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第205回 ・八潮市の道路陥没事故に思う事~皆で考えるインフラの未来

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善: 善本 哲夫 氏(立命館大学 経営学部経営学科 教授)
絹: 絹川 雅則(公成建設株式会社)
     (左:善本 哲夫 右:絹川)
◼︎概要
八潮市の道路陥没事故を契機に、インフラ維持の課題と未来について議論。スウェーデンの建設現場視察から得られた知見として、人口が少ない中でのインフラ整備手法、チルトローテータなどの先進技術活用、人材育成システム、そして対話とイノベーションを重視する文化について共有された。◼︎要点一覧
・スウェーデンの建設業の特徴:人口が日本の10分の1でありながら、先進技術と効率的な施工方法により少人数で現場を運営している
・建設現場の技術革新:チルトローテータの95%導入率や多機能アタッチメントにより、少人数での効率的な作業を実現
・建設業の人材育成:専門学校での体系的な教育システムにより、オペレーターの社会的地位が確立している
・労働環境への配慮:20kg以上の重量物運搬を法律で禁止し、人的負担を軽減する工夫を重視

◼︎ネクストアクション
・インフラ維持管理への市民参加を促進するため、みっけ隊アプリの活用を推進する:京都市

◼︎決定事項
・建設業の未来に向けて、対話とイノベーションを重視する文化の導入を検討する

◼︎質問と回答
Q. スウェーデンと日本の国土と人口の比較はどうなっているか
A. 国土面積は日本とほぼ同じだが、人口は日本の10分の1である

Q. スウェーデンの建設現場の特徴は何か
A. 広大な現場で重機は多く動いているが、日本と比べて作業員の数が圧倒的に少ない

Q. スウェーデンの建設現場で使用されているチルトローテータとは何か
A. ショベルカーのバケット部分が左右45度に傾き360度回転する機構で、スウェーデンでは95パーセントの機械に搭載されている

Q. スウェーデンの建設業界における人材育成はどのように行われているか
A. 業界の関係者がお金を出し合い、最先端の建設技術や機械を扱うカリキュラムを持つオペレーター養成学校「MEスクール」を運営している

Q. スウェーデンのオペレーターの社会的地位はどのようなものか
A. 日本の一級施工管理技士に相当する専門家として認知されており、安全衛生、施工管理、レーザー計測、GPSによる衛星通信によるマシンコントロールなどを学んだ技術職として確立している

Q. スウェーデンの建設現場における重量物の扱いに関する規制はどうなっているか
A. 20キロ以上の重いものを持つことが法律で禁止されており、一輪車での荷物運搬なども一切行われていない

Q. みっけ隊アプリとは何か
A. 京都市が開発した市民向けスマートフォンアプリで、道路の穴や側溝の破損など、インフラの不具合を発見した際に写真を撮って行政に送信できるシステム

◼︎トピックス
1.ゲストは立命館大学 経営学部経営学科 教授の善本氏。

2.インフラの現状と課題
・八潮市の道路陥没事故を受け、インフラの老朽化への不安が高まっている。各地域で下水道などのチェックが開始されている。
・京都でも水道管破裂による40メートルの水柱など、インフラ関連の事故が発生している。
・行政と地元建設業者は防災協定を結び、災害時の対応体制を整えている。

3.建設業界の課題
・少子高齢化により若手の入職が少なく、技術者・技能者の高齢化が進行。人材確保と技術伝承が課題となっている。
・建設業に対する若年層の関心が低く、業界のイメージ改善が必要。
・AIやDXを活用した業務効率化など、革新的な取り組みを進めている。

4.スウェーデンの事例
・日本と同じ国土面積で人口は10分の1のスウェーデンでは、少ない人員でインフラ整備を実現している。
・建設現場では重機が稼働しているが作業員が少なく、効率的な運営を実現。
・イノベーションと対話を重視し、新しい取り組みに積極的。

5.建設機械の技術革新
・スウェーデンではチルトローテータという技術が95%の機械に搭載され、バケツ部分が左右45度傾斜や360度回転が可能。
・1台の重機で約10種類のアタッチメントを使用可能で、2~3台分の作業を1台で実施できる効率化を実現。

6.人材育成と教育システム
・業界が資金を出し合って運営する「MEスクール」という専門学校で、最新の建設技術を学ぶカリキュラムを提供。
・オペレーターは一級施工管理技士相当の専門家として社会的に認知され、GPSやマシンコントロールなども習得。

7.労働環境への配慮
・20kg以上の重量物の手持ち運搬が法律で禁止されており、一輪車での運搬作業も見られない。
・重労働を避けるための方法をチームで話し合い、イノベーションを起こす文化がある。

8.市民参加型インフラ管理
・「みっけ隊」アプリを通じて、市民がインフラの不具合を発見・報告できるシステムを導入。
・インフラ整備を市民の「自分事」として捉える意識づけが重要。

投稿日:2025/03/28
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