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第166回 ・レンケイプレーがあたりまえに生まれるワルダクミって何?~例えば向島ニュータウン

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浅: 浅田 将之 氏(社会福祉法人イエス団 愛隣館研修センター インクルーシブ社会実現部 愛隣グループホーム 主任)
杉: 菱崎 裕之 氏(京都市 都市計画局 住宅室住宅管理課長)
絹: 絹川 雅則(公成建設株式会社)
    (左:浅田 将之 氏、右:菱崎 裕之 氏)
 
絹: 皆様こんにちは。こんばんはかもしれません。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとのご紹介や、その活動の最新のエピソードをご紹介しております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
ではゲストの紹介からです。今日はお二方お招きしております。お1人目は、近くの京都市役所から来ていただきました。京都市都市計画局住宅室住宅管理課、菱崎裕之課長。菱崎さんです。よろしくお願いいたします。
菱: どうぞよろしくお願いいたします。
絹: そしてお二方目、社会福祉法人イエス団愛隣館研修センター、浅田将之さんです。
浅: よろしくお願いします。

 

■エピソード1 シンポジウムとゲストのお2人と
●タウンコレクティブについてのシンポジウムを開催しました
絹: 簡単にお2人と私の出会いをご紹介いたします。ごくごく最近、一番記憶に残っていますのは、この間の5月29日、クエスチョンビルという所で、あるシンポジウムをいたしました。「京都タウンコレクティブ化構想の実現を目指す…」という何やらややこしいタイトルのシンポジウムです。でも、このご時世で、実際に30人、ネット上で70人強、全体で108名の方が来てくださいました。その時わざわざ現地にお越しになったのが、愛隣館の浅田さんと、それからゲストスピーカーの一角でしゃべってくださったのが、ここにおられる菱崎さんです。さあ、5月29日の感想をちらっとまず菱崎さんから、お口のウォーミングアップということで、よろしくお願いいたします。
菱: はい。いやあ、当日は緊張しました。多くの人の前でしゃべるのが、あまり経験がないので…(笑)。
絹: 「いやや、いやや」言うてるのに、無理やりやらしてすみませんでした(笑)。
菱: いやあ、でもいい経験になりました。癖になりそうです(笑)。
絹: という形で軽く触れていただきましたけど、その時にそれをじっと聴衆席からご覧になっていたのが、愛隣館の浅田さんです。浅田さん、何か覚えてはること、あります?
浅: はい、まずタイトルが「タウンコレクティブ」というのに関心を持って、参加してみたいと思いました。行ってみると発表されている内容が、市営住宅を使った学生さんと地域の自治会との取組ということで、すごく勉強になりました。それともう1つ、高齢者の方へのちょっとしたお手伝いを、地域の中で支え合っておられるという取組みについても、今、自分がフィールドとしている場所でも取り組んでいけたらいいなと感じました。
 
 

●シンポジウムの、そもそものきっかけ

絹: 民間の事例は「ことらいふ」さんでしたね。
さあ、リスナーの皆さん、5月29日のシンポジウムの事をご存じない方にとってはわからなかったと思います。そこでバクっと復習を兼ねてお話しますと、企画をしたのはほとんど私でした。
京都市さんが田中宮市営住宅という伏見の市営住宅で、『空いている部屋を使って龍谷大学の学生さんに住んでもらったら自治会が元気になるのとちゃうか』という非常に面白いプロジェクト、実験的な事に取り組まれました。だからそれをすごいなと思ったんです。面白いこと、凄いことが起こっているんです。でも役所の人はおとなしいし、紳士的ですから「どうや、俺ら、すごいことやったやろ!」みたいなことは言わはりません。そこで代わりにみんなで「すごいやろ!」と言おうという会でもありました。
そしてさらに田中宮市営住宅の次に、京都市の都市計画局住宅室の連中が、勇気あるモデル実験をしたのが、ここにおられる浅田さんが関わっておられるプロジェクトです。偶然ではありません。浅田さんにも「できたら会場に来て!ネットでもいいし」とお願いしていました。
この浅田さんも熱い人で、元は上京区の福祉会で活動されていて、ものすごく地域に信用がある人です。その後、愛隣館に移られて、今度は向島ニュータウンの中の親子ペア住宅を2戸、空いている所を使って、障がい者のグループホームの運営の最前線に立っておられます。
(2021.5.29 京都タウンコレクティブ化の実現を目指すシンポジウムより)
 

