向き合わなければならない悲しみ。
・誰もが身内にそのような経験者がいる可能性があり、注目すべき重要なテーマ。
8.子育ての社会的変化
・従来は女性が子育てを一人で担う傾向があったが、現在は親世代も含めて皆で子育てする時代へ。
・建設業など様々な業界からも子育て支援の働き方が可能。
・シェアハウスやグループホームなど、血縁のない人との共生モデルが注目される。
・象さん家など新しい家族形態の実例が存在し、複数の大人で子育てする環境が構築可能。 |