●京都新聞の記事から ~ 向島ニュータウンの障がい者グループホームについて

絹: だからご両人とも縁のある人ですよね。ということで、後ほど浅田さんにも熱く語っていただきますが、手元に京都新聞6月11日金曜日、夕刊ほやほやのを持ってきていただきました。この新聞記事がなんでこんなところにあるのか、説明してください。
菱: 浅田さんも取材をたぶん受けておられまして、私も京都新聞から取材を受けております。
絹: 大きな見出しが「市営ペア住宅にグループホーム 伏見向島ニュータウンNT」と書いてあります。「空き部屋解消の一手になるか」と。これはどちらかと言うと好意的な記事ですね。
菱: そうですね。
絹: この記事の読みどころみたいな、解説を加えていただけませんか。
浅: この記事の横に「家族のように暮らせたらいいな。市営二世帯住宅グループホームに転用の妙案 ベランダで行き来できて安心」と書いています。片方では空き部屋という問題にもなってきますが、その空き部屋問題をニーズの高いグループホームへ転用ということで、ニーズを満たすためのマッチングができたのかなというところで、次の取組みへと広がっていけばいいなとは感じています。
絹: やっぱり目の付け所が違いますね。僕、記事の方ばっかり見ていて、横を見てませんでした(笑)。リスナーの皆さん、もう一回読みますね。「家族のように暮らせたらいいな。市営二世帯住宅グループホームに転用の妙案」グッドアイデアやないですか。しかもベランダで行き来ができるから安心やわと。
菱: 市営住宅の空き家を活用して、地域の課題が解決できる。本当にありがたいなと思っています。
絹: 記事を一部分だけ抜粋して読みます。
「市営住宅の空き部屋が問題となっている向島では、行政と住民、地元の福祉事業者で対策を検討、親の高齢化や死去に伴い、障がいのある人が遠方の施設に移らざるを得ないケースがあり、グループホームへの転用が提案された。」
これがいわゆる向島ニュータウンのまちづくりビジョンですね。
「向島でのペア住宅は24組中23組が空き部屋だったことに加え、部屋同士の独立性など、行き来のしやすさを兼ね備えた構造がグループホームに向いているのではないかとされた。ペア住宅を福祉住宅に転用するのは市内初となる。」
おおー、誰や、こんなことを思いついたのは。知恵者がいたんですね。そこのところにお2人とも関わっていらっしゃった?
浅: 僕は少し関わっていました。
絹: 次のエピソードでは、この市営住宅にグループホームができて、これからどうなるのか、そして実際の運営、浅田さんはビジョン委員会の時から関わっていらっしゃるので、生のエピソードをいくつか紹介いただきましょうか。
 

■エピソード2 障がい者グループホームと地域
●空き部屋活用プロジェクトの経緯

浅: 空き部屋が増加しているのは京都に限らず、日本全国で住宅の数が世帯の数より既に多くなっていると言われています。今後さらに人口が減っていくなかで、空き部屋が増えていくのではないかという危惧が一方ではありまして、向島ニュータウンにおいても例外ではなかったというところから、活用を考えられたというのが社会的な経緯になります。
絹: 僕の本職は何かご存知だと思いますが、空家空き部屋が増えて、建設屋はどうしたらいいでしょうねえ(笑)。それこそちょっと涙をにじませながらお話をお聞かせ願います(笑)。
 

●まずは地元の方々への説明会を行いました

浅: グループホームを開所するにあたって、昨年の11月ぐらいに地元の自治会の役員の方への説明をさせていただき、12月に実際にグループホームをやる1街区の中の当該の棟の住民の方への説明会を行いました。その会場に来られていた方の中にも「手伝えることがあったら言ってね」とか、「私もヘルパーの仕事をしているから頑張ってね。応援してるよ」という声もいただきながら、すごく開所に向けて励まされまして…。
絹: ええー、外野の絹川としては、今のコメントを聞いて「おおー」とか「へえー」とか、「そのエリアって民度がめちゃくちゃ高いじゃないですか」とかって思ってしまいました。
 

●あたたかく迎え入れてくださって、本当にありがたくて

浅: 必ずしも皆さんが皆さん、そのように思っていらっしゃるとは限らないのですが、中にはそういう声を掛けてくださった方があったということは僕らが勇気づけられたところです。
4月1日に開所したのですが、3月ごろに棟の周りの雑草を抜いておられる高齢の男性の方が一人いらっしゃって、「暑い中ご苦労様です。ありがとうございます」とお声を掛けましたら、「いや、4月からグループホームができると聞いたから、ちょっと気持ちよく迎えられるように、きれいにしておいてあげようと思って」と言ってくださって、グループホームのお部屋のちょうど真ん前に花壇をつくってくださって、今はきれいな花が色々咲いているんです。そういう迎え入れようとしてくださる気持ちを持って頂いている方がいるのはすごく有難いし、あたたかいなと感じました。
 
(愛隣グループホームの花壇より)
絹: なにか勇気が出ますよね。僕は建設屋の端くれとして、かつて北区で、アルツハイマーの中期くらいのお年寄り1ユニットのグループホーム併設のコーポラティブ住宅を請け負ったことがあるんです。7戸だけの小さいものですけど、無茶苦茶周りから反対されました。
わかるんです。お気持ちは。徘徊が起こったら、自分らの商店街の店の前で交通事故が起こったらどうするんだろうとかって。でもある種そういう施設は、ある層のご近所さんにとっては迷惑施設なのだなあということを思い知らされました。でも浅田さんたちの場合は、向島ニュータウンの場合はそうじゃなかったと。これはなんか素晴らしい感じですね。
浅: 本当に有難いことです。
絹: 障がい者本人さんも決定権を持って、慣れた所に暮らし続けたいという企画を京都市さんもつくってしまわれたのですものね。
菱: そうですね。地元の皆さんから非常にご理解いただいたのがありがたいですね。先ほど浅田さんからお話されたように、現地にお邪魔した時に花壇の話を聞きまして、正直、今もなんですけど思い出すだけで鳥肌が立ちました。
絹: そうですよね。鳥肌ものだし、何かゾクッと来ますよね。やっぱりうれしかったやろなあ。
浅: 本当にうれしかったですね。
絹: 僕らの世界で言うと、舗装工事って、匂いはきついし、埃も立ちますよね。でもちょっと昔の話ですけど、先輩たちによると、舗装工事をしに行くと、近所のおばあちゃんが「うちの前の道、きれいにしに来てくれてありがとう」とやかんに麦茶を入れて持って来てくれはったという、そんな時代があったそうです。そういうエピソードを思い出します。やっぱりそうなってくると建設屋冥利ですわ。すいません、いらんことを。
で、浅田さんは二ノ丸学区で自主防災?
 

●だからこそ、地域のためにお役に立ちたい…

浅: 自主防災と、あと学区の社会福祉協議会の仲間にも入れさせていただいています。地域の色んな活動を、できる範囲ではありますが協力させていただいて、僕自身が何かできることを地域に返していきたい。愛隣館としてもやっぱり地域のために喜んでいただけることを、障がいのある方だけではなく、地域住民の方に喜んでいただける活動をという思いでやらせていただいています。
絹: 浅田さんはこうやって、やることをやっておられるから反対もされへんし…。だから浅田さんだけでなく、今まで愛隣館の先輩の人たちがきっと地域でものすごい信用力を持っておられるということですね。
菱: そうですね。愛隣館さんの信用があったからこそ、皆さんもご理解いただいたのだと思います。
あ、わたし、しくじりました!番組タイトルを入れるのを忘れてました(笑)。この頃還暦を超えたら、右向いて左向いたらすぐ忘れる(笑)。
今日の番組タイトルですが、「レンケイプレーがあたりまえに生まれるワルダクミって何?~例えば向島ニュータウン」と題してお送りしております。
 

■エピソード3 タウンコレクティブのこれから
●住宅供給公社での経験から

絹: ここでもう一回、菱崎さんに5月29日にまだ言い足りなかったことがあるそうですので、お話しいただきたいと思います。実は土曜日にシンポジウムがあって、休み明けの月曜日朝いちばんに菱崎さんから電話をもらいまして、「絹川さん、テンションあがったわあ!寝られへんかったわあ」とおっしゃって、その後「もうちょっと言い足りないことがある」と。ほな、ラジオ行きましょかということで、来ていただきました(笑)。
菱崎さんの言い足りなかったことというのは、市営住宅の空き室のみならず、さらなる使い道を考えたいというワルダクミ第三弾のようです。では菱崎流のワルダクミをどうぞ!
菱: 当日、やっぱり興奮していたんでしょうねえ。ちょっとビールは飲んだんですが、やっぱり寝られなくて…(笑)。
絹: 2時ごろまで寝られなかったとおっしゃってました(笑)。
菱: 『言うことを考えてたのに、言えないで終わってしもた…』というのがありまして(笑)。というのは、これも僕もだいぶ絹川マジックにはまっているんですけど(笑)、感化されまして、私のワルダクミですけど、今、住宅管理課長として2年目なんですが、その前は住宅供給公社の調整課長ということで2年、向こうに出向していました。その時の経験からなんですけど…。
絹: ちょっとごめんなさい。リスナーの皆さんのために、菱崎さんの前職である住宅供給公社って、どんな仕事をするとこかご存知でしょうか。ちょっとだけ解説していただきましょう。
菱: 市営住宅の管理や入居の募集などを京都市から委託されて、実際にやっているところです。
絹: そういう公的な住まいに関する募集とか、管理とか。でも公営住宅の中でもバラ色だけで、何の問題もなくてというのではなくて、色々心配事も生まれるんですってね。
菱: はい。調整課長なので、苦情の対応とか、お困りごととか、そういうのがあるんですけど…。
絹: しんどい部署ですね(笑)。
 

●市営住宅の空き部屋でデイサービスとか…

菱: 地元の自治会の会長さんとお話している時に聞いた、ちょっと困ったことなんです。市営住宅も高齢化がだいぶ進んできたというので、デイサービスを利用される方が非常に多くなっています。「朝は結構多くて、いっぱいなんやわ」という話、そこにちょっとヒントがあったんです。
色んな会社が迎えに来てくれるんですけど、例えば市営住宅の空いてるところがあって、土地が空いていたら、事業者さんに来てもらったらどうなんやろうと。それなら利用される人も車に乗って行かなくても、すぐ近くなので行けるし、事業者さんも色んな所に迎えに行かないで済みます。それに例えば車のガソリンの使用量も減るし、地球にも優しいしという形で、何か空いている土地で、市営住宅の入居者の方はもちろんそうですが、市営住宅の周りの近所の方も利用していただけるような、みんなに喜ばれるような、何かできひんかなというのを、ちょっと思っています!
絹: これが菱崎さんのワルダクミ第三弾で、当日のシンポジウムで言えなかったことの一端であります。さあ、そのお話を聞いて、社会福祉法人で実際に働いていらっしゃる浅田さんはどう思われますか?
 

●通所も車を使わず、色んな送迎手段が考えられるはず

浅: ニュータウンですからたくさん空き部屋があるとは言っても、住民はたくさんいらっしゃるはずです。ところが病院であるとか、福祉施設などはニュータウンの中には限られた数しかない。そういう意味ではたくさん住民がいらっしゃる所に医療機関や福祉施設があるというのは、本当に安心できる材料になると思います。また先ほどガソリンを使わなくても済むようになるとおっしゃいましたが、別の形で何か送迎手段、徒歩で行けるとか、住民の人がそれをお手伝いすることで通所できるというのも考えて行けると楽しいなと思いましたね。
絹: 打ち合わせなしの思い付きですけど、2つの連想が、今わきました。
府庁の近所の堀川商店街、あそこも何かありましたよね。七野会さんのデイサービスセンターできてますでしょ。商店街の中に。あれや!と思って…。それと上賀茂の御園橋の西側の商店街に三輪車の自転車タクシーが、以前あの辺を走り回っていたんですが、今どうなっているのか。理事長さんがすごく頭の柔らかい方で、そんなんを導入されたわけです。そしたら向島ニュータウンの中でデイサービスの送迎の代わりに、三輪車のタクシーというのも面白いなと。
実は私のお袋も当年とって87歳で、週に一回デイサービスにお世話になっていますが、ちゃあんと迎えに来てくれはるんです。送迎の手間は大変やと思います。それから訪問看護師さんが毎朝来てくれはるんです。ラッタッタで走り回って(笑)、来て下さるので、エリアがもし集約できたら、菱崎さんがおっしゃるように、色んな事が楽になるかもしれませんね。
 

●配食サービスと安否確認…エトセトラエトセトラ

菱: 例えばですけど、配食サービスがあるとお昼、夜、行った時に食事に手を付けられてなかったら、何か異変があるのかというので、すぐに管理事務所と一緒に対応したりとかいうのもできないかなとか、そういうことを思っています。
絹: 僕、こうやって今日、菱崎さんと浅田さんに来ていただいて、こんな色んなことが飛び出すとは、実は思ってなかったけど、ある部分、5月29日にも言いましたけど、心の中で「シメシメ」と思っている自分がいるんです。
タウンコレクティブ構想って、なにかようわからんけど、要は助け合いが起こる“一緒くたの暮らし方”じゃないか。それには色んなやり方があるよねって、京都市の人も民間の人もそれぞれ独自に工夫してモデル的な実験をやっておられるわけです。「これはみんなで寄ってたかったら、また色んな事が起こるで!」みたいな、そんな感覚がして仕方がありません。
こうやって菱崎さんに来ていただいたら、「言い残したことがある!」って、次なるワルダクミのアイデアが出てくるわけでしょ(笑)。そして浅田さんみたいな福祉の業界のプロが聞かはったら、それに肉付けしてできるかもしれない。それを聞いた絹川くんは「京都府の府営住宅でもある堀川商店街にも似たようなものがあるで。住宅の下やった」と。「そういえばうちも民間やけど、7戸のコーポラティブアパートの一階がグループホームやった」とか、やっぱり近いのっていいかもしれない。どう思われます?
浅: とってもいいと思います。やっぱり住民にとっても京都市にとっても事業者にとっても、みんなが「これ、できてよかったな」と思えるようなことをアイデアを出しながら考えていけたらいいなと。そういうワルダクミしたいなと思いますね。
絹: ワルダクミという言葉、今日は菱崎さんから出してもらいましたけど、僕も好きです。カッコつきのワルダクミね。ほんまのブラックな悪巧みと違って、なんかにっこりできるような…。今日、菱崎さんが持ってこられたホヤホヤの京都新聞の夕刊のところをもう一回読みますね。
「愛隣館の平田義館長は、利用者には自立心が芽生え、地元の人も新しい仲間という雰囲気で迎えてくれている。空き部屋の活用に役立ててうれしいと話されています。京都市の住宅管理課は向島での運用がうまくいくか見定め、今後の他の地域でもペア住宅の空き室活用に活かせないか検討している」
 

●夢は、言わんと始まりません

絹: と、言っている舌の根の乾かぬ内に、その先のワルダクミまで考えてますやん(笑)。「そんなんラジオで言うていいのか」「いやあ、妄想レベルや、夢や、それでええやん」と(笑)。
菱: 言わんと始まりませんから。
絹: そう、口にすることがいかに大事か。シンポジウムでも言いましたけど、私の妄想を口にしたら、みんなが応援して関係のある人を呼んできてくれて、なんと108人集まったんです。
皆様いかがでしたでしょうか。京都の中には本当に熱い方々がおられます。そうした方々の存在に気が付いた時は「おおきに!がんばってな!」と声を掛けるのも、我々一般市民の役割かもしれません。是非ご注目ください。愛隣館、そして京都市の向島ニュータウングループホームプロジェクトです。
この番組は心を建てる公成建設の協力と、我らが京都市景観まちづくりセンターの応援でお送りいたしました。菱崎さん、浅田さん、ありがとうございました。
両: ありがとうございました。
投稿日:2021/07/12
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